前回、深度合成の事を書きましたが、動画の場合だと
フォーカスリングによって



とフォーカスを変更することがかのジュになっています。

 3DCGの場合、MaxwellRenderとかのようなレンズ
シミュレート系の物(というか、昔からあるレイトレイサー
はピンホールカメラのような感じになっています。)は別
ですが、基本的に通常のレンダリングの演算結果は座標
と光と影の描写になるので、回折も発生しないし、光学系
の振る舞いはないのでパンフォーカスになります。

 写真の場合、



のようなパンフォーカスな物を作るのが難しく、


のようなフォーカスアウトした部分が発生するものを作る
場合、レンダーでそうした機能があるものを使うか、コン
ポジットツールを使ってデプス系のプラグインを使うこと
になります。

 デプスを後から加えると言う手法は実写映像とかでも
利用されている経緯があるのですが、これは以前書きま
したが


 【 ビデオカメラは撮像素子が小さいのでフィ
   ルムのような浅い被写界深度の表現に
   はならない 】


ので、デプスコントロールのプラグインが重宝されていま
した。これとセットで、虹色絞りではないビデオカメラの場
合、絞りがひし形になり、ボケにエッジが出るので背景が
ざわついた印象になるので、パンフォーカスに近い深い
状態で撮影してFInalFocusとかで絞り形状を選択して
ぼかすと言う手法がありました。

 FinalFocusは実写だとフツーに使えるものでしたが、
アニメ映画でもデプスコントロールをFinalFocusが使わ
れている物があり、過去にはジブリ作品でもデプスコント
ロールで利用されています。

 Blenderでデプスコントロールというと、ノードで調整
するか、カメラのプロパティーになるのですが、ノードの場
合少し煩雑になるのでCyclesとターゲットオブジェクトを
使う手法のほうがやりやすいような気がします。

 とりあえず、ざっと作った



的な物を作り、ターゲットオブジェクトを用意して、デプス
コントロールをすると、




のように、手前から奥に向かってフォーカスエリアを変更する
ようなことが可能になります。

 ここでは動かしていますが、モーションというのは手付けで
アクション作るかBVHやFBXなどのモーションファイルを使う
感じになるので、ソレがない場合はフォーカスは特定の部位
に固定されることになります。

 とりあえず、Blenderで3DCGの出力をする場合、静止画も
動画もフォーカスコントロールを行うことが可能になっていま
す。

【 カメラ 】

  ■ HighSpeed EXILIM EX-ZR100
    (実車の写真の撮影)


【 使用環境:ネットブック Lenovo IdeaPadS10え 】

  ■ Atom N270(1.6GHz/2スレッド)
  ■ DDR2 2GB+512MBオンボード
  ■ SATA HDD 160GB
  ■ IGP(Intel 945相当)
  ■ Lubuntu 32bit板


【 ソフトウェア 】

  ■ GIMP 2.8(32bit板)

    (写真載りサイズ及びGIF作成)

  ■ Blender 2.69 for Linux (32bit板)

    (3DCGのシーケンシャル)