2024/04/25

天気もよく、平穏な1日。研究もぼちぼち進み、授業の準備もさっさと終え、早々に帰宅。少し前に今月?のテーマに決めた「唯我独尊」「自分のリズムで」の目新しくないテーマが奏効しているのかもしれない。このペースを守れるか。

堺屋太一「日本を創った12人」。日経新聞の土曜日の書評欄「リーダーの本棚」で、誰かが紹介しているのが目に留まったので古本で購入。1997年出版。聖徳太子や源頼朝、徳川家康などの日本の有力者が日本社会に与えた影響を論じる。主張に特に裏付けはなく、やや論が強引なのは否めないが、石田梅岩やマッカーサーなど、あまり詳細を知らない人もいて、興味深く読んだ。印象に残ったのは1997年当時と今との違い。特に、日本経済の描写には隔世の感がある。当時は経済が官僚主導(これは大久保利通の影響だそう)で、経営者はリーダーシップをあまり発揮せず(こちらは渋沢栄一)、日本経済は「護送船団方式」などと呼ばれていたのだ。今はそんな甘い経営者ではやっていけなくなったし(その頃、破綻した銀行の社長がカメラの前で泣いてたな。あんな経営者はさすがに上場企業にはいなくなっただろう)、官僚の影響も弱くなった。「失われた30年」と重なる時間経過だが、日本社会は明らかに変わっている。本の趣旨とは全く違う感想だろうけど。