NY円、 財政再建計画でドル買い




13日のニューヨーク外国為替市場で円相場は5営業日ぶりに反落し、

前日比 30銭円安・ドル高の1ドル=83円80~90銭で取引を終えた。

米政府の財政再建計画を受け、将来的に米財政赤字が縮小するとの見方が円売り・ドル買い を誘った。

 

オバマ米大統領は同日午後、向こう12年間で約4兆ドル(約340兆円)の

財政赤字削減を目指す財政再建計画を発表。

長期的な視点から米財政の健全化を好感したドル買いが入った。

 

米連邦準備理事会(FRB)は午後に公表した米地区連銀経済報告(ベージュブック)で、総括判断として

「米経済活動は概して改善を続けている」と指摘した。

米景気の緩やかな持ち直し傾向を受け、円を売りドルを買う動きが出た。

 

FRBは日本の東日本大震災による影響について、いくつかの米地域では

「現在または将来の販売や生産の混乱」が起きる懸念を示したが、円相場の反応は大きくなかった。

 

前日まで円買い・ドル売りが続いたため、利益確定など持ち高調整目的の円売りも出た。

この日の円の安値は84円22銭、高値は83円57銭だった。

 

円は対ユーロで3営業日ぶりに小反落し、

前日比10銭円安・ユーロ高の1ユーロ=121円05~15銭で取引を終えた。

持ち高調整の円売り・ユーロ買いが出た。

 

ユーロは対ドルで反落し、前日終値の1ユーロ=1.44ドル台後半から1.44ドル台前半に下落した。

米政府の財政再建計画を好感したユーロ売り・ドル買いが優勢だった。

ユーロの安値は1.4414ドル、高値は1.4512ドル。

 

(日経新聞マネー 4/14 6:33)