At 4:03PM EDT: 12,393.90  Down 6.13 (0.05%)




米国株、ダウ反落で6ドル安

議事要旨が重荷 ナスダック反発




5日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに小反落し、

前日比 6ドル13セント(0.0%)安の1万2393ドル90セントで終えた。

米連邦準備理事会(FRB)が公表した3月15日開催分の米連邦公開市場委員会 (FOMC)議事要旨が

物価上昇にやや警戒感を示す内容だったと受け止められた。

FRBによる量的金融緩和策が予定通り6月末で終了するとの見方から、

こ れまで株式相場の上昇を支えてきた余剰資金の流入が細るとの思惑が出た。

 

中国人民銀行(中央銀行)が金融機関の貸し出しと預金の基準金利の引き上げを発表した。

金融引き締めにより同国の景気拡大基調が緩むとして、売りが出た面もある。

 

ただ、金先物相場が過去最高値を更新するなど国際商品の先物相場が上昇。

収益拡大期待から素材株が買われたため、指数の下値も限られた。

 

一方、ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数は反発し、

前日比2.00ポイント(0.1%)高の2791.19と3月3日以来約1カ月ぶりの高値で終 えた。

株価指数の組み入れ比率変更やM&A(合併・買収)などの材料を手掛かりに

大型ハイテク株や半導体株の一角が買われた。

 

業種別S&P500種株価指数(全10業種)は「通信サービス」「ヘルスケア」など6業種が下落。

一方、「素材」など4業種が上昇した。

ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約8億3000万株(速報値)、

ナスダック市場は約18億9000万株(同)だった。

 

個別銘柄では、スナック事業を米食品メーカーのダイヤモンド・フーズに売却すると発表した

日用品大手プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)が下げた。

朝方発表した四半期決算で赤字幅が市場予想より大きかった住宅建設のKBホームが大幅安。

ダウ平均の構成銘柄では航空機大手ボーイングが安い。

 

ナスダックOMXグループが同社の算出するナスダック100株価指数の構成銘柄の

組み入れ比率を見直すと発表。

比率の低下が決まったアップルが下げた。

半面、比率が上がるマイクロソフトやシスコシステムズが買われた。

 

一方、前日夕に通信系半導体大手のテキサス・インスツルメンツ(TI)が買収すると発表した

アナログ半導体のナショナル・セミコンダクターが約7割高。

TIも上昇。業界再編の思惑などからフェアチャイルド・セミコンダクターなど他の半導体関連銘柄もつれ高した。

投資家説明会で示した業績見通しが市場予想を上回った

と伝わったカジュアル衣料大手のアバクロンビー・アンド・フィッチが急伸した。

 

(日経新聞マネー 4/6 6:33)