プライドと偏見

年を取ると　

庭に対する考えも甘くなるもので


「 あたしゃ かわいい花なんか植えないよ 」

なんてさもエラソーに　

グリーンだグリーンだと　

ごく最近まで 言ってたくせに

このごろ

ふところや目がワイドになってきたのか

はたまた、

バァーちゃんセンスになってきたのか

ショッキングなピンクだろうが　

まっキキだろうが

まっツァオだろうが　

まっかかぁーだろうが

組み合わせ次第だ、なんでも来い！

って心境になってきた

特に秋はグリーンが頼りにならないったらない

このところ　

庭を眺めるには丁度良い気温


立ち止まって　しばらく観賞している人や

ひとり散歩やワンコ散歩に声をかけてくれるひとが増えた

そうだよね　

あぢ～い夏は歩くのが　精一杯

ひとこと「おはよう！」

さささっと通過だったよ

散歩やお買い物がてらという人たちは

植物マニヤでも庭師でもなく　

ただなんとなく

「綺麗なもの見て気持ち良く」という観賞の向きだから

植物の流行や珍しいものだからといって

特に　ありがたがったりしない


全体的に「きれいだな～」でよろしいのだ

これはなに？あれはなに？

なんて些細なことなど無し

だとしたら

葉モノのコーデよ　なんて粋がって

ひたすら汚い葉っぱで　押してないで

かわいい花でフォーカスしちゃえ！

なに？それじゃプライドが許さない？

んん～なことも　こころのどっかにあるけれど

遠め遠めに身を引いて　じっくり庭を見れば

あせた葉っぱだけじゃ　なんだか締まらない



ピッカピッカの萌え出づる

春のグリーンとは雲泥の差なんだから





By 静子