高校生の頃は
電車通学だった。
高3のある日、
学園祭の準備で
帰りが遅くなった。
いつもより3時間ほど遅い電車に
乗り込んだ。
降りる駅の都合で
一番後ろの車両の
一番後ろのドア付近に
乗っていた。
車内は
座席はうまっていて
立っている人も
そこそこいた。
夜の7時を過ぎていた。
から
すでに酔っぱらいもいた。
で
その酔っぱらいに
タルちゃん絡まれる。
が
まわりに好青年風サラリーマンとかも
いたのだが
誰一人も助けに来てくれる素振りは
ナシ。
「あー、なんか可哀想ー」
っていうのは
聞こえてきた。
だから
タルちゃん、
独りでなんとかしようと
思っていた。
ら、
前方から
背の高い高校生の男の子が
ドカドカ早歩きで
こちらに向かってきた。
ら、
タルちゃんと酔っぱらいの間に
入ってくれた🐘。
ちびっこタルちゃんの前に壁が出来、
酔っぱらいが
見えなくなった🐘。
酔っぱらいが
「にーちゃん、ジャマだよ!」と
暴れるが
その男の子が
睨んでいたのか
「怖い、怖い」と言い始め
次の駅で降りていった。
「ありがとう」って声に出せなかった。
しばし沈黙。
その後、
降りる駅に到着する。
が
その後も
タルちゃんの少し前を歩いてくれる。
時々、振り返る。
で
また
少し前を歩いてくれる。
《ドコに行くのかな…?》
で
タルちゃんの家に続く角で
待ってる。
《…え?》
タルちゃん、
家に入ってから気づく
送ってくれたんだ…って。
地元の1学年下の男の子。
まだ、言えてないんだよね…
ありがとう
って。
そんなコトもあったなぁ。