ごめんください。

どなたですか。

二朗松田です。

お入りください。

ありがとう。

 

というわけで、

メガネゲイニントメガネニカナウ、

全てのステージが無事終了致しました。

ご来場頂きました皆様、

スタッフの皆様、

関係者の皆様、

演者の皆様、

誠にありがとうございました。

 

取り敢えず好評のようで、

心底ホッとしております。

 

稽古回数も決して多くなく、

今回こそいよいよヤバいかも、

と何度も思いましたが、

演者の皆さんも踏ん張って頂き、

結果的にはめっちゃいいイベントになったし、

MeganeVerseも私のお気に入りの一本になりました。

 

 

例によってネタ解説をしようと思うのですが、

人によっては、

もしかしたら関係者でも、

そもそもこのイベントがなんなのか、

ご存知無い方もいらしゃるでしょうから、

少しだけ成り立ちの話。

 

 

2015年から始まった演劇イベント・メガネニカナウ。

役者上杉逸平を中心に

大体年イチペースで、

コロナもありましたが、

今までシリーズ6まで進んでまいりました。

そのフォーマットはちょこちょこ変わりつつも、

大凡一本30分程度の短編作品の三本立て。

私、二朗松田は、

シリーズ1からずっと参加させていただいています。

 

過去シリーズが観たい方は、

観劇三昧に入って観ていただくか、

(5、6は無いみたい)

逸平さんが経営するBarDDに行けば、

DVD買えるんじゃないでしょうか。

詳しくは知らんけど。

 

 

 

2021年、

メガネニカナウは、

吉本興業主催の演劇イベント、

「関西演劇祭2021」に参加。

私が脚本・演出を担当した

「ほぼ永遠の稽古場」が、

ありがたくもMVO、つまりは優勝させて頂いて、

そこからメガネニカナウと吉本さんとの接点が生まれ、

今回に至ったという次第です。ざっくりですが。

 

 

 

最初に逸平さんから2024年1月辺りのスケジュールを聞かれたのが

2023年の春辺りでしたか、

その時はまだ「あー遂になんかやるんだなー」くらいの呑気さで、

まさかこんな豪華キャストになるとは夢にも思わず。

 

夏のZOOMでの会議、

あのザ・プラン9の久馬さんと、

「竹若さんと浅越ゴエさんをどっちのチームにするか」

を話し合う、という訳わからん議題の現実感の無さに、

温度を感じないZOOMの画面と相まって、

会議が終わってもリアルに思えず

暫し頭がぼーっとしてたことはまだ覚えています。

 

上杉逸平(メガネニカナウ)、

浅越ゴエ(ザ・プラン9)、

岡田直子(吉本新喜劇)、

浜口望海(STAR☆JACKS)

丹下真寿美(T-works)

 

Bチームはこの座組で決定し、

となると、主人公、というか、

この作品の軸は丹下ちゃんしかいないなと感じ、

実際そのようになってしまいました。

で、そのサイドキックに岡田さん。

お二人には大変ご苦労お掛けしました。

 

 

では、「MeganeVerse」ネタ解説。

 

 

秋口、初めての対面での顔合わせ、

どういう演目にするか、

ほぼ手ぶら状態でしたが、

「マルチバースもの」

ということだけを握りしめて会議に参加。

久馬さんがAチームは商店街の話と仰ったので、

じゃあこちらはその商店街の端っこの方の話にしようと。

 

今回A「福」とB「MeganeVerse」、

めっちゃ繋がってて凄い!

みたいな感想頂いたんですが、

これ、まぁまぁ偶然で。

 

逸平さんを同一人物にしよう、

ということ以外は、ほぼ久馬さんと申し合わせしてないので、

「福」があんなに福引扱ってるなんて全く知らずで、

初稿を読んだ時はビックリしました。

 

チラシの裏面のあらすじ、

どっちも福引なんて一言も書いてないし。

 

 

しかし、今更だけど、

MeganeVerseってタイトル、適当過ぎやしないか。

 

 

マルチバースもの、

と言ったはいいけど、

結構手垢ついてるジャンルだし、

何かしら目新しさがいるなあと考え、

自分でもまだやったことのないジャンル、

「ラブコメ」をマルチバースに足すことに。

逸平さんを除けば、

男女2対2でちょうどいいし。

 

逸平さん演じる本屋、「福」でもこっちでも、

ややこい男女関係の中に入ってないのが

なんかオモロかったですね。

 

 

 

マルチバースの設定。

 

たまたまウチのHDDが、

何故か全く予約してない

「漫画家イエナガの複雑社会を超定義」という番組を録ってて、

折角だし見てみると、

量子コンピュータの回で、

めっちゃ分かりやすく量子の説明してくれてて、

重ね合わせ……これだ!となりました。

 

 

ただ、たかだか30分番組の受け売りなので、

本気の科学考証はやめてください。

こちとらデザイナーですから。

この設定に整合性があるのかとかこっちも全然分かってません。

 

この説明をほぼ本屋が一人で延々喋るので、

逸平さん、めっちゃ大変そうでしたね。

すんません。

 

 

デザイナー設定。

勿論私がデザイナーってのが一番デカいです。

何せ仕事内容、下調べしなくてすみますからね。

日頃やってることを書きゃいい。

 

2000年代は私もあのくらいの規模のデザイン会社に勤務してたので、

その時の事務所の雰囲気を思い出しながら。

昔はMacもよく止まってね。

さすがに大晦日までは出勤しなかったけど。

 

 

まず問題があって、

超絶科学によって、

人を増やして、その問題を解決する、

という流れの元ネタはドラえもんの

「ドラえもんだらけ」というエピソード。

 

ドラえもんはのび太の宿題を早く終わらせるため、

タイムマシンで2時間後、4時間後、6時間後、8時間後の

自分を連れて来る。

で、結果自分同士で大喧嘩になる。

 

岡田さんのセリフで

「野郎、ぶっ殺してやる!」

というのがあるんですが、

これは、バチギレした8時間後のドラえもんの名台詞からの引用。

 

 

 

ラブコメ要素。

 

これが一番難関で、全然書けなかった。

映画も漫画も演劇も好きだけど、

考えてみれば、人生の中でラブコメは全然摂取しておらず、

引き出しが全く無く。

色々ラブコメ映画とかも見たけど、

イマイチピンとこず、

結局、この国のラブコメとして一番スタンダードな、

高橋留美子の世界を参考にしました。

 

うる星やつらの最終回を読めば分かるように、

ラブコメとは、「好き」と言うかどうかのやり取り、である!

と半ば断定的に定義づけ、

お話を進めました。

めぞん一刻もそうだけど、

いやー、高橋留美子は偉大。

 

 

あとは、自分が有元と結婚する直前の一年、

の色々やきもきさせた感じが元ネタといえば元ネタ。

お恥ずかしい。

 

 

 

メリークリスマス、Mr.ローレンス。

 

 

浜口望海さんには、メガネ6「魔女と呼ばないで」でも、

同じような昭和な男性を演じてもらって、

その時の役がめっちゃ良かったので、

今回もそんな感じに。

ワンカップ大関片手に現れるような時代遅れな男なので、

大晦日なのにメリークリスマスと叫んで貰って、

そこからおじさんの発想で

ビートたけしな感じでメリークリスマスMr.ローレンスと。

 

ただ、望海さん、たけしの物真似が壊滅的だったので、

それだけ解除して。

あのシーンの稽古だけ、

望海さんがガスガスHP削られてるの見て申し訳なくて。

 

 

トゥクトゥーン。

当然これのイントロより。

 

 

ゴエさん演じる市庭0がトゥクトゥーンした後、

少し歌詞を言ってもらってます。

 

「何から伝えればいいのか 分からないまま時は流れて」

 

元ネタ分からなかった方もちらほらいたみたいだけど、

何かしら、ときめいた時の音、

という感じだけは伝わったんじゃないでしょうか。

 

余談ですが、今調べたところによると、

あのカッティングを弾いた佐橋佳幸さんは、

松たか子の旦那さんだそうです。

へー。

 

 

(追記)

 

ラスト、美紀1が市庭1の行為にトゥクトゥーンするのは、

ジョジョ4部の川尻しのぶと吉良吉影の、

お金を盗む自分の旦那をロマンチックだと感じるあの名シーンからの影響。

 

まぁ、このシーンはそもそも

映画「トゥルーロマンス」からの影響で描かれてるシーンだけど。

 

 

 

王位争奪編。

キン肉マンより。

 

ポケモンGO。

 

雪崩式ブレーンバスター。

勿論雪崩式はブレーンバスターだけに使うものではありません。

フランケンシュタイナーとかジャーマンとか色々あります。

 

頭が真っ白に。

 

「けんかをやめて 僕のために争わないで」

「黙れ河合奈保子」

 

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム

↑ネタバレ注意。

 

三原悠里ちゃん曰く、

「あそこで笑ってたのは私とマナカさんだけ」との事。

 

福士蒼汰と中川大志。

 

やんちゃな子猫。

ただこれ、失敗してしまいまして、

やんちゃな子猫といったら、

我々世代にとっては有名なラブホテルなんですが、

(現在でも枚方にまだあるんですが)

少なくとも市内近辺では、

風俗店の方が有名みたいで。

もしかしたら若い風俗好きな男性には、

「は?」ってなったシーンかもしれません。

若い風俗好きな男性の皆様、申し訳ございません。

 

 

運営委員。

これは私のデビュー作「太陽にホエール」に書いたボケ。

つい使い回してしまいました。

 

 

ウイグル獄長。

北斗の拳より。

 

このように、私の脚本は山程固有名詞が出てくるんですが、

考えてみればこれは明らかにバッファロー吾郎さんの影響だなぁと。

ガチガチに恐縮してしまい、

あまりお話出来ませんでしたが、

竹若さんとご一緒出来たのはホントに光栄でした。

 

 

ゲスト枠。

藍願神社の境内で「いく年くる年」の生中継、

っていう設定だけはこちらで用意して、

あとは、ほぼゴエさんと岡田さんとゲストさんで作って頂いて。

楽屋や場当たりで、軽く合わせてる内に

みるみるオモシロが立ち上がる瞬間は圧巻。

マジ凄かった。

ゴエさん、岡田さん、ゲストの皆さん、

ありがとうございました。

 

 

音楽は全部第九。第4楽章。

年末の話なので。

あと、もしかしたら配信とかあるかもだったんで、

権利フリーのクラシック曲に。

結局配信なしになりましたが。

 

 

役名、男性ブランコ平井さんがカーテンコールで指摘してはりましたね。

菊池美紀、市庭ジン、藍願神社、

それぞれメガネブランドからの引用。

ジンはJINS、と、

河口仁への目配せも無いことはない。

 

 

初稿書き終えて送ったら、

久馬さんがそれを読んで、

三角くじとかハワイとか量子力学とか、

「福」にこっちの設定反映させてくれて、

非常にありがたかったです。

(逸平さん演じる本屋が、

 「メガネヴァース……」つって一人語りの練習してるの、

 じわじわめっちゃオモロかったな。

 あのおっさん、アレ練習して言うてたんやっていう)

で、こちらもラストの「鳥取の羽合!?」とかちょこちょこ台詞直して、

お互いのリンクを構築していきました。

これによって、イベント全体の深みがグッと出たと思います。

あらためて久馬さん、ありがとうございました。

 

 

幕間の山本香織のブリッジ「Glasses」についても少し。

 

「福」の決定稿読むと、

ラストシーンで「愛が生まれた日」を歌うとあったので、

そこに掛けて、

このメガネゲイニントメガネニカナウ、

加えて「MeganeVerse」

量子学的マルチバースの、2in1なものをテーマに。

 

同じ「舞台」を主戦場にしながらも、

同じようでまるで違う芸人と演劇人という

二種類の人種の出会い、

つまりこのメガネゲイニントメガネニカナウそのものを

マルチバースという設定によって、

表現出来ないかなぁと考えて

「MeganeVerse」を書いたんですが、

そのフリとしての「Glasses」でした。

 

毎度毎度ギリギリで書いても、

しっかり覚えてくれる香織姐さんには感謝。

 

 

 

昨年のINDEPENDENT:23で、

月亭文都さんの作品を見て、

芸人さんって凄えなぁと感じた所だったんですが、

今回はまた別の形で芸人さんたちの凄さを体感させてもらいました。

いやー良い経験させてもらった。

楽しかった。

 

 

そんな芸人さんたちのパワーを貰って、

来週、やってやりますよ!

 

 

「強龍2024 〜新春大喜利会〜」

1月23日(火)19:00~

前売/当日 2,000円

インディペンデントシアター1st

 

ご予約など詳細は一つ前のブログから!

 

 

まだまだご予約少ない!

宜しくお願いします!

面白いぞ!

 

 

一曲いきますか。

バッファロー吾郎さんの出囃子、

筋肉少女帯「オレンジ・エビス」です。