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米国株、ダウ2年10カ月ぶり高値

商品相場上昇で素材株高い



4日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、

前週末に比べ23ドル31 セント(0.2%)高の1万2400ドル03セント

と2008年6月5日以来2年10カ月ぶりの高値で終えた。

商品相場の上昇を好感して非鉄大手アルコア など素材株が買われた。

一部事業の売却を発表した製薬大手ファイザーなど、

個別に材料が出た銘柄が上昇したことも相場を押し上げた。

 

米連 邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長が4日夕の講演で、

金融緩和策を予定より前倒しで正常化するとの一部観測に否定的な見方を示すという見方が強まっ た。

金融緩和の長期化で、インフレ圧力が強まるとの見方から金先物相場などが上昇。

アルコアやフリーポート・マクモラン・コッパー・アンド・ゴールドと いった素材、鉱山株が買われた。

 

この日は主要な米経済指標の発表がなく、個別に材料の出た銘柄の売買が中心だった。

ファイザーが買われた ほか、

欧州のレアアース(希土類)加工会社の買収を発表したモリコープが12%あまり上昇。

子会社のアルミ缶材料大手を住友軽金属など日本の5社が買収する

と発表した英石油大手BPの米預託証券(ADR)も上昇した。

 

一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は5営業日ぶりに反 落し

同0.41ポイント(0.0%)安の2789.19で終えた。

米国半導体工業会(SIA)が4日に発表した2月の世界半導体売上高が前月比で 1.1%減少。

半導体需要が鈍化しているとの見方から、インテルなど半導体関連株が売られた。

 

業種別S&P500種株価指数では10業種 中6業種が上昇。

「素材」や「ヘルスケア」「通信サービス」が上昇した。

一方、「IT(情報技術)」と「公益」などが売られた。

売買高はニューヨーク証券 取引所(NYSE)が約7億7000万株(速報値)、

ナスダック市場が約16億8000万株(同)だった。

 

19日に開く採用イベントで最 大5万人を雇用すると発表したマクドナルドが上昇。

ジェフリー・イメルト会長兼最高経営責任者(CEO)が来日し

日本の原発問題収束へ支援を表明したゼネ ラル・エレクトリック(GE)が高い。

アナリストの投資判断引き上げが伝わった自動車大手フォード・モーターも買われた。

 

一方、IT大手 ヒューレット・パッカードが1%あまり下げ、ダウ平均構成銘柄で下落率首位。

インテルも売られ、下落率は2位となった。

運航する航空機が1日の飛行中に天 井部分に突然穴が開いて緊急着陸した

航空大手サウスウエスト航空が売られた。

子会社が離陸試験中のプライベートジェット機が墜落したと発表した

米防衛大手 ゼネラル・ダイナミクスも下げた。

 

(日経新聞マネー 4/5 6:30)