Blenderは2.8以降では動画を作る場合に、ビューポートレンダーの性能が向上したのでレンダリング時間を短くしても品質を出しやすくなりました。Blender 2.8以降を使う場合だと、Eeveeを使うと、動画を書き出すという選択肢が出てくるレベルでCyclesよりもレンダリング時間が短くなりますが、計算自体がラスタライズなので、レイトレーシングやパストレーシングのような光の計算をしていません。その為、反射や屈折などを苦手としているので、Cyclesでは大丈夫な物もEeveeではダメな場合があります。基本的に、Eeveeの場合、プリンシプルBSDFでメタリックを指定すると、映り込んだ部分が見えなくなります。それについては、先日、

 

■ 反射による違い (Blender 2.83 LTS)

で触れましたが、スクリーンスペース反射だけだと表示されなくなるものもあります。その為、平面尾場合だと、反射平面を使って調整することにより、見えない部分の反射をカバーすることになります。

 

 ■ 反射平面の効果                  

 

このように反射や屈折などを苦手とする特性があるので、疑似的な処理で補う必要があります。

 

 Eeveeでは、設定項目の中にポスプロの効果も存在するので、ノードの設定をせずに、レンダリングでは表示できない物を映像内に入れる事ができます。例えば、被写界深度やモーションブラーなどがそうですが、以前、YouTubeにアップロードした


 ■ DoFとFoVとモーションブラーのテスト      


の中の被写界深度のコントロールと映像でカメラを早く振った時のブラーはポスプロの効果になります。この設定もレンダーの設定で指定することが可能です。
 

 このように、Eeveeでも色々な表現ができるので、レンダーの仕様に合わせて質感を詰めていくと高品質な物を比較的短いレンダリング時間で書き出す事ができますが、3DCGの場合、実際の演算をしないとそれにならない物と疑似的な処理で対応できる物があります。

 

 Eeveeのライトローブを使った反射や光の映り込みなどもそうなんですが、パストレーサーだとそのまま計算できる物が計算できない場合があるので、疑似的な処理を行う必要が出てきます。また、疑似的な処理も完全ではありませんから、Cycles出ないとダメな条件も存在します。

 

 

イナミクス                      

 

 Blender 2.8以降はシェーダーの設定は共通しているので、一つのノードの指定を

 

  ■ Eevee

  ■ Cycles

  ■ Workbench

 

で使用できます。シーン内の状態は共通しているので、レンダーの選択を変えるだけで使用できますが、見え方が全く違うので、レンダーに合わせた設定にする必要があります。また、EeveeとCyclesではノードの互換性がないので、Cyclesでは計算してくれるノードのいくつかは全く無反応だったりしますから、Cyclesで作り込んだノードがEeveeでは機能していないのでおかしな状態になる場合があります。

 

 ただし、ダイナミクスなどはそのまま機能するので、挙動の部分はそのまま反映されます。

 

 先日、2.83 LTSが来たので、早速試してみたのですが、ダイナミクスも普通に動作するようになっていました。Blenderでは簡単にオブジェクトに対して機能を追加できるようになっており、SmokeやFluidなどを追加できます。煙については先日、

 

 ■ スモークのテスト                 

 

と言う動画をアップしていますが、クイック煙もフツーにつかえるようでした。ちなみに、この発光はBloomによる効果です。

 

 クイックOOの機能ですが、これは指定したおプジェクトに機能を追加できるので、

 

 ■ 髪の毛

 ■ 爆発

 ■ 流体

 ■ 煙

 

を実装できます。髪の毛はパーティクルになりますが、

 

 ■ ヘア(パーティクル)のテスト           

 

のような感じにできますが、パーティクルは、ウェイトで長さや場所をグループに指定すると適応できるので、紙の長さや流れの違いなどでグループ分けをして髪型を作る事ができます。また、ヘアダイナミクスにも対応しているので、UPBGEでは、通常のダイナミクスの設定では動きませんでしたが、Blenderの場合、ダイナミクスで髪の動きを作る事もできます。この制御方法も色々あるのですが、ダイナミクスを指定して風の影響などを与えてなびかせることもできます。

 

 流体についてですが、これは、Fulidを使うことになりますが、2.8から流体のエンジン関わり、Manta_Flowになりました。液体はとにかく重たいので、複雑な処理が入ると遅いマシンだと現実的な時間でレンダリングができなくなるのですが、

 

 ■ Manta Flow:Fluidのテスト             

 

のような感じになりますが、流体の場合、遮蔽物をコリジョンで用意して、伝って流れる物をガイドとして利用します。当然、遮蔽物がある場合、接触による迂回などを行いますが、こうした流体のメッシュの挙動を術天山することになるので、地形が複雑な場合、その地形で発生するような水流の流れを正確に作る事ができますが、その反面、細かな演算が発生するのでBAKEの時間も長くなります。また、メッシュが多いので、綺麗な波を作れるようにはなりましたが、流体シミュレーションの複雑な動きを細かく実現すると重くなるという特性は変わりません。

 

 その為物体が液体を横切るような物をFluidで作るととんでもなく重くなってしまいます。ただし、形状と動作に正確な波ができるのでそうした点では流体シミュレーションを使うメリットはあります。

 

 こうした液体の上を物体が動くような表現だと、ダイナミックペイントを使う方法があります。これも、先日YouTubeに動画をアップしたのですが、

 

 ■ ダイナミックペイントのテスト           


のような感じで動作する物を作れます。水面に波紋が出るような物や、物体が移動して変化が出るような表現だとこっちのほうが負荷が少ないのですが、このダイナミックペイントでは、細分化をしたメッシュの凹凸を指定した仕様で変形させているので、ダイナミクスよりも短い時間でBAKEを行いレンダリングする事ができます。と言っても、シーン内のポリゴン数が増えるので、その点だけは注意が必要です。また、細分化の度合いが高くなるほど高品質になるのはクロスシミュレーターなどと同じですが、3DCGの形状はポリゴンで生成されているので、これを柔らかく動かそうと思うと、頂点間の距離を縮めて、頂点の総数を増やして動きやすくしたほうが細かな変化に対応できるので、細分化をするほど形状がリアルに出るようになります。この条件は、ディスプレイスメントマップにも言えますが、頂点の変化で柔らかさを出すような表現の場合だと、物理演算尾結果を適応する場合にも頂点数が多いほど自然に見えるので、必然的にポリゴン数は増えてしまいます。

 

 3DCGの場合、ダイナミックペイントのようにダイナミクスで作るととんでもなく重くなる処理をメッシュの変形だけで実現することで、ダイナミクスと比較した場合に短時間でレンダリングを終える事ができるようになっていますが、意図した状態にならない場合もありますから、用途によってダイナミクスと併用することになります。

 

 

 凸を付ける                     

 

 3DCGで形状を作る場合、頂点の座標を変更して生成しますが、CADの場合、凹凸を正確に寸法通りに作る必要がありますから、全ての凹凸は形状で作る必要があります。また、CADは設計図なので、全てのパーツを作る必要があるので、建築パースや動画やゲームのように見えない場所は作らなくてもいいという訳ではありません。

 

 その為、見えている場所だけ作るような条件の物とそう言った設計図の立体化をしたものでは仕様が異なります。

 

 ゲームや動画の場合、表示段階でラスターグラフィックにするので、頂点の座標移動ではなく、テクスチャーで指定してそう見えるように作る事もあります。その一つの方法にノーマルマップがありますが、これは、テクスチャーによって凹凸に見えるように陰影をつける手法になります。その為、固定された視点のゲーム(スクロールの方向が決まった立体とか光の向きが決まっていて逆光の方向が見えないようなレイアウトの条件とか)だとかなり効きます。ただし、水平に近くなると立体感がなくなるという特性があります。

 

 これに対しバンプで使うハイトマップをさらに用いることで、視差の変化と凹凸を反映したPOM(パララックスオクルージョンマッピング)があります。これについては、マインクラフト JAVA EFITIONで優勝の影MODと組み合わせることで適応できますが、POMの場合、テクスチャーの設定が少し違うので、凹凸を反映させる場合には専用のテクスチャーの構成にする必要があります。その為、POM対応の影MODの場合、対応したテクスチャーの設定を行ったリソースパックを用意する必要があります。この辺りは、統合版のRTXと同じですが、RTXについては、POMではなくノーマルマップなので仕様が異なります。POMを使うと、

 

 

のような凹凸を付ける事ができますが、この凹凸が支点の変更にも反映されるので、地面などで使用するとかなり強力に凹凸を表現できます。

 

 ゲームではこう言った処理が存在しますが、Blenderでもそう言ったノードが配布されています。

 

 ゲームの場合、Direct X11辺りでテッセレーションを使った処理もスタンダードになりますが、PS4世代では標準機能になりました。これは、距離に応じて細分化をしてディテールをコントロールする手法になりますが、近くによるとディテールを高くして、遠くになるとローポリにする技術です。と言うよりも近くに来た場合にトポロジーをかける技術なので、

シーン全体のポリゴン数は少なく、テッセレーションによって近くお物だけディテールが高くなるような仕様になっています。

 

 この時にディスプレイ誌面とマップを使うわけですが、Blenderではモディファイヤーで指定できます。ディスプレイスメントマップはPOMのようにハイトマップを使用しますが、細分化をした状態でグレースケールのマップの明度の情報をそのまま凹凸に反映します。

 

 Blenderでは、テクスチャーペイントが使用できるので、手書きでテクスチャーを作って反映させることができます。

 

 ■ ディスプレイス(テクスチャーペイント)     

 

ノーマルマップとディスプレイスメントマップについてはBAKEができますが、2.83 LTSでは、マルチレゾリューションで丸めてSculptを施したオブジェクトだけを選択して、ノーマルマップやディスプレイスメントマップをBAKEできます。

 

 通常の凹凸の生成だと、モデリングを行う事になりますが、頂点の移動を行う場合、選択した物が直線的に動くので、形状は鋭角的に変化します。と言うのもポリゴンへっしゅは多角形なので、部分的に動かすと角張った物が出来上がります。これに対し、ラプラシアン変形などを用いると柔らかい変形をしますが、Sculptモデリングのように頂点とその周辺に影響を与えて滑らかに変形させることが可能なモデリング手法もあります。

 

 ■ Sculptモデリング                  

 

このモデリングでは、通常は細分化して四角形ポリゴンの状態で変形しますが、Dyntopo(ダイナミックトポロジー)を用いると三角形ポリゴンで自動分割をしながらモデルを生成できます。

 

 ディスプレイスメントマップでは、画像テクスチャーの他に、数値で形状の変化を与えることが可能なプロシージャテクスチャーが存在します。これを用いると、数値の変化で凹凸をコントロールできるので、ディスプレイスで凹凸の深さを変更し、プロシージャテクスチャーで変化させる形状自体を変更する事ができます。

 

 ■ ディスプレイス(プロシージャテクスチャ)   

 

Blender 2.8以降はBSDFの設定でマテリアルの指定をすることになりましたが、この各項目がグレースケールで指定して効果を減甲できる項目もありますが、メタリックなどはグレースケールで反響度合いを変更できますし、ラフネス(粗さ)なども同様の方法で指定ができます。

 

 このようにテクスチャーで効果のコントロールもできますが、3DCGでは、凹凸や光源の状態などに関してもテクスチャーで追加できます。

 

 Blenderでは質感をノードで指定する事ができますが、現在は、ゲーム制作や動画制作において、ツールで状態の指定を行う場合、ノードを使うソフトも多く存在します。コンポジションについては、After Effectsのようにレイヤー型の物も存在しますが、この特定のレイヤーに対して機能を追加するというスタイルは、ノンリニア編集ソフトのキーフレームでの制御に似ています。現在は、平面で3Dオブジェクトが使えない条件だとノンリニア編集ソフトを使うことになり、3Dの空間を使用して3Dのオブジェクトとの合成を前提に考えるとコンポジットツールになります。

 

 AVIUtilも拡張すると3Dの処理もできるので現在は個人が使用できるツールでもそう言った作業は可能ですが、Blenderの場合も大抵の機能がキーフレームで制御できるので、キャラクターオブジェクトの動作やモーショングラフィックだけではなく、マテリアルやモディファイヤーのプロパティーの値などもキーフレームで制御できます。

 

 

 ーフレームによる制御              

 

Blenderでは、放射のパラメーターもコントロールが可能なので、

 

 ■ キーフレームでカラーを制御する         

 

のようなこともできます。

 

 現在のプログラミング言語はオブジェクト指向になっていますが、入門用で対象年齢を比較的低く設定してあるScratchを使う場合についても、 【 スプライト 】 という単位で処理が管理されていて、そのスプライトに 【 コスチューム 】 と言う画像を格納してブロックで処理を実装して動かす事ができます。その為、オブジェクト指向のプログラミング言語にシフトした場合でも、

 

【 関数などをスプライトと考えると結構イメージしやすい 】

 

ので、サブルーチンなしで行番号で逐次処理をするような構造で制御するBASICだけしか触っていない状態よりはオブジェクトについて理解しやすくなります。(サブルーチンで指定している物は一つの構造体なので、一つの処理の塊が存在してそれを条件判定で割り込みを行ってで呼び出す仕様ですから、サブルーチンで処理をする処理の構造物単位で処理が分けられているような状態にできます。こうしたコードだと、処理が一つの構造物に包含されており、内包された変数は外部参照ができないというのも理解できます。ちなみに、Visual BASICでは、いきなりC言語みたいな作りにすると解りにくいのでサブルーチンが残った状態で通常のオブジェクト指向の構造も残されています。と言ってもVisual BASICは開発が終了したので、今後はそれほど使われなくなるかもしれません。)SmallBASICは命令群がC#やVisualBASICに似ているので、そうした点でコードを見ても何の処理をしている物なのかが少し解り易くなっていますが、GUIプログラミングが存在しない時代の言語よりは理解を深めやすいかもしれません。

 

 3DCGも配置したオブジェクトがシーン内でどう言った動きをするのか?を指定することになりますから、イメージとしては、Scratchのスプライトの機能拡張と考え方は同じです。

 

 3DCGのオブジェクトは、ポリゴンと言う面を指定しただけの物の集合体ですから、ポリゴンメッシュと言うのは、 【 形の実が存在する物 】

になります。そこに面を指定しているので、ワイヤーフレーム上に面が生成された状態になります。

 

 このオブジェクトにマテリアルを指定することで、質感を出すのですが、前述のように、テクスチャーを当てることで質感や凹凸を追加できます。

 

 この設定も対象となるのはオブジェクトですが、そのオブジェクトに対して質感の設定をすることで動かない物を作る事ができます。キャラクターオブジェクトが動くのは、

 

 ■ メッシュの座標変動

 ■ ポリゴンメッシュの座標変動

 

によって実現されているのですが、キャラクターの状態の動きを作る場合、頂点を動かす必要があるのと、キャラの骨格に合わせて動作せるので、ボーンを使って影響範囲を指定して動かします。そうすることで、骨格に準じた挙動にできます。ただし、骨格だけを入れても適正に動かないので、ウェイトで効果何位を指定した後に制御用のボーンを入れておかしな変形をしないように調整することになります。

 

 こうした挙動制御の後に、ダイナミクスを使った処理を実装しますが、人体でも眼球と体ば別のパーツですがこれと同様に挙動に置いて一体化成型すると問題のあるパーツはフォ独立したオブジェクトで生成して、動くようにしておきます。また、これと同世に髪の毛も板ポリゴンで作る場合だと独立したオブジェクトになりますし、地肌とは確実に違う色味になるヘアを使った場合の髪の毛の場合も、独立したオブジェクトにしておいたほうが使いやすくなります。

 

 ヘアを独立したオブジェクトにする利点ですが、動きや質感の設定が行いやすいというのもありますが、

 

【 パーティクルなので、髪型を変えやすい 】

 

と言うのもあります。また、スキンヘッドや短髪のような条件だと地肌のテクスチャーが必要になるので、その質感に影響されずに配置できる利点もあるので、そう言った物を用意します。

 

 この条件から、板ポリゴンとパーティクルのどちらにするのかを指定する必要がありますが、髭やまつ毛や眉毛などもそう言った物を配置して調整できるので、体と葉独立したパーツで管理することになります。また、これと同様に爪の長さなども独立したオブジェクトで管理できるので、そうした物も独立したオブジェクトにしておきます。

 

 衣装などもダイナミクスが全く違うので、独立したい部ジェクトになりますが、こうしたオブジェクトに対して個別の処理を実装することになります。

 

 基本的に動かして影響がない状態になってから、アクションを登録していくことになりますが、この時に、手書きアニメーションと同じように、プロジェクトで用意したフレーム数でどんな感じで動くのかを考えながら挙動を指定しておくことになります。この時の作業がキーフレームでのモーションの制御になります。

 

 キーフレームでは、カーブを用いて等速から速度変化のある状態までコントロールできますが、キーフレームで大き変化させると意図しない動きになる場合があります。その場合、始点と終点の結果が正しい場合、中割りが間違っているという事になりますから、おかしくなる前の場所にキーフレームを入れて中割りを入れていきます。

 

 挙動が意図した応対とは異なる場合、中割りでそのポーズを指定したフレームに追加する必要がありますが、挙動を実装してみて違和感がない状態にして問題がないようだと、それをアクションとして登録します。Blenderではアクションと言う単位でキーフレームで指定したアニメーションが登録されますが、BGEではこのアクションを呼び出してゲーム内で使用できる仕様になっていました。この仕様はUPBGEでもそのまま使えるのですが、UPBGE 0.3 Alphaだと、キーフレームで登録したアニメ―ションがそのまま利用できるので、

 

 ■ 光源の明るさの変化

 ■ シェイプキーによる変化

 ■ ディスプレイスの状態変化

 

なども反映できます。

 

 ■ ロジックエディタでシェイプキーを制御する  

 

 ■ ロジックエディタでディスプレイスを制御する 

 

また、アクションで登録されたものはそのまま動画でも使用できますが、動画を作る場合、その挙動の発生するタイミングと言う物を指定する必要があります。この場合、キャラのアクションは0フレームから任意のフレームで指定しますが、その動作を行ってもらうタイミングは映像内で異なるはずです。例えば、120フレームまでその挙動は発生しない場合、キーフレームをすべて選択して移動するとその状態になりますが、Blenderでは登録したアクションはNALエディタ上で動画のクリップのように扱えるので、映像の流れに合わせてアクションの発生タイミングを変更する事ができます。また、アクションの登録後に新規アクションを登録することにより、異なるアクションを実行出来たり、ブレンドを使うことによって、特定のアクションを実行後に滑らかにその挙動にシフトするような設定も行えます。その為、動きが唐突に変化して違和感が出るような状態を回避できます。

 

 キーフレームはオブジェクト単位の動作ですから、カメラワークを指定する場合に、使用しますが、この動作も自動雲台やドローンで制御するような挙動を指定できるのでキーフレームの指定だけでなく、コンストレイントと併用することで、さらに自由度が高くなります。

 

 また、オブジェクトの指定には、チャイルドやコンストレイントがありますが、特定のオブジェクトにペアレントする方法があります。これを用いると、ボーンの挙動に連動して動く状態にできますからアクセサリーなどを実装する場合に使えます。この方法は、MikuMikuDanceでも同じですが、独立したオブジェクトを追従させる場合には個別の指定を行う事になります。

 

 こうしたオブジェクトを独立させて管理する方法ですが、簡素な作りで作成した車のオブジェクトだと現実世界と同じようにタイヤとボディーは別のパーツになります。この状態にしないと、タイヤと車体のモーションをを独立させることができませんから、ハンドルを切った時のタイヤの角度の変化や、カーブを回るのやいやの回転速度差や車体の挙動なども指定できません。その為タイヤは独立して回転する仕組みですし、ハンドルを切ると角度が付くので、コンストレイントで管理しないと左右の前輪の挙動は実現できませんし、ペアレントしていないとタイヤと車体が同じように動く状態にはできません。その為、複数のオブジェクトで構成された構造物の場合、そう言った挙動の制御も行う必要が出てきます。こうした挙動の制御もキーフレームで指定しますが、アクションを指定して繰り返すと永続して買い連する挙動を実装する事ができます。

 

 

 ーティクル                     

 

 パーティクルを使うと髪の毛やFARを作れますが、オブジェクトを散布させることもできます。こうした処理が可能なので、

 

 ■ パーティクルのテスト(1)             

 

 ■ パーティクルのテスト(2)             

 

のような挙動を実装できます。パーティクルは、エミッターでハローを飛ばすだけでなく、オブジェクトも飛ばせるので、自由度高いのですが、ヘアと同じように生成元となるオブジェクトを用意することになります。

 

 このオブジェクトは非表示にできないので見えないサイズで小さくしておいて使うことになりますが、一つのオブジェクトに複数のパーティクルを指定できるので、ヘアを使う時に髪の毛の部位ごとにパーティクルの位置をウェイトで指定することで発を分ける事ができます。こうした処理を行うと、一部だけメッシュの入ったウィッグを追加する場合などでも対応できますし、髪の毛の長さや流れが違う状態でも同じ向きのグループを用意して管理する事ができます。

 

 パーティクルは、フォースフィールドでも影響を受けるので、風などを用意するとその影響を受けて動きが変わります。

 

 ■ パーティクルのテスト(1)             

 

はパスによるアニメーションではなく、エミッターの位置を固定してフォースフィールドでコントロールしていますが、パーティクルの流れを気流や力場でコントロールできます。

 

 また、ダイナミクスとパーティクルは別の機能なので、同時に実装できるので、

 

 ■ パーティクル+ダイナミックペイント       

 

のようなこともできます。ダイナミクスには、固い物の動作と柔らかい物動作を表現する物がありますが、

 

 リッジドボディーでは、固い物を扱うので、

 

 ■ リッジドボディーのテスト(1)           

 

 ■ リッジドボディーのテスト(2)            

 

のように硬い物を扱う場合に使えますが、ボーンと組み合わせることで、柔らかい動きを実現できます。これは、昔からゲームなどでも使用されている技法になりますが、MikuMikuDanceでは剛体で柔らかい動きを制御しているので、リッジドボディーのみで柔らかい動きを作れるようになっています。以前、

 

 ■ 720pでの書き出しテスト               

 

をアップしましたが、この時に柔らかい動きをしていますが、この動作はリッジドボディーによる演算でボーンが制御されているので柔らかい動きになっています。

 

 リッジドボディーでは、判定の慶応を指定できますが、メッシュにするとポリゴンメッシュと同じ形になるので、演算は重くなるものの、リッジドボディーコンストレイントなどを用いた時に正確な形になりますが、精度が落ちますが、似た形状で判定を行いたい間合い凸包を用います。

 

 それとは別に判定の範囲が包含されていて形状のディテールはあまり気にしない場合だと、

 

 ■ ボックス

 ■ 球

 ■ カプセル

 ■ 円柱

 ■ 円錐

 

を用いることになります。これで違和感が出ないように形状を包んで判定を行う事になります。この場合、メッシュの変形は発生しませんから、ダイナミクスの判定を行う形状はそのまま維持されます。

 

 形状の変化がないのでダイナミクスの計算は指定した形状で判定されるので、軽量な物を使って処理をお行うと、意図した結果になりますし、形状に対して正確に判定を行いたい場合だとメッシュを指定することになります。

 

 これとは別に柔らかい物の判定だと、ソフトボディーがありますが、これはディスプレイスメントマップやダイナミックペイントと同様に分割数を必要とする処理になります。

 

 

 

こう言った処理を行うと、細分化の度合いが高いほど柔らかい動きになりますが、硬さなども指定できるので、ダイナミクスの挙動を指定できます。

 

 こうしたダイナミクスも、ダイナミックペイントと同様に複数の物を一つのオブジェクトに対して実装できるので、挙動や質感や効果などを対象のオブジェクトに対して実装する事ができます。

 

 3DCGの場合、動かす場合にはオムジェクトの形状の変化と座標の変化がどうなっているのかを指定しますが、その時に、キーフレームによる指定だけでなく、ダイナミクスを使う場合もあります。こう言った処理ですが、 【 シーン内のオブジェクトの挙動の指定 】 になりますから、 【 意図した動作が可能な構造物にしておく 】 必要があります。その上でキーフレームで制御数る事になりますが、オブジェクトには見た目の質感だけではなく、キャラクターの場合だとリグによる頂点の制御を行う必要がありますからウェイトの調整と骨格の実装が必要ですし、そのオブジェクトを構成している物をすべて実装する必要があるので、その制御も必要になります。また、ダイナミクスを使う場合には、物体の質量や摩擦係数なども必要になりますし、風を吹かせる場合、風速や空気抵抗などを実装する必要も出てきますから、現実で解の物理演算で発生するような条件を実装していくことになります。

 

 パーティクルは完全に効果になりますが、大量の物を振らせる場合に手作業で行うと大変なので、それを数量を指定して規則性を持たせた状態とそうではなく、ランダムや気流などの影響を受けた状態で動作させることができます。当然、固定物の指定もできますが、動的な物を作る場合に粒子の飛散やオブジェクトを規則性のある状態と不規則な挙動を実装してフレーム内で動かす事ができます。

 

 

回の作業環境                   

 

  ■ Core i5 650

  ■ H55M-Pro 

  ■ DDR 1333 2GBx2+1GBx2(DUAL CH)

  ■ Quadro K620(PCI Express x16 【GEN2動作】)

  ■ SATA HDD

  ■ WINDOWS 10 x64 (1909)

 

  ■ Blender 2.82a (x64) + 2.83 LTS

     https://www.blender.org/

 

  ■ UPBGE 0.3 Alpha  & 0.2.5

     https://upbge.org/

 

  ■ Gimp 2.10.18 (x64)

     https://www.gimp.org/