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米国株反発、ダウ161ドル高

原発の放水進展 指標改善も寄与



17日の米株式相場は4営業日ぶりに反発した。

ダウ工業株30種平均の終値は 前日比161ドル29セント(1.4%)高の1万1774ドル59セントだった。

福島第1原子力発電所で使用済み核燃料の冷却を目的とした放水活動が進 み、

投資家の警戒感がやや和らいだ。最近の大幅下落の反動に加え、

同日発表の米経済指標の改善も買いを呼び込んだ。

 

市場では日本の原発問題への関心が高い。

依然として先行き不透明感は強いものの、17日には主要メディアが放水活動の実施を報道。

事態沈静化に向けて一定の進展があったと受け止められた。

 

経済指標の改善も投資家心理の改善に寄与した。

17日発表の3月のフィラデルフィア連銀景気指数は43.4と前月比で7.5ポイント改善。

30程度との市 場予想を上回り、1984年1月以来約27年ぶりの高水準となった。

週間の新規失業保険申請件数も市場予想以上に改善した。

 

ハイテク株比 率が高いナスダック総合株価指数は前日比19.23ポイント(0.7%)高の2636.05で終えた。

業種別S&P500種株価指数は全10業種が上昇 し、

「エネルギー」や「通信サービス」の上げが目立った。

ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約10億4000万株(速報値)、

ナスダック市場 は約19億5000万株(同)だった。

 

原油先物相場の上昇を受け、石油大手のシェブロンやエクソンモービルが上げた。

朝方に市場予想を上 回る収益見通しを発表した貨物大手フェデックスの値上がりが目立ち、

証券会社が「買い」で投資判断を始めたアップルも上げた。

東日本巨大地震による部品調 達や製品供給への大きな影響がないと発表した

携帯電話向け半導体大手クアルコムも買いを集めた。

 

一方、IT(情報技術)大手のシスコシステムズや食品大手のクラフト・フーズが下落。

マイクロソフトも売りに押された。

 

(日経新聞マネー 3/18 6:17)