INDEPENDENT:19、無事終了いたしました。
ご来場いただいた皆様、
応援してくださった皆様、
テクニカルスタッフの皆様、
制作スタッフの皆様、
関わって下さったすべての皆様へ
心よりの感謝を。
ありがとうございました。
 
脚本のあれこれは二朗松田が書きましたんで
それ以外のなんやかんやを書きましょうか。
自分の備忘録も兼ねたら
めちゃめちゃ長くなったので
お暇なときにでもどうぞ。
 
初めてINDEPENDENTを知ったのは2010年。
この年に出演した
谷屋俊輔(ステージタイガー)×
美浜源八(シアターシンクタンク万化)の
「はやぶさ(MUSES-C)~星に願いを」に
声の出演で関わったことがきっかけでした。
 
当時私が万化に在籍してて、
二人だけの稽古は気まずいから来てくれって
美浜さんに言われたんで、
ホイホイ顔出しに行った感じです。
 
その後この作品はセレクションに選ばれたりで
全国を駆け回る作品となり、
私の声だけはいろんな劇場で流れることとなります。
このとき初めて(一人芝居ってスゲエ)と
感じたことを覚えています。
 
翌2011年、のちのズッ友、中嶋久美子が
二朗松田と泉くんとトライアルで組み、
名作「次の場所までさようなら」が生まれ、
さらに(一人芝居ってスゲエ)の気持ちが強くなります。
 
 どうでもいい話ですが、
 中嶋久美子と二朗松田の初対面の場に
 なぜか有元も同席していました。
 その時、二朗松田とは別れてたんですけどね。
 なんでだったかは忘れました。
 
翌2012年には、私が南参さんの演出と出会った
小林エレキさんの「駆け込み訴え」を見て感動し、
益々一人芝居への熱が増します。
 
そして2013年、初めてトライアルに挑戦します。
カウント9.99オマージュで言うと「シンプルに負けた」。
悔しくて悔しくて負けたその場で翌年のリベンジを決意し、
2014年に再挑戦して、やっぱり「シンプルに負けた」。
 
この辺から有元の苦汁ナメナメ演劇人生が本格化します。
(ほかにも要因あるんですけど)
当時、荒れ狂う有元の愚痴や酒やカラオケに付き合ってくれたフレンドたち、その節はありがとうございました。
 
トライアルって、役者での挑戦は3回が上限なんです。
つまり私は次に挑戦したらそれがラストチャンスになるわけで。
 
そこに誰と挑戦するのか?
そもそもお前トライアルに出るのか?
もう本戦出たら?
いい年なんだから若手の場を荒らすなよ。
でもトライアルに勝って出た方がカッコいいじゃん。
でも次負けたら本当に立ち直れないかもしれないしな。
 
という脳内会議を繰り返してるうちに
当たり前ですが毎年INDEPENDENTは開催され、
どんどん素晴らしい作品が作られていく。
自分の中でどんどんハードルが上がる。
こんなことが果たして自分にできるのか…
 
そんな中、有元にちょっとした転機がありました。
15年務めた会社を辞めることにしたのです。
15年ぶりの無職。
時間だけはある。
じゃあ今しかできないことがしたい。
 
退職を来年に控えた2018年夏ごろ、
確か相内さんと話してた時に、
yhs南参さんの名前がふと出たのです。
 
いままでなんとなく関西在住の人と組むことしか
頭になかったんですが、
無職のタイミングなら遠方の人とも作れるんじゃないか。
そんな思いつきで、南参さんにDMを送ったのが2018年11月でした。
 
最初は脚本も南参さんにお願いしようかなと思ってましたが
南参さんに提案したところ、できれば演出だけで…という回答があり、
脚本は二朗松田に書いてもらうことにしました。
南参さんが、二朗松田と一度組んでみたいと
仰ってたのを真に受けたところもあります。
 
この先は二朗松田が書いてますんでご一読ください。
 
あ、ひとつだけ加えると、
作品の後半でお父さんとの思い出話を語るとこがありましたが、
あそこが丸々私が加筆したとこでして、実話でもあります。
実際は中島みゆきじゃなくて
「ジョニィへの伝言」とか「五番街のマリーへ」とかでしたが。
歌が好きな父親がレーザーディスクのカラオケ買って、
家で夜な夜なカラオケ大会やってたんですよね。
あれが私の歌の原体験です。
 
で。
台詞は覚えたものの、この作品本当に面白くなるのか…?
と札幌への飛行機の中でまだグダグダ悩んでました。
 
あと、南参さんの演出した作品は知ってるけど
実際に南参さんが演出してるとこは見たことなかったので
灰皿投げるタイプの人だったらどうしようとかも思ってました。
 
稽古中のことはツイッターにちょこちょこ書いてましたが
本当に南参さんの演出が見事で、
有元をうまいこと導いてくださったので、
稽古中に一度も迷子になることなかったです。

全9回。無駄のない稽古。
これは南参さんも結構意外だったみたいです。

もっと難航するかと思ってましたよねお互い。
 
そしてこれもツイッターに書いてましたが
南参さんが札幌の演劇んちゅの皆さんに声を掛けてくれて
たくさんの方が稽古を見に来て下さったり
手伝って下さったりして、
これが大きな助けになりました。

一対一で稽古してるとどうしても不安になるんですよね。
これ面白いんかな?って。

もし身の回りに一人芝居の稽古してる方がいたら
積極的に稽古場に遊びに行ってあげてください。

きっと喜ばれます。
 
楽曲を作ってくださったTEAM marumushiさん。
自分が本戦出るときはTEAM marumushiに作ってもらいたい。
これは有元の夢のひとつでした。
こちらが想定していたものの遥か上を行く楽曲を
作ってくださり、レコーディングでもお世話になりました。

最高の劇伴ユニットです。
 
大阪に戻ってからのリハおよび本番も
本当にスムーズで、
テクニカルスタッフ陣の万全ぶりが見事でした。
マイク前のポップフィルターを貸してくれ、
永井真理子のシビアすぎるきっかけを一度も外さなかった須川、
終盤の歌うシーンで素晴らしい照明を作ってくれた溝渕さん、
安心すぎる舞台監督、武吉さん、
最終日風邪ひいて死にかけながらも2時間以上大入り袋を
読み上げ続けた相内プロデューサー。

皆さん本当にありがとうございました。
 
そうそう、今回裸足であることがキーになってるので
客席から見えないことは百も承知で
生まれて初めて足のネイルやりました。札幌で。

おさかな縛りなので水をイメージして。自己満足。
 
あと手首につけてた数珠も同じく青にしました。
 
キーアイテムのひとつ、ゆるキャラのついたボールペン。
これは色々探したけど良いのが見つからなくて
ある日南参さんがメルカリで買ったやつを持ってきてくれました。
 
あとメガネは100均のブルーライトカットメガネの
レンズ部分を抜いたもの。

というか、初めて稽古場で投げたら
一瞬でレンズが取れたんで
まあそのまま使うか、ってことでフレームのみでした。
 
衣装はたまたまチラシ撮影の時に着てたやつが
イメージに合ったので、ほぼそのまんま。
 
そうそう、どなただったか、
普段は歌手と役者どっちをやってるんですか?って
聞いてくださった方がいてびっくりしました。
歌に関してはホントよく質問いただくんですが、
ちゃんと歌を学んだことがないんですよ。
これに関しては、この装備つけて産んでくれた両親に
ひたすら感謝してます。
 

今回、見に来てくださった方に
「今だからできた作品」
「これまでがあったからこその作品」
という感想を頂くことがあって、
ホントにそうだなあと思います。
前述のグダグダしてた時期を経て、
この作品ができました。
そう思うと、あの時期も無駄ではなかったと
心底思うのです。
 
現2ndでの最後のINDEPENDENT。
参加することができて本当に良かった。
この組み合わせに賭けて良かった。
自分で上げたハードル、何とか跳べたかなと思います。
 
ひとまずこれで「Phish Heaven」とはお別れ。
いつかまたどこかでやれたらいいな。
 
改めて、関わって下さったすべての皆様。
ありがとうございました。

そんで!
次!
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