Do you believe in magic?
TVスポット入りまくり、子供が反応しまくりの
公開日に観に行く。
うちの子同様、結構俺も楽しみにしていた映画。
ただ、何を楽しみにしているのかはよく分からないまま、
事前に予約していた立川の「シネマシティ2」へ。
12時スタートの回の日本語吹き替え版は65%ぐらいの埋まり具合。
結構空いてる?
もちろん親子連れ、そして中学生~高校生ぐらいの子供同士のお客さんが多かった。
(ここから先はネタバレあり!結末に関する事も書いているので、
これから映画を観る方は読まないで下さい・・・ってこれから観る人が多いんでしょうけど。)
映画が始まって数分。
なぁーんか違和感を感じる。
『この映画、子供には難解じゃないか?』
ストーリーとしては、超大雑把に言えば
・店のおもちゃに命を吹き込み、子供たちを魅了する不思議なおもちゃ屋さんのオーナー、
243歳のマゴリアムおじさん(ダスティン・ホフマン)が、自分がいよいよ「息絶えて」しまう事を悟る
・なのでおじさんは一緒に働いているモリー(ナタリー・ポートマン)に店を譲る事に決める
・でもモリーは自分が不思議な店を切り盛りできるかどうか自信が無く、さらにマゴリアムおじさんが
「息絶えて」しまう事も認めたくないので狼狽する
・マゴリアムおじさんがいなくなり、店のおもちゃ達もその輝きを失ってしまう。
・何もかもが上手く行かないため、店を手放す事を決意するほど凹んだモリーを
店を手伝うエリック少年や夢の分からない堅物経理士ヘンリーなどのサブキャラが勇気づけ、
最後に彼女は自分も魔法や奇跡を起こせることを信じて店の復活を決意。
っていう感じなんだけど、子供が楽しめる部分といえば、
特殊効果でおもちゃが命を吹き込まれたかのように自分で動き出し、お店にいる子供たちを楽しませたり、
そのおもちゃが反乱を起こしてお店の客(子供も大人も)が右往左往する、そこのシーンだけだと思う。
別に登場人物の話が子供が理解できる面白さがあるわけではなく
(大半は荒唐無稽なマゴリアムおじさんの話。あとは結構マジな大人の話。)
子供が観ても『この映画の何が楽しいんだろう?』と疑問に思うんじゃないだろうか?
たぶん、それさえも分からず、狐につままれたような95分になるんだろう。
うちの子供にこの映画の感想を聞いたら、映画が面白かったかどうかより、
「猿のぬいぐるみが可愛かった」と言っていた。
ちなみにこの猿のぬいぐるみ、ソックモンキー というそうで
確かに要所要所で良い演技を見せてくれて気になった、「レッド・ヒール・ソックスで作る猿のぬいぐるみ」だった。
かといって、この映画に価値がない、と言ってるわけじゃない。
この映画が、大量のTVスポットでイメージするような
「子供がワクワクするような魔法のおもちゃ屋さんのお話」ではない
という事を言いたいんだ。
子供はこの瞬間も、
『もしかしたら寝ている間に自分のぬいぐるみやおもちゃが動いてるかも?』
と思っている(と俺は信じてる)。
そんな魔法や奇跡を信じて疑わない子供に、魔法や奇跡を信じ続ける事の大切さを説いても、
『?』
と思うだけじゃないか?
この映画は
魔法も奇跡も信じられなくなった悲しい大人達に向けた物語。
なので
『子供と久しぶりに映画でも行こうかな?
そういえばあの楽しげなおもちゃ屋の映画なら喜びそうだぞ!』と思って
子供と一緒に観に行くと微妙な雰囲気で映画館を出る事になるはず。
そこが「トイ・ストーリー」「モンスターズ・インク」レベルとは違うところ。
トム・ハンクスの「ビッグ」と似た感触を受けた。
大人が子供になるからと言って、必ずしも子供も楽しめる映画ではない。
(「ビッグ」の方が「マゴリアム~」より子供も楽しめる映画の作りだったとは思うが)
【この映画の俺的見どころ】
・ナタリー・ポートマンのファッション
⇒普通っぽくて良い。同世代の女の子の普段着の参考になりそう。
・オープニング、エンディングのイラストレーション
⇒「モンスターズ・インク」っぽいけど、これは好み。
・エンドロールのスタッフ・クレジットの入れ方
⇒例えばSFXの人は「その場に無いものをあるように見せてくれた人達」、
メイクの人は「出演者をより良く見せてくれた人達」と平易な言葉で説明していたのに好感が持てた。
・おもちゃ屋のシーン
⇒まぁおもちゃ屋の映画なので当たり前だが。何が置かれているのかをもっとじっくり観たかった。
ちなみに、TVスポットでガンガンにかかっている、木村カエラの新曲「Jusper」(石野卓球prod.)は
この映画で1秒も出てこない。
うちの子供はあの曲が好きで、どこで流れるのかな~?と期待してたみたいで残念がってた。
字幕版は無理にしても、日本語吹き替え版の声優さんの紹介のところでも良いから、流せばよかったのにね。
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