9月も半ばが過ぎたというのに、連日の猛暑で夕食を作るのがイヤになりますよね。そんんな時に活躍するのが電子レンジ。「暑い日はレンチンで乗り切る!」という方も多いと思いますが、レンチンで食中毒も起こり得ることを知っていますか?
8月初旬に、「電子レンジで微生物が繁殖する」というショッキングな学術論文がFrontiers in Microbiologyに発表され、アメリカのメディアで大きく取り上げられました。
電子レンジはマイクロ波で食品に含まれる水分子などを振動・回転させることで、庫内の食品を調理します。そのため火を使う料理のように、台所を熱気でムンムンさせることがないため、暑い日は大助かりです。
食品に付着・混入する雑菌類は「レンチン」で加熱され、殺されます。ですから、お皿や容器に入れてラップなどで蓋をした食品は安全です。
問題なのは電子レンジ庫内の環境です。今までは庫内に雑菌は繁殖しないと考えられていましたが、実際に調べてみると、一般家庭の電子レンジでは台所に頻繁にみられる細菌類が、職場などの共同キッチンでは人間の皮膚に繁殖する細菌類が繁殖していることがわかったのです。
その理由が庫内の汚れです。
こぼれた汁や食品くずなどが残っているとそこに微生物が繁殖します。そのまま放置、あるいは栄養源が増えると、電子レンジ庫内の環境にあったヤツラが増殖していきます。
ですから、電子レンジを安全に使うには次のことが重要です。
- こぼれたらすぐ拭く
- 定期的に薄めた漂白剤などで庫内の拭き掃除をする
- 必ず皿や容器と蓋(ラップ)を使う
- 庫内に直接食品を置かない
職場や共同の電子レンジの場合は利用前と利用後の拭き掃除とともに、利用者間でルールを決めることも重要かもしれないですね。
小さいお子さんや高齢者のいらっしゃるご家庭では特に気をつけて、安全なレンチンライフをお楽しみください。