数学には、 【 幾何学 】 の分野がありますが、小学校の算数でもこの分野の学習を行う事になります。幾何学は 【 図形 】 の分野なので、 【 形状の条件 】 や 【 面積 】 【 体積 】 などが含まれますが、コンパスと定規を使って形状を描くことになりますが、図形の特性などは、中学校だと、 

 

【 定規とコンパスだけで直角に線を二等分する方法 】

 

も学びますが、後にこれが代数学、解析学を組み合わさった状態でデカルト平面やユークリッド空間上で数式で幾何を扱う方法も学ぶことになりますが、こうした、 【 三つの分野の基礎部分に触れる 】 という事で、小学校でも幾何学を学びます。小学校だと、統計学や解析学のような物はどちらかと言うと、社会や理科でそれに近いものが存在しますが、六年生に正比例のグラフなどが出てくるので、その辺りで、中学校1年生のカリキュラムの予行練習のような形で、統計学に触れる事になります。

 

 算数は、中学校のカリキュラムの基礎作りなので、理解しておくと知識の拡張で済みますから、難易度を下げる事が出来るますが、小学校や中学校の知識もグラフィックを使う上では登場するので、今回は、3DCGツールの

 

   Blender

     https://www.blender.org/

 

 

を使って、小学校の算数の事やグラフィックについて書こうかなと思います。

 

DCGツール                     

 

 Blenderは3DCGの統合ツールなので、3DCGのオブジェクトやそのセットアップだけではなく、3DCGAの作成が可能なツールになっています。現在は、グリースペンシルの機能も向上しているので、テガキアニメーションをデジタルで行う場合にもかなり使いやすいツールになっています。

 

 そして、実写の映像をトラックに張り付けて動画編集が行えたり、コンポジションを粉う事で、2Dや3Dの合成が可能で、平面的なラスターグラフィックの状態の映像を合成するだけでなく、実写映像とグリースペンシルのアニメーションの合成や、3DCGAとグリースペンシルのシーンの合成(デジタル作画と映像の製作)や実写映像のトラッキングを行って3DCGの空間と映像内のカメラの羽後kを合わせて、空間上のオブジェクトを違和感なくシーン内に配置するマッチムーブなども行えるようになっています。

 

 当然、カラコレ―やグレーディングが行えるので、意図した条件に合わせた出力が可能になっています。また、色空間についてもACESをサポートしており、オーディオも7.1chサラウンドに対応しています。

 

 このように多機能なツールになっていますが、3DCGの場合、形状を作る事から始まる訳ですが、その制作から、シーンの構築や物理現象を演算処理で再現する 【 物理シミュレーション 】 なども実装しているので、様々な事が出来るようになっています。

 

 Blenderを開くと、

 

 

のような画面になっていますが、ここでオブジェクトを作ってシーンを作成することで、グラフィックを完成させていくのですが、3DCGツールでは、モデリングを行う事で形状を作り、オブジェクトの挙動を実装するのでこっかっくなどを用意して羽後あkすようにセッティングして、それを意図した挙動になるようにモーションを登録していきます。BVHのインポートを行ってリターゲットをして適応する方法もありますが、アニメーションを作る場合には、ある程度スペックが高くないと厳しいので、古いマシンだとリターゲットなどの演算に時間がかかったり、処理がもたつくなど色々な問題が出てきます。

 

 オブジェクトの挙動は、手付モーションや撮影したBVHのインポートなどで行う方法もありますが、物理現象などはダイナミクスで適応します。この物理現象も 【 流体 】 【 剛体 】 【 布 】 などがあり、これとは別に、粒子を使った処理もあります。これがパーティクルになりますが、パーティクルは粒子だけでなくFARにも使えるので、動物の体毛や髪の毛などを再現することもできます。また、ヘアダイナミクスを用いる事で、物体との緩衝も計算できるようになっていますが、様々な処理が行えるようになっています。  

 

 オブジェクトの制作後にシーンを作り、映像のカット単位でシーンでの出来事を用意しておいて、その通りにシーン内の物を動かします。その為、セットを組んで実際に動かしてそれを書き出す処理を行うわけですが、この時に、カメラビューで見た状態がどんな感じなのかを確認する必要があります。この時にレンダービューで状態を確認する事になりますが、プレビューが遅すぎる場合だと、ドラフトで書き出して映像のイメージの確認をすることになります。

 

 シーン単位で書き出す場合、このシーンに対してノードでポスプロノ処理を追加して必要な物を入れておくのか、それともバラで出しておいて、後でコンポジットツールで作業をするのかで条件が異なりますが、レンダリングしただけだと、色々と効果が入っていない状態になるので、そう言った処理をどう入れるのかも考える事になります。

 

 実写映像を撮影しているわけではないので、映像内には音がありません。その為、音に対応させるためには、スピーカーオブジェクトを用意して、その音を鳴らす必要があります。その為、シーン内の音の配置などを行って書き出す事になるのですが、こうした音の素材の製作は3DCGツールではできないので、別のツールを用いる事になります。

 

 音楽などの合成だと、トラック内の合成で行えるので、ノンリニア編集のような感じで行えるのですが、音やポスプロノ処理は複数の選択肢があるので、何が最適化を考えて使い分ける事になります。

 

 最終的に、出来上がった映像に対して映像の質感をコントロールして書き出す事になりますが、3DCGAの場合、照明のコントロールだけでなく、 【 時間の流れ方までコントロールできる 】 ので、実装されているカメラがハイスピードカメラのような特性があるので、かなりいろいろなことができます。また、通常の実写映像のように比較(明)合成を行う事で、スターストリームのような感じでブラーのコントロールが出来るのですが、レンダリング前のカメラの設定と素材を使った処理の双方で様々な処理が行えるようになっています。

 

 現在のツールは多機能になっているので、相当いろいろな事が出来るようになっていますが、Blenderもそうしたツールの一つになります。

 

 

 形の足し算と引き算               

 

 小学校では、図形の面積を学習しますが、そこで四角形や円の面積の公式などを学びます。

 

 この理解と確認のために、テストでは、図形の組み合わせのような物が登場します。これが、図形の足し算と引き算になるのですが、

 

 

のような正方形があったとして、これを組み合わせた場合、

 

 

のような形になりますが、

 

 

のようにそれぞれ異なる形状が重なっているので、形状が重複している箇所が発生します。

 

 

の画像の赤い部分が重複した物になりますが、これが論理演算での 【 AND 】 の条件になります。幾何にしてみると、AND(論理積)の条件は解り易いと思いますが、

 

 

のような形状の面積を出す場合だと、重複している部分は除去する必要があります。その為、その場所の寸法から

 

 

の中の赤い正方形の面積を出して、組み合わさった正方形の面積から引くと組み合わさった図形の面積を出す事ができます。

 

 組み合わさった物の場合だと、こうなりますが、問題の中には、

 

 

のように欠損した物も登場します。これは、一つの四角形から欠損した部分の正方形を引けばいいので、青い四角形の部分の面積を加えない式でこの面積を出す事ができます。別の方法だと、正方形が3つ熊言わさった物と考える事が出来るので、図形から得られる寸法を用いて算出できる面積の公式から図形の面積を出す事になります。

 

 複合問題だと、

 

 

のように各辺に接した正方形があり、これが45度回った状態で配置され

 

 

のように抜けたような物もあります。この場合、残っている形状が直角二等辺三角形なので、 【 ペアで組み合わせると、その辺の長さの正方形になる 】 ので、内部の図形の面積を引く方法もありますが、外部の寸法から面積が出せる場合だと、 【 外側の部分にも着目する 】 と計算できる場合もあります。

 

 これが図形の足し算と引き算ですが、形状を考える場合、この加減法を使うことになります。この図形の変化も論理演算子の挙動になりますが、

 

■ AND(論理積)                    

 

(*)画像の赤い部分が共通する部分なのでここが論理積になる

 

■ OR(論理和)                     

 

この場合、

 

 

の二つの条件の両方を包含するので、論理和になる。

 

■ NOT(論理否定)                  

 

これは、

 

 

の条件で、黄色の集合から青の条件を除去した物なので、論理否定になる。

 

 

のような感じで、命題で出てくる三つの条件になります。

 

 先日、

 

 ■ 判定の実装 【 マインクラフト統合版 1.16.200 】

の中で論理演算子と比較演算子についてかきましたが、条件抽出を行う場合には、論理演算を行います。高校のカリキュラムについては、

 

 ■ 高校のカリキュラム 【 2022年度から改定されるもの 】

で触れていますが、今年度までのカリキュラムは、

 

のようになっていますが、来年度からのカリキュラムは、

 

のようになります。論理演算については、通常の回路に論理否定が付いたものと、複合回路があるのですが、ド・モルガンの法則から、基本的な 【 AND 】 【 OR 】 【 NOT 】 の三つの回路から術tネオ回路を作る事が出来るので、基本形はこの三つで、これがどう組み合わさっているのか?で結果が変わります。この三つだけでも、NANDとNORはできますが、これが三つ組み合わさるとXORを制作でき、これを否定すると、XNORになります。このように論理演算については、基本は前述の三つになり、その組み合わせと法則を知る事で使い分ける事ができます。ちなみに、XORとANDを組み合わせた回路がHA(半加算器)で、これを二つ用意して、キャリー(桁の繰り上がり)の部分を含めて、加算するようにした構造物がFA(全加算器)になります。

 

 

■ 数式でこの条件を考える             

 

 先ほどの面積の足し算と引き算ですが、正方形の見に限定した場合、 【 辺の長さ 】 で面積が変わります。その為、 【 ● x ■ 】 のような形の 【 掛け算 】 で面積が出ています。

 

 問題としては、

 

   【 面積 】 + 【 面積 】

   【 面積 】 - 【 面積 】

  

と言う物なので、図形単位でみると、足し算と引き算の複合演算になります。ただし、 【 面積は計算しないと算出できない 】 ので、面積を出すためには公式を使って計算をすることになります。その為、

 

   【 面積の公式 】 + 【 面積の公式 】

   【 面積の公式 】 - 【 面積の公式 】

 

という形になります。つまり、小学校の計算だと、正方形同士の組み合わせの足し算と引き算(ブーリアン演算)だと

 

   【 たて×よこ 】 + 【 たて×よこ 】

   【 たて×よこ 】 - 【 たて×よこ 】

 

になります。この形にしてみると、

 

【 かけ算を先にしないと計算できない 】

 

ので、

 

【 四則演算の数式は、かけ算とわり算を先に行う必要がある 】

 

と言う代数で当たり前に学ぶ内容にがそのまま当てはまるわけです。

 

 むしろ、幾何で考えてみると、この四則演算の順番も解り易い気がします。三角形の公式も、掛け算と割り算の組み合わせですが、

 

【 四角形から三角形を引く 】

 

ような条件だと 【 面積の計算を先にする必要がある 】 ので、図形で考えると、 【 たし算 や わり算 の前に かけ算 や わり算を行う 】

事になるので、これが正しい演算方法であることが確認できます。

 

 幼稚園で数や文字を覚える場合、幾何で学習しますが、代数で良く解らなくなった場合、幾何に変換して考えてみると、その条件でしか成立しない物になっているので、この事例のように、四則演算の法則性も、 【 幾何学の図形の加減法 】 を行ってみると数式の特性がその条件でなければ成立しないことが確認できるわけです。

 

 ちなみに、中学校の数学では、累乗が出てくるので、

 

   正方形の面積 : x

 

で示す事ができます。これが、a倍の面積になると、この面積Sは

 

   S=ax

 

で示す事ができます。どこかで見た事ある数式になりますが、面積の英数字をyに置き換えると、

 

   y=ax

 

になるので、そのまま二次関数になります。高校では、yを用いずに、関数は、変数xの関数として考えるので、

 

   f(x)=ax

 

に置き換える事ができます。つまり、小学校で行なっていた正方形の足し算と引き算については、

 

   f(x)=ax

 

の関数が存在していると仮定して、

 

   a=1

 

の時、

 

   f(3)+f(9)

   

の解を答えよ。のような問題を解いていたことになります。正方形だとこうなりますが、正方形の面積が指数関数なので、辺の長さと面積の相関関係をグラフにすると、放物線を描くように急角度になる訳です。

 

 

 

 

 体の足し算と引き算               

 

 正方形や長方形の場合、高さを加えると立体になりますが、この時に、立方体や直方体が出来上がります。

 

 先ほどの

 

 

の図形の面積を出せると、元の形状が立方体だとしても解を出す事ができます。立方体や直方体は 

 

■ 立方体や直方体の体積             

 

   【 面積 】 + 【 高さ 】

 

 

で算出できます。これは、 【 柱の形状になっている物 】 だと共通しているので、 【 上底と下底の面積が同じ形状 】 だとこの公式で体積を出せます。

 

 面が円や多角形の場合だとその面積を出せば高さを加えるだ毛で計算する事ができますが、中学校では、【 先の尖って形状 】 を学習するので、 【 錐 】 と言う形状が登場し、この上の部分を除去して横から見た時に台形のように見える、 【 錐台 】 なども登場しますが、小学校だと、三年生で球と円は出てきますが体積の計算方法は登場せず、6年生だと 【 柱 】 の体積の計算を学習する事になります。 

 

 先ほどの形状も面積を出すための部位の寸法が分かると面積の算出が可能なので、

 

 

のようになっても体積を出す事ができます。と言うのも、面積に対して、

 

 

の高さの数値が分かっていれば、それをかけ合わせればいいので、

 

【 柱の場合、面積が分かっている場合、高さを書ければ

体積になる 】                       

 

ので小学校6年生の算数の体積については、 【 面積を出す 】 条件の方が難しくなっているかもしれません。 

 

 基本的に、立体の形状の組み合わせも

 

   【 体積 】 + 【 体積 】

   【 体積 】 - 【 体積 】

 

なので、考え方は同じです。柱の形がおかしなことになっていて、足した状態や引いた状態になっている場合、その形状が何が付加されている(か、除去されている)のかを確認して、その上でその形状を判断して体積を出して、立体の足し算や引き算を行うと体積を出す事ができます。

 

 中学校の空間図形になると、体積の条件に、球体や錐や錐台が入るので、それを用いた物体の足し算や引き算が登場します。

 

 

のような立方体に

 

 

のように半分埋まった球体や円柱が突き刺さったような形状だったり、

 

 

のようにくりぬいた形状などが出てきます。これもブーリアン演算なので、論理演算になりますが、

 

 

のような円柱がある場合、

 

■ AND(論理積)                   

 

■ OR(論理和)                     

 

■ NOT(論理否定)                  

 

のような処理を入れる事ができます。形状の場合、和と差を出すような計算になるのですが、立体の情報から体積を加算(この場合、符号ありの条件も含めますから、加減法です。)を行う事で、立体の体積を出す事ができます。

 

 立方体は、

 

 

のような形状になりますが、これは 【 辺の三乗 】 で体積を出せるのですが、グラフにすると、

 

 

のような曲線になります。立体の場合、三乗になっているので、級の体積の推移のグラフも同じ形になります。

 

 

 け算と等差数列                 

 

 先ほどの形状をブーリアン演算で統合して、

 

 

のようにして一つのオブジェクトにします。2.9以降はブーリアン演算が綺麗に行われるようになったので、形状が破綻しなくなったのですが、組み合わせると、

 

 

のような形状になります。これをモディファイヤーの配列で増やす事にします。

 

 

複製をすると、

 

 

のようになりますが、この時に、数を指定することで増加します。これは、 【 かずのせん 】 や 【 数直線 】 の数の増え方になります。

 

 この状態は、 【 個数倍 】 なので、倍数ですから、掛け算を行っていることになります。この時に多重配列にすると、元の数値が個数倍になるので、九九の表のような 【 係数による推移 】 を追加できます。この増加は、数の推移になりますが、

 

【 形状のサイズを1とした場合の推移 】

 

になっているので、オブジェクトは真横に並んでいます。では、これをB倍の2にするとどうなるでしょうか?実際にモディファイヤーで指定してみると、

 

■ 距離の推移が1の場合              

 

■ 距離の推移が2の場合              

 

のように空間が空きます。このように等差数列で距離をコントロールすることでオブジェクト間の間隔を調整する事ができます。

 

 

 この処理は、 【 掛け算 】 になりますが、個数の指定の部分は、完全に、 【 1つ追加する 】 と言う条件を反復しているので、処理としては 【 掛け算 】 になります。前述のように、この数の増加は、多重ループ構造にすればいいので、この配列で係数を加えた数を作り、その構造物を追加するループで包含すれば、個数の変化(係数に該当する物)が可能なループ構造を作れます。つまり、係数での変化を含めた 【 f(x)=ax 】 の挙動をそのまま実装できるわけです。

 

 距離についても、0が同じ位置なので、1で基準値ですから、これも配置する座標変動をかけ算で行っているのですが、数量と位置を個別に制御することで、こう言った処理を実装する事ができます。この場合、距離が等差数列になるのですが、forループのステップとループ回数そのものですから、プログラミング言語でforループを用いると等差数列を実装できます。

 

 

 座                          

 

 3DCGでは空間軸が三つあるので、三次元での処理が行われていますが、次元を一つ減らして、

 

 

のように二次元で処理を行う事もできます。三次元なので、

 

■ 平面図                         

 

■ 正面図                         

 

■ 側面図                         

 

のように3方行だけでなく、6方向で座標を扱えるのですが、パースビューで見ることで、

 

 

のように始点を変えてオブジェクトの状態を確認できます。この時に使用しているのが、 【 数直線上の座標変動 】 なので、数学のグラフそのものになりますが、この特性は、ベクターグラフィックツールの見の特性になります。

 

 映像や画像はラスターグラフィックなので、画素の酒豪タイになりますから、その状態になるように演算処理を行う必要がありますが、この処理が 【 レンダリング 】 になります。 

 

 ドロー系ツールのように座標軸の状態を指定した画素数の状態に変換して色をお指定していくような処理ではなく、3DCGの場合、

 

 

のようにカメラで見えている状態を再現する事になるので、光源の計算やマテリアルなどの計算が入ります。その為、テクスチャマップを適応している場合、ラスターグラフィックを読み込んでUV空間に適応することで 【 ポリゴン形状に合わせて変形するように指定する 】 わけですが、この色彩情報とは別に、反射などの計算も行います。

 

 現在は、PBRによる物理ベースのマテリアルの指定を行えますが、BlenderもプリンシプルBSDFを用いた場合、PBRなマテリアルの指定が行えるようになっています。

 

 その為、二値のマップやノーマルマップで凹凸や光沢の指定をして、色彩のマップで色の表現を行います。その為、3DCGでテクスチャを指定すると、複数枚のマップを使用する事になる訳ですが、この質感の計算も行う必要が出てきます。この時に光源でどう変化するのか?も含めて計算する事になりますが、そう言った計算を全て行う事になります。オブジェクトの計算だけでもそうなりますが、これとは別にダイナミクスやパーティクルの演算なども含まれる場合もあるので、動かない物をレンダリングするだけでも結構な演算の量になります。

 

 また、そのままリアルタイムで計算させると重たいので、動きやダイナミクスはベイクしますし、テクスチャも凹凸や陰影などの質感はベイクしたほうが軽いので、レンダリングとは別にベイクの時間が発生します。その為、3DCGの場合、実際に人が行う作業とは別に、コンピューターで多くの演算を行う事になりますから、マインスペックを高めにしておく必要があります。あと、二世代以上前のフラグシップ製品よりも現行製品のミドルクラスの方が速い場合もあるので、古すぎる最上位製品と言うの和っとパフォーマンスが劇的に悪いので、選択肢に入らない場合が多いです。これは、PCの構成でも同じことが言えます。

 

 レンダリングを行うと、

 

 

のようにラスターグラフィックになるので画素の集合体になりますから、左上が原点で、右下が最大値になります。ディスプレイや画像や映像の解像度の数値は、最大値の数値なので、画素の集合体の右下の画素の座標の数値が表記されています。

 

 このようにベクターグラフィックとラスターグラフィックでは全く違うわけですが、3DCGの場合、ドロー系ツールのような色と形状の構造体をラスターグラフィックの変換するのではなく、オブジェクト、テクスチャ、光源の計算を庫内、その上で座標変換を行う必要があり、その上で、ドロー系ツールでは存在しない、【 ポスプロの処理 】 などを行う事で、状態を作る事になります。その為、レンダリングを行う場合には、SVGをラスターグラフィックでレンダリングするのとは別次元の計算の量になるので、レンダリングの負荷も高く、処理に時間がかかる訳です。

 

 座標については、作業をする上では、空間座標を用いるのですが、オブジェクトを配置する時のの座標は、数学のグラフと同じなので原点を中心に考えます。この原点を基準とした座標を 【 ぐロ-バール座標 】 と言いますが、オブジェクト自体を動かす場合だと、そこから、どれくらいの距離移動したのか?を考えた方がいいので、オブジェクトの重心がどれくらい動いたのかで考えた方が都合がよくなります。この時に使用するのが、 【 ローカル座標 】 になります。オブジェクトの座標については、プロパティでも見れますが、 【 N 】 キーでシェルフを開いても見る事ができます。

 

 

 3DCGの統合環境では、アニメーション制作も可能になっているので、モーションを追加して動かす事ができます。その為、時間軸を追加しで作業が出来るようになっているのですが、Blenderでは、

 

 

のよにビューポートの下にドープシートが配置されているので、モーションを追加した場合にはここで追加した物を確認できるようになっています。

 

 

 デリング                       

 

 3DCGツールでオブジェクトを作る場合、構造物によって作り方が変わります。とは言っても、ポリゴンメッシュは変形はできても独立稼働はできないので、生物であってもパーツを分けて作る事になります。

 

 人の場合だと、髪の毛などと体は分けますし、頭部だと眼球の動作がある場合だと、眼球と顔のパーツは分けますし、口の内部と東部のパーツを分けて作る事になるので、パーツそのものは複数のオブジェクトで構成されています。

 

 作る時に 【 動かす部位で考える 】 必要があるので、動く部分でパーツ分けすることになるので、動かないものだと、パーツの構造によっては一体化できますが、基本的に、一体化成型されているものとそうでないもので分けて考える必要があります。そして、可動域がある物だと、ローポリ以外だと、多くの場合が、一体化成型で作る事がないので、パーツを分割して考える事になります。

 

 また、ローポリでもオブジェクトを分けて作る事があるのですが、キャラクターモデルでも、オブジェクトを作る場合だと、半分だけ作って仕上げるような作り方を行うので、実質的に2つのオブジェクトで構成されている物をマージしてから作業をする場合があります。とは言っても、完全にシンメトリーでハードサーフェースだとパーツごとに分けて作る事になるので、構造と関節レベルで分けて考える事になります。

 

 3DCGのオブジェクトは、

 

 

のような感じで頂点の集合体になっており、多角形がつながった構造になっています。多角形の最小単位は3ですから、三角形のポリゴンが最小ですが、動画などで形状に影響を出さない場合だと四角形が使われることがあります。これは、動かして破綻しないようなポリゴンの流れにしてあればいいのですが、

 

【 三角ポリゴンは変形の影響を受けない部位での四角

  ポリゴンのリダクションで使える 】            

 

ので、ポリゴンリダクションをする場合には、そう言った使い方もできます。

 

 中学校1年生の数学では、 【 負の数 】 【 項 】 【 符号 】 が登場しますが、この時に、 【 数直線 】 を使った学習を行います。

 

 そして、符号については、 【 0からの距離 】 を示す 【 絶対値 】 が登場しますが、この距離の制御で 【 ±絶対値 】 と言う指定で正と負の双方で同じ距離の座標を取得する事ができます。この座標の管理ですが、モデリング時に使用する 【 ミラーモディファイヤ 】 の処理が、この絶対値と符号の反転による座標取得になります。

 

 例えば、

 

 

のようなオブジェクトを作ったとして、 【 ミラーモディファイヤ 】 を選択します。

 

 

すると、そのままだとオブジェクトの原点を基準にしているので、

 

 

のような状態になります。このモディファイヤでは、原点となる物を選択できるので、中心になるオブ軸とを指定すると、

 

 

のようになります。そして、

 

 

のようにもう一つのオブジェクトもミラーモディファイヤーを適応すると、

 

 

のような感じになります。ここから、加工をしていく事になりますが、作業をする場合には、 【 ポリゴンの表層だけ 】 か 【 全ての選択 」を使い分ける事になりますが、ワイヤーフレーム表示にすると、範囲選択ですべてを選択できるようになります。

 

 

裏面など余計な場所を選択したくない場合だと、ソリッド表示で作業をすることになりますが、用途で表示を使い分ける事になります。これはラフなので、形状を追加し奈良がアウトラインを作っているのですが、

 

 

のような感じでCUBEの加工品の配置と形状の位置の調整などを行いながら、

 

 

な感じで形を作って行きます。今回は、全体のダミーパーツを用意していませんが、ハードサーフェースだと辺りになる物を用意して作った方が作りやすいので、最初に 【 何の集合体なのか? 】 を把握して近い形状を配置する事になります。この考え方は、

 

 

などの形状の組み合わせと全く同じ考え方なので、計算をする為に行う形状部分解と合成を行う時の形状を紐解く能力は、こうした形状を作る時にも役に立ちます。当然、美術で必要な空間把握や形状認識の能力があるに越したことはないですが、こうした作業に必要な能力は、形状制作とは別に 【 幾何学 】 の体積の計算の応用問題を解くときの形状の分解と同じ方法で対応する事ができます。

 

 平面の場合だと、シルエットの形状制作と、色と影のレイヤーの構成なので、これもシルエットの構築と色の違い部部分の州出は、

 

 

と似たような考え方になるので、幾何学で行っていることは美術でも使える物が多いです。

 

 

 頂点の数と形状                 

 

 映像やゲームの場合、 【 そう見える物を作る 】 ので、リダクションを行って見えない場所は作らない場合があるのですが、ゲームのようにリアルタイムでディテールをコントロールするような物もあります。映像制作だと、シーン内のディテールの差異で用意するオブジェクトのトポロジーとリトポロジーの状態を変えて配置するのですが、近景と遠景ではっ視点変動による形状変化に差があるので、円形だと、ディテールの変化が少なくなる特性があります。その為、

 

■ 板ポリゴンの樹木                  

 

のような感じにもできますが、近寄る場合だと、この方法だと無理が来ます。樹木の場合、リアルタイムの計算でない場合だと、

 

 

 

のようなのを配置しても問題がないのですが、ゲームのようなリアルタイム処理でfps数が重要になる場合だと、ハードウェアのスペックに合わせたポリゴン数にする必要が出てきます。樹木については、以前、

 

 ■ 樹木の考察

でも行っていますが、これとは別に、

 

 ■ 素材やオブジェクトの作成 【 Blender 2.90.0 】

 

の中で、視点によっては、

 

 

 

のように見える、ローポリの樹木も紹介していますが、これも視点によって見え方が変わる事例になります。

 

 形状を作る場合、ローポリにすると軽くなりますが、頂点数の制約を入れると動きに制約が出てくるので、柔らかいものを作る場合には、ポリゴン数を増やす必要があります。球体でも

 

 

 

のように分割数が違うと形状が異なりますが、固まった状態だと、この球体は入ポリゴンにする必要がないので、レンダリング結果が最適になる形状を配置する事になります。ちなみに、この形状ですが、

 

 

のような状態で、

 

 

のように範囲選択をして押し出す事もできます。ただしプロポーショナル変形などを用いると、

 

 

のようにSculptモデリングのように柔らかく形が変形するので、ローポリモデルのようなエッジが発生しなくなります。その為、ハイポリゴンで形状を作って変形させたほうが有機的な形状を作りやすいという利点があります。

 

 

 この特性ですが、クロスシミュレーションなどでもそうした条件が付くのですが、ディスプレイスメントマップも同様に分割数が大きいほどディテールの再現度は高くなります。

 

■ ディスプレイスメントマップ            

 

また、ダイナミックペイントも同様に細分化を要する処理なので、シーン内のポリゴン数は増えます。

 

■ ダイナミックペイント                

 

柔らかい動きを表現する場合には細分化が前提になるので、ポリゴン数が増えるのですが、ポリゴン自体が、三軸の座標を持っているので、浮動小宇点数で構成された変数の集合体になります。その為、単純に頂点数の三倍の変数をリアルタイムで制御するようなことになるので、ソリッド表示で座標変動をするだけでも膨大な演算が発生します。その為、マシンスペックが低いと厳しくなるのですが、3DCGで使用している座標はグラフそのものですから、小学校1年生の算数で出てくる 【 かずのせん 】 の延長線上の物になります。