今から35年前、アリゾナ州のとあるバーで、たまたま一人のウルトラランナーがレースタイムを友人に話していたのを小耳に挟んだ地元カーボーイが話に割り込んでこう言いました。「俺の馬の方が早いさ!」

 

これが人間対馬の耐久レースの始まりの実話です。さすがアリゾナ、ランナーもカーボーイもプライドが違います。

 

 

場所はMingus Mountainと言う山(標高7600フィート)距離は50マイル(80km)で標高獲得500フィート(1524m)、急勾配も含むトレイルランです。2019年のレースの様子はNPRのRadioLabで聞けます。

 

馬は人間と違って体調不良を訴えません。そこで馬は2回獣医さんのいるチェックポイントに入り、合計1時間15分間休む義務があります。でもご心配なく、休んだ時間はきちんと記録されてゴールタイムからひかれます。

 

 

つまり、人間と馬が同時にゴールすれば人間の負けです。ある意味馬に有利なこのレース、第1回から34回までは馬が優勝してきました。

 

ところがついに去年、ランナーが馬のタイムを超えたのです。

 

1位ランナーのタイムは6時間14分25秒、馬は7時間30分26秒(実際のタイムは8時間45分26秒)でした。過去の記録を見ても馬の最高記録は6時間25分だったので人間の記録的な圧勝です(過去の記録詳細はココ)。

 

そもそも人という種は、持久力と走り続けられる体の作りを持つからこそ原始時代を生き延びられたのです。このレースでも馬に休憩を与えなければ途中棄権が続出することでしょう。このレースは人間の底力を証明していると言えます。

 

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写真は以下のサイトからお借りしました。

https://cowboylifestylenetwork.com/man-horse-race-2016/

https://managainsthorse.net/