花を育てているし

山手の団地だし


虫がけっこう出る。


んで

殺虫剤や忌避剤のお世話になることも多々ある。


こないだ

旦那と庭にいる時に

せっかく綺麗に咲き始めたお花を

害虫が食い荒らしていたので


「死ねー!」と言いながら

銃のように忌避剤を噴射。


虫達がぞろぞろと逃げて行くのを見ながら

腰に手をやり、

「はーっはっはっ!」とヒーローよろしく高笑いしたが…


「死ね…ってか」

旦那が背後でポツリと言う。


虫も頑張って生きてるんやろに…

て。


私達の間で

「死ぬ」という言葉が激減した。


旦那のガンが発覚してから

そのワードは 禁句になっている、暗黙のうちに…。


実際、

虫に薬を噴射した時も

一瞬自分でもドキッとした。


やば!と思って旦那を横目で見た。


ほんで、あえてふざけて小芝居した。


「こんなに今から暑いと真夏になったら死ぬでえ、」

とか

フツーに使っていたことも

「真夏になったらどうなるんだろ?」

と言う。


「死」という言葉に過敏になっている。


冗談では使えない重さを持つようになってしまった。


思えば

いつの頃からか

「死ぬ」という言葉が軽くなっている。


嬉しい時でも

「も〜!アタシ死んじゃう」って…。

キュン死とかさ。


死の恐怖と戦っている旦那


やっぱり 言葉には気をつけねばね。