前稿(1)の続きです。
庭の小道は枝分かれし、また繋がりながら、各人の心地よい速度で散策ができるのが嬉しいところです。
由志園は、八またの大蛇伝説が息づく奥出雲の大渓谷や斐伊川、宍道湖、中海、日本海の水景までを表現したお庭と言われています。
木々の色づきには少し早いようでも、10月終わりの風情もまた心奪われるシーンを作っていました。春の新緑、牡丹と躑躅も、夏の緑水と深緑も、紅葉も、雪景となる冬も、すべての季節に来てみたくなる名園です。
入園料は800円(大人)。
これだけのお庭を楽しめるとしたら決して高いとは思いません。
園内で結婚式の前撮りをしているカップルもいらっしゃいました。
背景にこのお庭、贅沢なお写真になることでしょう❗
苔を剥がさないように除草や掃除をするには時間がかかりますし、
丁寧な作業が要求されます。
お世話をする方々に思いを馳せながら
水音しか聞こえない静けさを堪能できました。
ノイズとしか思えない人声とか売店の音楽等は一切聞こえない配慮がなされています。
牡丹園エリアはシーズンオフでクローズされていましたが、
一株開花していました。
ここから料理などを供している建物が一望できます。
十重八十重に低く刈り込まれた松と皐月が、
奥行きのある開放的な景観を作り出し、見飽きません。
足立美術館のお庭と比べると、こちらはまたテイストが全く違う、
大名庭園の要素の濃い「大型の箱庭」。
あらゆる見せ場をぎゅっと詰め込んでいる特徴がありました。
レストランで、自家製の高麗人参鍋のセットを頂きました。
鯛飯も茶碗蒸しもすべて京風の上品な味付け。
景色を愛でながらコーヒーを頂けるスペースもあり、
高麗人参を使った食品、牡丹の苗、出雲地方のお土産コーナーも充実した品揃えで、経営感覚の見事なことにも感心させられます。
最後にこの園内のもうひとつの見所を紹介したいのですが、写真が満杯なので、次回に(3)としてアップいたします。宜しければこの後もご覧下さいね。
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今日もお読みいただき ありがとうございました。