ボスが代わり、社名も変更し、会社も移転した。
新しいオフィスとデスクにもすぐに慣れた。

最近また変わった事といえば、カナダ人やスウェーデン人、シンガポール人が会社に登場するようになった事。
なんだか営業拡大の為に、海外の会社と連携している模様。もう、顔を覚えれても、名前が覚えられないわ・・。


しばらくして、東京のお客さんとの会議に参加するよう指令が出され、東京出張が決まった。
宿泊先は、新宿の高級ホテル。
中国のボスと違い、このカナダ人は女社長で、ゴージャス主義。
身なりも派手で、ネイルは真っ赤!自分で洗髪をしないらしく、2日に一度美容院で洗髪とセットをしてもらうらしい。
体も大きく、こじんまりした部屋(ホテル)や、ケチくさい(飲茶)料理などが嫌!っていう我侭ババアだったクラッカー

彼女のおかげで高級ホテルに個室滞在が出来、接待も豪華な個室の和食にありつけた。
朝食も昼食もホテルのレストランで、休憩もホテル内のバー(昼間からアルコール)。要するに歩きたくないんでしょうね。

さて、今回の私の任務は、お客さんへの通訳。


中国人ボスもカナダ人女社長も、英語で会話が出来る。
お客さんも英語ができる人だったので、英語の通訳は不要だったけど、便利だったのは、女社長がお客さんに悟られずに中国人ボスに何かを伝えたい時。

女社長(英語)⇔関西妻(広東語)⇔中国人ボス

と繋げれば、客人に不要な気遣いをさせずに、接待が順調に進むのでした。
通訳と言っても「料理をお出しして!」「お酒を用意して!」「高いワインをオーダーして!」「お客さんが喜ぶ話をして!」などでしたが。。。。

この客人と私は直接に仕事をする立場では無かったのだけど、「この業界のカスタマーサポートで、彼女の右に出る者はない!」とボス達の前で高評価してくれたアップ

きっと出張に行かず顔を合わせてお話ししなければ、お客さんも私の仕事など触れる事は無かったかも知れない。

私の仕事のモットーは、「速いレスポンス(返事)、簡潔な回答、親しみのあるサポート」。
丁寧すぎても混乱するし、時間が掛かるのでは意味が無い。でも冷たい態度だと思われたら駄目。自己満足だけど、このモットーをチームで徹底していた。それを見抜いてくれた人だったので、感激した。





東京出張を終え香港に戻ると、今まで会社内に支店長が不在だった部屋に、同じ系列会社の南アフリカ人が駐在する事になった。
この南アフリカ人は白人(イギリス系)で、普通の気の良い外国人だと思っていたら、大きな間違いでした。


自分がこの会社で一番エライ事をアピールする事に必死、他スタッフの出退勤時間や勤務態度を見張るようになった。それは良いんです。支店長だから。
南アフリカと言えば、アパルトヘイトという差別問題が根強く残っている国らしく、彼の言動にもちょいちょい見られた事に衝撃を覚えたんです!!

思えば、最初から彼はやたらと面子とか順序を気にする人だった。

ある日、彼との会議中に書類を見たら、スタッフの名前の横に(W)とか(Y)とか(B)が書いてあったので、何気に本人に確認したら「関西妻はイエロー(黄色人種)だから(Y)なんだよ ニコニコニコニコ」と返された。


ええええええええっ


たしかに自分の名前の横には(W)ホワイト、白人って書いてある~~~~!!!!!!!!い~の?
会社の書類に、い~の???い~~~の????
何かにつけて、順序もW⇒Y⇒Bの優先順位で仕事が進んだ。
しかも、本人。悪気、全く無い! 
普段は唯一の(W)だったから、自分が一番じゃないと嫌だったんだ~~。

同じ系列会社の南アの日本人に確認したら、「残念ながら、こっちはまだ根強く残っててね~~。。レストランの入り口とかも別だったりするのよ」と教えてもらった。

この南ア人、最初こそ仕事も頑張っていたけど、次第に人生初の都会・香港に飲まれてしまった。
香港は不夜城 SLEEPLESS TOWN。買い物天国 SHOPPING PARADISE。
仕事がはねた17時過ぎからが一番楽しい時間 HAPPY HOUR の始まり。
タイ、フィリピンなどのバーもたっくさんある。夜の蝶にとって、白人こそ良いカモ。

午前様も続いたようで、見る見る不健康人間、不良人間が出来上がって行った。



そんな彼はすぐに南アへと還されてしまいました。


当たり前だ!