夜遅い時間になって
夫がついに

トイレに行ってみようかな

と言った。


もう前回トイレにいってから
20時間ほどたっていたと思う。




私としては
以前介護の仕事をしていたことがあるので
オムツやパットの使い方は知っているし

めまいで動くことができない
トイレに行けない
オムツパットを使う 

というのは流れはとても自然だったし
そのために私にやれることがあるならやらせてね

いう気持ちだったのだが

夫はきっと
汚してしまうかもしれないという不安感とか、

妻にオムツを変えてもらわなければならない申し訳なさとか、
嫌な気持ちとか、

行けるならトイレまで自力でいきたい気持ちとか、


色んな気持ちと葛藤して、トイレに行ってみるって言ったんだろうなと思った。
  

普段は寝るだけの場所であるはずの布団上で
横になったままの体制で
今までしたことないオムツに
いきなりおしっこすること自体が
とても難しいこと、

というのもあったかもしれない。
(意外とこの体制だとでないもんだね、と初めてオムツをした人はよく言う)



一番は
今は本人が楽なようしてほしいと思ったので

別に布団が汚れようが
トイレまで行けなくて引き返そうが
どんな状況になったとしても


なんでもおっけー、
という気持ちだった。


だけど、やはり本人は
とてもつらかったと思う。



もし自分が夫の立場だとしても
まずは自分でどうにかしようとするし
這ってでもトイレまで行こうとするだろうな
も思った。





結果としては、トイレまではなんとか行けたが、
立ち上がることまではできなかった。

動いたことで強い吐き気に襲われて
もうしばらく水を飲めていないのに
また吐いてしまっている夫をみて


どうにかしてあげたいと思いつつ
楽になるようなことは
結局なにもしてあげられず。





夫と相談し
朝になったら
救急車を呼ぶことにした。