マンハッタンでは、ストリートのあちこちにモミの木が積まれ、カナダからのクリスマスツリー行商人たちが書き入れ時とばかりに、掛け声も高く精を出していて、この季節特有のニューヨークの風物詩とでもいいましょうか。シックスアヴェニューでのサンクスギビング特大バルーンパレードも、350万人の人出だったとか、無事に終了。昨晩はアメリカではどこの家でも、大勢の家族とターキーが、食卓を彩ったことでしょう。そして、クリスマスはすぐそこ。

 

     今回のアジアコンサートツアー16秋も、今までで最高のツアーとなりました。関係者の皆さま、お越しいただいたお客さまには、心より深く、感謝の気持ちと御礼を、申し上げます。

 

     まずソロコンサートから、初日10/15(土)は、新潟県燕市です。願念寺本堂では、キャンドルライトのジャズピアノコンサート。130名のお客さまが、お待ちくださっていました! 翌16日(日)は、マチネで三味線の蓑田広大氏とのコラボ。午前11時からは新津市交流センター「ジャズを楽しむコンサート」、午後6時からは新潟市ラ・ピアンタでのディナーショーです。こちらも会場いっぱいのお客さま。予想外の三味線とジャズピアノの合奏、大好評をいただきました。タクシーの運転手さんが道に迷い、駆けつけたけれど間に合わなかったお客様おられ、一曲スペシャルに演奏して差し上げたところ、翌日なんと純米吟醸酒が届きました〜。新潟はいいところです(笑)。 17(月)は、バリアフリーについてのトークと演奏会、村上市です。こちらは取材が入りましたので、新潟日報、村上新聞などの記事でも、ご覧頂けます。18(火)は会津若松市、稽古堂(旧市民会館)向かいの、ジャズバー・オクターブでの演奏、お見事ソールドアウト、お客さまが、開始前からニコニコ。 20(木)、同じく、会津鶴ヶ城の北出丸、立派な木造建築のカフェ・アドリアにて、こちらもソールドアウト。生まれ故郷の会津若松では、懐かしい友人や恩師たちとも会え、何と言ってもこちらも酒どころ、至福の時です。 21(金)初めての福島市マジーノアール、店内たくさんのキャンドルで心温まる、素敵なバーでした。福島民報さんの取材入り、記事として掲載もされています。素晴らしい調律師さんとの出会いも貴重。奥様のお誕生日なのに、一言も言わずに演奏最後まで付き合ってくれて、とにかく音色まで私が言った通りに作ってくれた。演奏中なんと心地よかったことか。

   

   24(月)は韓国ソウル市、ここからは4日間、平木かよ スペシャル カルテット ( 畑秀司ギター、スティーブ梅原ベース、エカーキムドラムス )。ワンス・イン・ア・ブルー・ムーン、韓流ドラマでもお馴染みの、おしゃれな3階吹き抜けの有名ジャズバーです。私の演奏に感動して、ぎゅうっと長いハグをしてくれた若い女性がいて、うれしかった。 25(火)は有名なヨイド63ビルの地下、水族館シーワールドで、大きなアクアリウムの横、 All That Jazzでの演奏。魚たちも喜んでくれたかしら! 26 (水)有名ジャズクラブ、弘大(ホンデ)エバンス。4年前にここで演奏した時のトランペッターとトロンボーンプレーヤーが私に会いに駆け付け、シットインしてくれた!お客さまも、ヤンヤの喝采。在韓日本人のお客さまも来てくださり、最後の I Miss Youでは涙がこぼれた、と。私も一緒にうるうる。 27(木)仁川(インチョン)、ソウル市最古のジャズクラブ、ボトムライン。こちらも一杯の、ノリノリのお客さま。そして最終日には、4年前のソウルで一緒に演奏したドラマーが、(それ以前、彼のニューヨーク時代に、グリニッジビレッジのArturo's でよく一緒に演奏していたのですが、) 今は家族を連れ可愛い赤ちゃんを抱いて、私の飛行機の時間までソウルの街を案内してくれた。これにも感激。ずいぶんしっかりと手ごたえのあった、韓国の四日間でした。

 

    日本へ戻り、続いて31(月)栃木県足利市、見やすくていいハコ、屋根裏。6/1(火)群馬県高崎市、グリーンカレーの美味しいサンガム。2(水)桐生市では素敵なお店を満席にしてくださったビレッジ、この3ヶ所は木村耕平ベース、佐々木空ドラムスのトリオ。

3(木)は見事な紅葉の長野県軽井沢、別荘地のカフェ、ならの木でのデュオ演奏、翌日も木村耕平ベース。ヨーロッパ風の上品なお客さまに包まれ、なんだか高尚っぽい演奏会に(笑)。5(土)同じく長野県松本市、かっこいいジャズバー、ムーンオーバーストリートクラブ。お客さまが加古川のご親友に即お電話入れてくださり、そして加古川も盛り上がり!

 

     8(火)まず京都から。嵐山、音や。西日本は毎年お世話になっているところばかり。この日も「いよっ、待ってましたっ」の掛け声かかり、東京や遠方の友人が駆けつけてくれたりで、お店いっぱいの大きな笑顔に包まれて、とっても幸せだった。黒石昇ベース、テル福田ドラムス。10(木)大阪グラバー邸、予約なしのお客さま入りきれずに補助いす対応。パリ友、ニューヨーク友、そしてペルー友、いやはや、丁々発止とすごい夜となりました。ぎゅうぎゅうづめとなり、お客様にはごめんなさい、でもとおっても楽しかったので許して。村田博志ベース、テル福田ドラムス。11(金)オサレで上品な神戸元町の夜、ふわっと楽しく、カフェ萬屋宗兵衛。柴田奨ベース、辰巳浩之ドラムス。12(土)午後ソロコンサート加古川チャッツワース。私より前に到着のお客さま、「1年間待ってたんです!」別のお客さま、「父が入院中で、大ファンなんですが今日は来られないので、CDにぜひ励ましのメッセージを書いてください」と。また、「1年に1度、とっておきのピアノをとっておきの紅茶と共に聴けるのは、至福の時間です」と言ってくださる女性の方も。本当に来て良かった、私を必要としてくださる方がこの街にはおられる、と思いました。(実はここは、私にとって特別な場所です。ご縁があり、昔から私を応援してくださっているのです。)

そして同日夜は、高槻へ向かいます。JK 's Rush, 砂川雅城ベース、鈴木泰徳ドラムス。ニコニコしてピアノを揺らしながら弾く平木かよさん、と呼ばれた店でもあります(笑)。ここは、ノリがいいんだ!なのでピアノから立ち上がって弾いてしまうわけです。14(月)は四国徳島へ。花杏豆さん、こちらでもリハが終わるなり、お客様どんどん入ってみえ、「これやこれや、あった、このCD、去年売り切れとったんや。はよ買うとかんと」のお声。演奏前からCDがいきなりばばっと売れ始め〜!正木孝昌ベース、大崎弘一ドラムス。満面笑顔のお客さまと、一体になれた夜でした。

 

     そしていよいよ18 (金)は東京公演、赤坂トナリテ。いやー、楽しかったですね。ニューヨーク友達、ソウル友達(香港経由)、旧友、クルーズ友達、新しいお客さま、盛り上がりまくった夜でした。ある方がおっしゃるに、私が、パワースポットなのだそうです。なんてこった!(笑)関口宗之ベース、金井塚秀洋ドラムス。19(土)有楽町、海外特派員記者クラブ。ここは会員のみのメンバー制で、公用語は英語。この日は全て私の知らないお客さまでしたがスタンディングオベーションが出て、オリジナル曲の評価高く、すぐCDが欲しい、と。嬉しいですね!岡村紘志ベース、中山健太郎ドラムス。20 (日)最終日。ダブルヘッダーいっぽんめは午後、千葉市クリッパー。満員のお客さま、楽しんでいただけて、何よりでした!関口宗之ベース、中山健太郎ドラムス。そして同じメンバーで、千秋楽の夜は成田市クラウドナインへ。こちらも、盛り上がりました、スペシャルゲストは男性ボーカルの、小原鉄五郎。ここには、5年前に偶然私の演奏を聞いてから、いろいろと探し続けてくれたおばあちゃんが。3ヶ月ほど前に、私がこの店に来ると聞いて、とても楽しみに待っていてくださったそうです。足が悪いのに、たくさんの階段を上り下りしてまで、聞きに来てくれた。「私はね、I Miss Youが大好きだよ。来年も、来年も絶対来てね。」と言って帰られた。涙がこぼれそうでした。

 

  今回のツアーで特に感動した事は、やはりオリジナルばかりをレコーディングした最新アルバム「マンハッタン・サンセット」の中から、その曲数々を、お客様が覚えてくださっていることです。自作曲は、やはり自分が産んだものですから、非常にかわいいもの。ジャズピアニストとしては、アメリカのスタンダード曲を弾くのはとても面白い事なのですが、今後はそれと共に、オリジナル曲も、もっと皆さんにエンジョイしていただけたら、と思っています。それぞれの曲のストーリーが、皆さまに伝わるように。そしてそのストーリーが面白ければ面白いほど、どんどん次の曲へとつながって行きますね。本当に、音楽はやればやるほど、ラビリンスのようにどんどん深みにはまり込んで(笑)いきます。

 

  最後に、急に冷え込み始めました、どうぞ、皆様どうぞお体ご自愛くださいませ。もし今回お会いできなかった方も、次回に是非どこかで。来年2017年春は、この年のみ時期がずれまして5月6月と日本、台湾へ参ります。

 

  東京公演は、赤坂トナリテにて、6月3日(土)。 ぜひカレンダーにマークを。それでは、楽しいクリスマスと良いお年を、お迎えください〜!