米国株式市場見通し:1-3月期決算が本格化、金融やハイテクの数値が注目点
10時06分配信 フィスコ
日曜日が復活祭にあたり、金曜日がグッドフライデーの祝日となるため週後半にかけてはやや閑散取引となりそうだ。ただし、1-3月企業決算が本格化することから、個別企業の株価は決算をきっかけとして大きく動くことが予想される。

金融セクターでは、シティグループ(18日)、ゴールドマン・サックス(19日)、アメリカン・エキスプレス(20日)、ウェルズ・ファーゴ(20日)、モルガン・スタンレー(21日)などの決算発表が予定されている。銀行大手では既にJPモルガン・チェースとバンク・オブ・アメリカが決算発表を行ったが、前年との比較では大幅に不良債権の償却や引当金計上が減少しており、他行も同様の傾向を期待できるだろう。一方で投資銀行部門の競争が激化しており、ゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーの決算には警戒が必要だろう。モルガン・スタンレーは日本の震災に関連して三菱UFJモルガン・スタンレーが債券トレーディングで800億円の損失を計上すると報じられており、影響が懸念される。

ハイテクではテキサス・インスツルメンツ(18日)やインテル(19日)、クアルコム(20日)、AMD(21日)、IBM(19日)、アップル(20日)、ヤフー(19日)などの決算発表が予定されている。半導体関連銘柄は2月以降、タブレット型端末の普及ペースへの懸念や日本の震災を受けた生産設備や原材料・部品調達への懸念から軟調推移となっているが、決算が反発のきっかけとなるかが注目される。またテキサス・インスツルメンツはアナログ半導体大手のナショナル・セミコンダクターの買収を先日発表しており、アナログ半導体関連の銘柄が物色される可能性もあるだろう。その他のダウ構成銘柄では、AT&T(20日)やマクドナルド(21日)、GE(21日)、キャタピラーなどの決算も控えている。

経済指標関連では3月中古住宅販売(20日)と4月フィラデルフィア連銀景気指数(21日)などが注目される。先週は個別企業決算よりも経済指標が相場上昇要因となっており、これらの指標が予想を上ぶれれば、一段高となる可能性もあるだろう。

米議会では先日2011年の予算案が上下院を通過し政府機関閉鎖を回避したばかりだが、オバマ大統領は今後12年で約4兆ドルの赤字削減を目指す財政健全化案を示した。将来の世代への負担を少しでも軽減する姿勢を示し、来年の大統領選挙への弾みとしたいところだ。議論の中心は防衛費や高齢者及び低所得者向け医療費の削減と、富裕層向けの減税処置撤廃(増税)である。対抗する共和党は来年度だけで約3.5兆ドル、今後10年で約6兆ドルの歳出削減案をまとめている。今後、妥協点を探る展開となることが予想されるが、いずれの案でも大規模な歳出削減は不可避である。金融危機から2年半経った今、財政赤字削減への道筋をつけることが、より中長期的な米国経済の成長には重要である。しかし金融危機後の財政緩和が景気回復に大きく貢献した事を考えれば、今後財政引き締めが景気に与える影響は無視できない。