小学校六年生の算数では
■ 比例
■ 反比例
が登場しますが、中学校ではこの法則性を変数を用いた式で示す方法を学習します。
これが、【 関数 】 になりますが、小学校で登場した比例・反比例はそれぞれ
■ 比例 : 一次関数
■ 反比例 : 分数関数
の形で示すことが出来るようになっています。小学校の理科ではモーターを扱いますが、この際に電池の向きで回転お向きが変わることを学習します。この仕組みについては、中学校の物理の電磁力のカリキュラムで学習することになりますが、小学校のカリキュラムでは、
■ 電池の向き
■ 回転の方向
の関係性を言葉でしか扱うことが出来ません。言葉にすると
■ 逆
■ 反転
などになりますが、小学校のカリキュラムではこの現象を数式で示すことは出来ません。
小学校の算数では、
■ 増加 : 足し算
■ 減少 : 引き算
なので、 【 逆回転 】 についてはイメージしにくいので 【 方向 】 という現実世界の座標の変化を言葉で再現することになります。
中学校の数学では、【 符号 】 を学習するので、小学校では再現できなかった物を数式で再現することが出来るようになります。
符号
小学校の算数では 【 減る 】 と言う現象を 【 引き算 】 で処理をしていましたが、モーターの挙動のように 【 逆方向に加算していく 】 ような状態を数値で示すと引き算で処理を刷るのはあまり効率的ではありません。分度器を使って円を扱う場合に
■ 10度
■ 350度
まで回転させる場合、350度だとかなりの距離を移動しなくてはなりませんが、
【 回転後の座標だけ必要な場合 】
だと、大回りをせずにその場所に行けるほうが処理を簡素化することが出来ます。この場合、分度器を2つ用意して
■ 右方向の180度
■ 左方向の180度
として考えると移動距離を小さく出来ます。この条件で先程の角度を再現すると
■ 右方向に10度
■ 左方向に10度
と言う形になります。この状態だと小学校の算数でも対応できますが、この表記を見ると文字に依存しているので、数式に代入することが出来ません。これが回転ではなく、
■ 右方向に10歩
■ 左方向に10歩
のような直線的なものでも同様に文字の表記を刷ることになります。その為、数直線上の座標ですらこの状態になりますから、これをもう少し簡素な記述にしたほうが汎用性が高くなります。
この事例では
■ 移動の距離は同じ
■ 移動の向きが異なる
わけですから、この距離と向きの関係性を記号を使ったり名称をつけて定義すれば、その法則性に基づいて表記を行うことが出来ます。先程の状態を吸う直線に置き換えると、人が立っている場所が原点ですから、
■ 原点0から右方向に10歩
■ 原点0から左方向に10歩
ということになります。この場合、移動距離が同じなので、この変化は
■ 向き
■ 値
で分けることが出来ます。この時の数値の部分は向きに影響されないのでそのまま使用できるのですが、この時の 原点からの距離のことを 【 絶対値 】 と言います。
絶対値は 【 ±で同じ値になる 】 ので、高校の数学では、V字になるグラフが登場しますが、中学校では、 【 原点からの距離 】 と言う扱いで使用しています。
この距離に対して方向が加わるわけですが
■ 右方向 : 0 + 10
■ 左方向 : 0 - 10
と言う形になっています。つまり、加減算で動いていますから、この状態から0を除去すると
■ 右方向 : +10
■ 左方向 : -10
と言う表記になります。このように数値の前にマイナスが付く表記は小学校の算数では存在しませんが、中学校では減算の処理を行う場合には 【 符号の付与 】 で対応することができるようになっているので、
小学校だと 【 0以上、1未満 】 の数として 【 小数 】 を扱いますが、中学校の数学では符号を扱うのでで、 【 0よりも小さな数 】 を扱うことになります。
これによりグラフの象限も増えるので、小学校で学習した正比例や反比例のグラフも見えていなかった部分が見えるようになります。
符号を使用して計算を行う場合、
【 加減算 】
■ 5−1 → 5+(−1)
■ 5−(−1) → 5+1
【 乗除算 】
■ 5×−1 = −5
■ −5×−1 = 5
のような変化を扱うことになります。
これを元にモーターの回転を考えると特定の向きを正方向として考えた場合には+方向の回転をしていることになりますから、電池の向きを変更して極性を反転させた場合には、モーターの挙動をマイナス方向の回転をしていると考えることが出来るわけです。
その為、便宜上、中学校の物理を学ぶ上では、この 【 符号 】 を用いることになります。
【 絶対値 】
原点からの距離
【 符号 】
■ 付与する : 負の数になる
■ 付与しない : 正の数になる
高校の絶対値は、 |x| のような形で書きますが、この指定を行うとV字のグラフが登場します。
符号の制御は数値の反転で使用できますが、数値自体が抽象表現ですから、これを具象化した場合には、座標制御で使用できるようになります。この取り扱いについては、Scratchのスプライトの座標の制御やペンツールを使用した際の挙動の制御に使用できるのですが、この時に 【 平面上の向き 】 を扱う際に符号を使用します。そうすると、
■ X軸
■ Y軸
への絶対値の加算の状態を作るだけで移動を指定できるので、逆方向に移動する時に符号を付与するだけで移動方向を反転させることが出来るようになります。小学校のカリキュラムだと加減算で移動すると言う作りになりますが、中学校1年制のカリキュラムだと同じ処理を符号と絶対値を使用して制御することが出来るようになります。
変数
小学校の算数では、穴埋め問題が登場するので
□ + 5 = 10
のような形の問題が出題されることがあります。この状態をアルファベットに置き換えると
a + 5 = 10
のような形になります。これが中学校の数学で登場する 【 変数項 】 と 【 定数項 】 になります。
項のカリキュラムでは 【 演算を処理の追加として考える 】 ので
【 全てを加算の状態に置き換える 】
ことになりますが、これを行うことで、事前に学習している符号で登場している減算処理を値に付与刷るような方法を乗除算などでも行えるようになります。その為、
■ 減算 : 符号
■ 乗算 : 係数
■ 除算 : 分母(逆数の係数)
のような処理を一つの変数項に適応できる仕組みになっています。
これらは四則演算ですから、演算記号が発生しますが、加算の限定して考えると、それ以外の項目は変数の構成要素として考えることが出来るので、 【 処理の塊 】 の単位で分けることが出来ます。
この考え方は、プログラミング言語の関数と同じですが、高校の数学では微積分が登場しますが、この時にも合成関数と同様にf(x)の式を微分したものをf'(3)のような形で用います。
プログラミング言語の関数の使い方は、高校の関数と全く同じなので、関数が理解できていれば問題がないのですが、高校では多変数関数も登場するので変数が多く登場する構造物に遭遇します。また、集合では、複数の要素を持ったものを使用しますが、この要素を関数に実装された変数の値のようにして使用できるのがプログラミング言語の関数になります。当然、クラスは、この拡張ですから、多変数の構造にして値の異なる物を名称をつけて管理して、個別の名称で管理している値の内容を使用して実装している関数を実行できるようになっています。
変数の場合、関数で使用するように 【 任意の値を代入できるもの 】 になりますが、方程式の場合だと、 【 値がわからないもの 】 として使用します。中学校の数学では
■ 定数項 : アラビア数字
■ 変数項 : アルファベット
を用いますが、小学校では値が確定しているものを使って状態を覚えるので数字飲みを使う仕様になっており、中学校では仕組みを扱うので、比例の法則性を数式で示せるように 【 任意の値を代入できる仕様 】 になっているので、数式の中にアルファベット表記の変数項が導入されています。
プログラミング言語の変数は、 【 値が変化する 】 時に使用しますが、メモリー内にデータが残るとその値を参照してプログラムが動いてしまうので、コードの実行時には初期値からすたーとするようにします。
その為、変数の宣言を刷る際には初期化を行うことになりますが、この時の変数の考え方が変数項と全く同じで、項を加算していくような仕組みはプログラミング言語の順次と同じなので、数式を持ち知恵工程表を示したものと考えることが出来ます。
一次関数
小学校六年生では正比例が登場しますが、中学校ではこの法則性を示したものを扱います。これが一次関数になりますが、これが推移の最小単位を考えた際の挙動の変化になります。
中学校の物理の力の釣り合いで 【 → 】 を使いますが、これが高校で登場する幾何ベクトルと全く同じものになりますが、推移とはベクトルの集合で成立しているので、最小単位に落とし込むと幾何ベクトルのような直線が生成されます。
その為、挙動の基本構造は比例と同じものになりますが、変化の最小単位は
■ 始点
■ 終点
が二点で接続されたものになりますから一次関数と言うよりも一次関数に対して変域を設けて範囲指定を行ったような構造と同じものになるわけです。
一次関数の構造は
■ ax
■ x+b
■ ax+b
と言う形で変化しますが、中学校の物理では 【 y=ax 】 の構造の物がとうじょすいます。フックの法則などがそういった形になっていますが、旅人算なども同じ構造になっているので同じ構造のものだとこの形になっています。中学校だと方程式の因数分解を行いますが、二次方程式の因数分解は 【 x+b 】 の構造を関数の係数として使用することで式を簡素にして計算しやすくする方法を学習します。二次方程式の解を求める場合には解の公式を用いると簡単に答えを出すことが出来ますが、因数分解を用いると式を簡素な形にすることが出来ます。また、この形は高校だと
【 関数をx軸方向に移動させる時に使用する 】
ので
■ 二次関数
■ 分数関数
■ 三角関数
■ 絶対値の関数
などを横方向に移動させることが出来ます。この時に変数xの状態をこの形にすればいいので、多次式の場合だと、この形を括弧で囲んで指数を追加すると横方向に移動します。
中学校のカリキュラムだと、関数はy軸方向にしかしませんが、y切片は 【 初期値 】 になるので、法則性を用いた時のスタートラインをy切片で指定することが出来るようになっています。
また、この構造は
■ 関数 : 変数項
■ 切片 : 定数項
で指定されていますから、これらは異なる法則性と考えることが出来ます。その為、一次関数の構造は、
【 異なる法則性を合成したもの 】
と考えることが出来るわけです。構造的には
■ 一次関数のグラフ
■ 定数のグラフ
を追加しているので、指定した法則性に対して定数雨のグラフ分だけのお仕上げ効果が生じているわけです。
その為、y切片の値によってグラフが上下動するような作りになっています。
二次関数
一次関数は九九の表のような変化を変数で制御し、初期値の変化を付与することで自由度を高めたものになっていますが、二次関数は指数の変化を扱ったものになります。
二次関数は常にxの2乗になるので、グラフにすると放物線が生成されます。ボールを横方向に投げると力が落ちると地球の引力に負けるので徐々に置いていきますが、物を投げると放物線の形になります。
その為、中学校の物理でも二次式を用いたものが登場しますが、この関数もy切片で初期値を指定できるので、上下に移動させることが出来るようになっています。
高校の数学IIの三角関数では単位円を用いますが、これが二次式を使って描かれた円になります。
また、高校の数学では、微分が登場しますが、この時に二次式の接線として一次関数を使用しますから、高校の数学では中学校の数学で登場したものを部品として使用することになります。
線形と非線形
中学校の数学では、一次関数と二次関数が登場しますが、一次関数のような直線の関数のことを 【 線形関数 】 と言います。これに対し、二次関数や高校で登場する三角関数のサインカーブのようなものは直線ではありませんから、 【 非線形関数 】 と言います。
一次関数の公式は 【 y = ax+b 】 となりますが、線型方程式では、 【 ax=b 】 と言う形になります。これを線形変換、線形モデルにすると高校数学で登場する合成関数のように 【 f(x)=関数 】 の形になるので、 【 f(x)=ax 】 の形になります。
高校の数学では、幾何ベクトルが登場しますが、これは、中学校の物理の力の釣り合いの状態を高校数学を用いてより複雑に制御する方法を用いたものになります。中学校の物理だと力の矢印を座標平面上に存在する一次関数に変域を設けて切り取ったもののような考え方で扱っていないはずですが、幾何ベクトルはこの構造のものを単独で扱いやすくしたものなので、中学校の力と同じように
■ 向き
■ 大きさ
を持っています。これを二つの座標で指定した範囲で使用するのが幾何ベクトルになります。
高校の数学では、これを
■ 平面座標
■ 空間座標
で使用することになりますが、力の釣り合いで使用した
■ ベクトルの合成
については、中学校のカリキュラムに座標の値が付与された状態で扱う状態になっていますが、
■ ベクトルの乗算
については、係数で制御する仕組みになっています。これが、高校で扱う幾何ベクトルになりますが、これが多次元化していくと次元が扱いにくくなります。その為、ベクトル自体は幾何ベクトルを指すものではなく、幾何ベクトルはベクトルの中に包含されている一つの表記方法と言う扱いになっています。
幾何ベクトルは三次元までだと現実と同じなのでそのまま対応できますが、四次元以上になると具象化で再現するのが困難で見てもイメージしにくい状態になります。また、次元数が増え他状態で2.5Dのような状態で多次元空間を再現するとかなりイメージしにくいものが出来上がります。
そこで 【 要素の集合 】 として扱うことでそれを管理することになりますが、この数値の集合で管理するベクトルの事を 【 数ベクトル 】 と言います。大学のカリキュラムだと、この 【 数ベクトル 】 を使用することになりますが、これは、多次元化した物を扱う仕様になっています。この次元は幾何ベクトルの座標と同じなので、
■ 一次元 : A(x)
■ ニ次元 : A(x,y)
■ 三次元 : A(x,y,z)
のような構造になっています。プログラミング言語で何かを作る場合もこうした座標を扱いますが、一次元は数直線状の座標なので値が一つしか存在しないのですが、二次元は座標平面なので二軸の座標が存在します。
空間座標は三次元なので、座標軸が3つになるわけですが、この座標間の線分が幾何ベクトルになります。このようにベクトルは
■ 一次元 : 数直線
■ ニ次元 : 座標平面
■ 三次元 : 空間座標
になりますが、大学の数学では、二変数関数のグラフも使用することになります。
ベクトルで使用する次元ですが、
■ 一次元 : スカラ
■ ニ次元 : ベクター
■ 三次元 : テンソル
と言いますが、数ベクトルで示した場合だとこの3つは配列で再現することが出来ます。
【 スカラ 】
a=[1,2,3,4]
【 ベクター 】
a=[
[1,2,3,4],
[1,2,3,4],
[
【 テンソル 】
a=[
[
[1,2,3,4],
[1,2,3,4],
],
[
[1,2,3,4],
[1,2,3,4],
],
[
のような形になります。その為、ベクターはスプレッドシートのシートと同じ構造で、テンソルはスプレッドシートのプロジェクト内に別のシートが並んでいるような構造と考えることが出来るのですが、グラフィックツールだとベクターが単一レイヤーの構造で、テンソルの場合はレイヤーの階層が存在している構造と考えることが出来ます。その為、
■ ベクター : RGB
■ テンソル : RGBA
のように色の情報の並びだけのものと、その構造にマスクが付与されたものの違いと言うふうに考えることもできます。こうした構造の違いが層の違いになるわけですが、数ベクトルはデータの構造なので、これはあくまでも抽象表現の範囲のものになりますから使途によってデータの扱い方も変わってきます。
現在の高校の数学IIIで複素数を扱いますが、これが導入される前までは、数の組を並べて制御する行列が含まれていました。この行列を扱うと座標の制御をかんたんに行えるようになるわけですが、これを用いることで、グラフィックで使用している
■ 拡大・縮小
■ 反転
■ 回転
■ せん断
などの表現が出来るようになります。
学校のカリキュラム
学校のカリキュラムは基礎と拡張で成立しているので、部品を理解した後にそれを使う分野の学習を行い、理解を深めてそれを使えるようにするような流れになっています。その為、中学校のカリキュラムも進学後のカリキュラムでは部品として使用することになるので、理解できていないと後のカリキュラムの理解ができなくなります。
関数については、
の中で触れていますが、基本的に
■ 微分の基礎 : 関数
■ 積分の基礎 : 不等式、関数
なので、中学校で行っているカリキュラムのフカボリをした後に、カリキュラMの内容を理解していくようなものも存在しています。
また、学校のカリキュラムが 【 進級前のことが出来ていることを前提としてカリキュラムが進む仕組み 】 になっているので、知識として身につけて、しっかりと使えるようにしていないと知識の拡張によってしか出来ないものや新規に学習するものが理解できなくなります。