今は手放してしまったギターの紹介
K.YairiのH5というクラシックギターです。
国産のギターメーカーの多くは、60年代にクラシックギターの製造を始めたことをルーツに持つことが多いのですが、ヤイリギターも例に漏れず。
現在はクラシックギターの製造数は少な目の様ですが、70年代〜90年代には結構製造していた様で、今でもヤフオク等で比較的安価なモデルが出品されているのを見かけます。
さて、このH5というモデルですが、
H:Hauserのコピーモデル
5:定価5万円
を意味します。Hauserはアコギの方には馴染みがないかもしれませんが、ドイツで3代に渡りクラシックギターを製作している、ヘルマン・ハウザーという製作家です。クラシックギター弾きなら知らぬ人はいない世界の超名器で、大体1本500万円くらいでしょうか。
そのハウザーのコピーモデルです。
仕様は
トップ:スプルース
サイド・バック:ローズウッド(合板)
ネック:マホガニー
指板:黒檀
となっており、サイドバックが合板ながらハウザーを踏襲したものとなっています。
本家ハウザーは、もう少しいかり肩でくびれも大きいので、ボディシェイプは少し異なるのですが、特徴的な緑のパーブリングやサウンドホールデザインも模しており、外観はハウザーのコピーと言われても、まあ納得はできます。
クラシックギターの世界では、スペインの楽器は甘美な音色、ドイツの楽器は倍音少なくクリアな音色、と大雑把に二分されます。
ハウザーコピーのH5も、クリアですっきりした音が出ます。人によっては味気なく感じるかもしれませんが、バッハやヨーロッパのリュート曲にはよく合っていると思います。
私は元々クラシックギターを弾いていたのですが、コンサート用の100万円くらいする楽器をあちこち持ち歩くのが怖いので、スペア用にこのH5を購入しました。確か中古で3万円くらいだったと思います。ヤイリのギターが3万円で買えるならお買い得ですよね。
クラシックギターの世界から一線を退いた際に、売ってしまいましたが、使い勝手のいいギターでした。
桃山