先週は、Blenderでクロスシミュレーションのテスト動画をアップしました。
■ クロスシミュレーション
クロスはフォースフィールドで動かす事が出来るのですが、今回は物体との接触をさせて動かしてみました。
そして、Mantaflowを使った流体シムレーションも行ってみました。
■ Mantaflowによる流体シミュレーション
今回は粘度を加えて液体を放出するような設定にして流出の位置を変更しているのですが、マテリアルビューとEeveeのレンダリング結果を合成して、マテリアルビューのIBLとEeveeの影を反映させています。
Mantaflowを使うと、煙と炎と流体を作れるのですが、液体には粘度を指定できるので、水流から粘度が高い個体に近いような物まで作る事ができます。
これが流れる物を作る場合の方法ですが、水面だと疑似的な処理で干渉した状態を作る事ができます。
この時に使用するのが 【 ダイナミックペイント 】 です。
これを使うと、
■ ダイナミックペイント
のようなことができますが、
のように複数の棒を用意してそれを往復させて、オブジェクトを落としてみました。
■ ダイナミックペイント(パーティクルあり)
ダイナミックペイントでは、細分化したポリゴンメッシュの頂点を接触したオブジェクトの干渉に合わせてコントロールできるのですが、キャンバスとなる面を細分化しておいてそこに対してブラシとなる対象のオブジェクトを動かす事で、指定した動きを適応できます。
ダイナミックペイントは色々と面白い使い方が出来るので、色々な効果を追加できます。
そして、MantaFlowの炎のテストをしてみました。
■ Mantaflow(炎と煙)
流体シミュレーションなどは2.79bでもメニューから追加でき、クイック煙から追加できます。
追加すると、
のように煙が追加され、ドメインとフロウが増えます。外側が演算範囲のドメインで、中にあるのが対象となるフローになります。
フローとドメインは、
■ 気体
■ 液体
の選択が可能で、共通した物を選択する事になりますが、その選択後に、フローの種類を選択します。フローでは、
が選択できるので、炎と煙を個別に出せますが、同時に使用することもできます。フローで液体を使う場合には、ドメインも液体にする必要があるので、共通した物を選ぶことになります。
ソリッドモードでドメインを選択すると
のようになっており、フローが煙なので煙が出ていますが、フローの種類を 【 炎+煙 】 に変更すると、
のようになります。その為、この状態だと炎と煙が出るのですが、これをレンダービューに切り替えると、
のように何も出ていません。その為、炎が見えるようにする必要があります。これは、ボリュームの設定に問題があるので炎が消えている状態なので、見えるようにする必要があります。
ワークスペースを 【 シェーダー 】 に切り替えてみてみると
のようになっていますから、
のように 【 黒点の強度 】 を 【 1.0 】 にします。すると、
のように状態が変わります。そして、この状態でベイクを行うことになるので、
の部分で開始フレームと終了フレームを指定しておいて、画像のように 【 リジュ―ム可能 】 にチェックを入れておきます。
この状態で再生するとベイクが行われますが、別のダイナミクスと組み合わせる時には全てを選択してダイナミクスも含めてレンダリングする事になります。
これで炎と煙が出るのですが、燃料の量を増やすと
のように炎が強くなります。また、
のようにフローのサイズを変える事もできますが、元のベイクが残るようだと、ドメインのプロパティの 【 分割の解像度 】 の数値を変えると、残ったBAKEの状態を消す事ができます。
動 画とブログ内の画像の製作環境
■ Core i5 650
■ H55M-Pro
■ DDR 1333 2GBx2+1GBx2(DUAL CH)
■ Quadro K620(PCI Express x16 【GEN2動作】)
■ SATA HDD
■ WINDOWS 10 x64 (20H2)
■ Blender 2.92.0 (x64)
■ Gimp 2.10.18 (x64)
■ PowerDirector 16 Ultimate Suite (x64)
https://jp.cyberlink.com/products/powerdirector-video-
editing-software/overview_ja_JP.html