長女、去年の10月ぐらいから、不登校の気が出てきました。

 

朝、「お腹がいたい、頭が痛い」と頻繁に訴える。

 

が、休ませると全然元気でダンスを踊ったりしている。

 

困ったもんだな…、と話を聞いてみると、「学校が怖い」という気持ちがむくむく大きくなっている模様。

 

算数で間違えるのが怖い、間違えて笑われるのが怖い、友達に「早くして!」とか言われるのが怖い…。

 

特にいじめられているとかはないのだけれど、小さいことが怖くてたまらないらしい。
 

秋休み前までは、日本語補習校のことを「怖い怖い」ということが多かったので、辞めさせたら少しは精神的に落ち着くかと思ったら、今度はその不安の矛先が学校に向かったようです。

 

元々すごく繊細で、人の気持ちに敏感すぎるぐらい敏感で、ちょっとしたお友達の言葉をずーっとぐるぐる考えていたり、ドラえもんも「怖い」といって見られなかったような子でしたが、3年生になってから、彼女の中の「不安」がどんどん大きくなっているような印象をうけます。

 

また、夜には、悪夢を見ることも多いらしく、「怖くてねられない」とも…。

 

一度語ってた夢は、妹が火で燃えて死んでしまい、自分は針の着いたマスクを付けさせられて、窒息して針が刺さって死んじゃったとか…ガーン

 

そりゃ寝るの怖くなるよね、という感じの夢を見るようです。

 

河合先生によれば、小学校3,4年生ぐらいは、不安が強くなってくる時期らしいですが…。

 

さらには「私は何にもできない子だからもう死んだ方がいい」なんて言うので、こりゃちょっと鬱っぽい方面に行ってないか??と心配になり、学校の先生と学童の先生に相談しました。

 

そうしたら、市が提供するカウンセリングをすぐ紹介してくれました。

 

娘は学校付きのカウンセラーに会って、私たちは月一回、市が提供する教育相談の心理士さんの両親面接に行っています。

 

娘はスクールカウンセラーに会って、自分の抱えている不安についてずいぶんと楽しくはなせて、気持ちが楽になったようではあります。

 

授業が怖くなくなるように、超えられそうな小さな課題をこなしていくことが当面の目標のようです。

 

今月の目標は、「授業で手をあげる」。上手く行った日には嬉しそうに報告してくるので、これはうまく回っているぽいです。

 

私たちに心理士さんからアドバイスされたことは…

  • 不安を避けることを覚えないようにすることが大事。「不安」があっても、自分で乗り越えることができるという経験を積ませる。不安があったんだけど、乗り越えられたときはどんな場合か、考えさせてみる。
  • 「不安」がどんなものか絵に描かせてみる。自分で把握できるようにする。
  • 子供の不安は、いくら大人から見て「ばかばかしい」とおもえたとしても、本人にとっては、リアルな気持ち。
  • その気持ちを受け止めたうえで、「そこからどうやって抜け出すか」を考える。子供にやり方を提案させるのがい。

 

早速試してみましたが・・・。

 

ニコニコ「いつも学校に行くとき、怖い気持ちがあるんでしょ?どんな感じかママもわかるように、絵に描いてくれる?」

 

凝視やだ

 

ニコニコ・・・じゃあ、何が怖いのか説明してくれる?

 

凝視・・算数で間違えるのが怖い。間違えたら笑われるのが怖い。体育で着替えるときに一番遅くて、お友達に、「早くして!」とか怒られるのが怖い。3年生になってから、学校が怖い気持ちが大きくなった。2年生でいたかった。ママたちが3年生になった方がいいっていったからなったけど、2年生の方がよかった。

 

ニコニコ・・・算数のとき怖いのは、どんな感じが体の中にあるか説明してくれる?家で公文をやってて、すぐにできるときもあるよね?その時は何が違うの?

 

凝視・・・・間違えるの怖い、いやだいやだという気持ちがくると、おなかの中がもしゃもしゃして集中できない。Youtube見たい!という気持ちが大きい時は出来る。

 

ニコニコ・・・前に、木曜日はおなかと頭がいたくて学校に行きたくなかったけど、金曜日には行けたよね。なんで?何が変わったの?

 

凝視・・・なんにも変わってないよ。ママに絶対行けって言われると思ったから行った。

 

 

算数が苦手で、他の子よりできないというのは事実だと思います。それで怖くなってしまうというのはわかります。

 

「お友達に怒鳴られた」というのは、私が観察する限り、「はやくしてー!」とか普通の声で言われた程度のことで、長女の感じすぎだとしか思えないんですが、娘がそう感じているということを一生懸命受け止めようとは‥‥、してみました。

 

が、正直あんまりよくわからない。

 

私は逆に、その友達の気持ちがよくわかるというか、、、たぶん何の悪気もなく、その場の思い付きで言葉を発してるんですよね。それが相手を傷つけるなんて思ってもない。

 

私は正直「鈍感力」が高いタイプで、人の気持ちや表情のちょっとした変化なんかにあんまり気が付きません。というか、気づいても無意識に無視しているというか…。

 

あんまりそれで感情が揺れたり、自分の行動に影響が出ることはないです。


反対に長女は、人のちょっとした感情の動きや言葉にすごく敏感で、すごく影響されます。

 

相手が自分の言葉で傷ついたのがわかると、そのことで自分も同じように痛く感じてしまうので、自分が嫌なことを我慢したほうがまだよい、なんて思うことも多いようです。

 

そこで、「考えすぎだよ」「自分の気持ちをもっと大事に」なんて言ってみたところで、何の解決にもならないわけで…。うーん・・・。

 

とりあえず、「私はお友達の気持ちがわかるよ。何にも考えてないだけなんだよ。あなたはそのことについてずっと考えてるけど、お友達はもう言ったことも忘れているとおもうよ」と言ったら、

 

「そうか・・・・、考えてないんだ・・・・。」なんてつぶやいていました。

 

自分とは違う行動原理で動いている人がいる、ということをわかってくれればいいな、と思いますが、助けになったのかどうか。


夜寝るときに怖い気持ちをどうするかについては、いい解決案が出てきました。

 

クリスマスに、ミヒャエル・エンデの「ゆめくい小人」という絵本を長女にプレゼントしました。

 

 

いつも悪夢を見るので寝られないお姫様のお話なのですが、その中に、悪夢をたべてくれる「夢くい小人」

を呼ぶための呪文が出てきます。

 

ゆめくい小人 ゆめくい小人

つののナイフをもってきておくれ

ガラスのフォークをもってきておくれ

ぱっくり大口あけとくれ

子どもをおどかすこわい夢

はやくはやく食べとくれ

けれどもきれいでやさしい夢は

食べずにのこしておいとくれ

ゆめくい小人 ゆめくい小人

まねきをうけてきておくれ

 

寝る前に、この呪文を唱えることにする!と。

 

あとは、ぬいぐるみをいっぱい並べて、一緒に寝ることにしたようです。

 

これからも色々試行錯誤が続くでしょうが、長女が、自分の繊細で感じやすい性格と、うまく付き合えるようになってくれればいいな、と思います。

 

思春期が来るにつれ、色々大変なことが待ち受けていそうですが…。

 

きっと、「ママなんでそんなガサツなの??信じらんない!!」とか言われちゃうんだろうなー。。

 

鈍感力の高いタイプの私のところに、こんな正反対の超繊細な娘が生まれてきたのは何か意味があるのかなあ、なんて考えてしまいます。

 

娘は引っ込み思案で、お友達になりましょう!なんて人に積極的に近づいて行くタイプではないですが、自己主張が強くなく、人の気持ちに敏感で、気を使うので、みんなによく好かれます。

 

私は正反対。人見知りせず、誰のところにもずんずん近づいていていきますが、そのガサツさと無頓着さで知らない間に相手を傷付け、嫌われてしまうこともあります。悪気はなかったんだけど、ね・・・って。

 

昔は「そんな細かいことを気にされても困る」なんて思ってましたが、長女をなんとか生きやすくするように、助けられるようにと考えるうちに、自然にそんな正反対の相手の気持ちや行動原理がよくわかるようになったのは、大きな収穫かもしれません。