もうすぐ母の誕生日。

久しぶりに

母のいるグループホームに行ってきた。


玄関横の面会スペースで待っていると、

私をみつけた母が嬉しそうに手を振りながらやってきた。


「ああ、嬉しいなあ、

嬉しい嬉しい!」

と何度も言うので

付き添ってくださるスタッフさんもニコニコ。


などという温かなシーンは一瞬だった…(;_;)


今日は不穏で


せっかくフォトフレームに末っ子とパートナーの写真入れて持って行ったのに


「あんた、またあの子、結婚ダメにならへんやろか?」


「こないだみたいに破談になるんじゃないの?」


「あの子はかわいそうな子だからね、」

とブツブツ言う…


ホームのスタッフさんが

「そんなことここで言わなくていいですよ、」

と私をチラ見しながら失笑する。


え?

ん?

破談が事実みたいになってるやん!


「あ、ちがいますよ、

そんなことなかったんですよ、

母が勝手に妄想してるだけですよ、

破談なんてしてませんから、」

と慌てて否定する私に


まあまあ、という感じのスタッフさん…


えぇ~、ほんまにちゃうねん〜!!


それ以降も

ありもしない不幸話をもっともらしく話す母に

興味津々のスタッフさん…


会話は成立するので

妄想話も もっともらしくきこえる…。


私が焦って否定すればするほど

母の話が正しいような空気になる…。


くっそ~!


せっかく持って行ったプレゼントを見ようともしないし

「私のお金はどうなってる!」

「いつまでここに待たせとくんだ、

死ぬまでここじゃないだろねえ!」

とどんどん不機嫌になる…


いっきに母との生活がフラッシュバック…


「もうやめてー!!!」

もう少しで叫びだしそうになった。


あ、、、

この場から離れたらいいだけだ…


こんな話につきあうことないんだ…


そうだったそうだった…


「これからもよろしくお願いいたします、」

と何度も何度も頭を下げて

逃げるように帰ってきた。


背後から

にらむような母の視線を感じながら…


「おかえり!」

帰宅するとニコニコ迎えてくれる旦那を見てホッとした。


「俺さあ、結婚してから今がイチバン幸せかもしれない…」

と昨日言っていた旦那…。


もし旦那がガンになっていなかったら

踏ん切りがつかずに

まだ今も母はうちにいたと思う。


旦那もストレスだったよね、ぜったい。


疲弊してたわ私達 そうとう…(;_;)


ごめんね、殿…


そして改めて思う、

(ホームに入れて良かった)て。


ギリギリの精神状態で介護生活を送っていたことを思い出し


ほんとに母のことが嫌いだし


恨んでもいるし


もう二度と会いたくないとまで思ってしまう自分が嫌になる…。


久しぶりに毒娘参上や。