リスク回避で
15日のニューヨーク外国為替市場で円相場は3日続伸し、
前日比90銭円高・ ドル安の1ドル=80円65~75銭で取引を終えた。
日本の原子力発電所事故の深刻化を受けて、
投資家が運用リスクを避けるとの見方から低金利通貨の円買 いが優勢となった。
東京電力の福島第1原発の事故に絡んで15日、
日本政府などが同原発周辺で大量の放射性物質が検出されたと明らかにし た。
市場で原発事故の広がりに関する不安が強まった。
日本の投資家が外貨建て資産を円に換えて本国送金するとの思惑から、
円はドルなど対主要通貨で上昇し た。世界的に株式相場が下落し、
投資家が運用リスクを避けて低金利の円を買う動きもあった。
ただ、14日の東京市場で付けた直近の円の高値(80円60銭)に近づくと、円の上値が重くなった。
この水準では日本の輸入企業など実需の円売り・ドル買いがみられるとの指摘があった。
米連邦公開市場委員会(FOMC)で、
米連邦準備理事会(FRB)は政策金利の据え置きや米国債購入策の維持を決めたと発表した。
声明では景気認識を上方 修正したが、ほぼ予想通りとして相場の反応は限られた。
ニューヨーク市場の円の高値は80円61銭、安値は81円27銭だった。
円は対ユーロで大幅反発し、
前日比1円30銭円高・ユーロ安の1ユーロ=112円90銭~113円ちょうどで取引を終えた。
原発事故を巡る懸念から、円買い・ユーロ売りが優勢となった。円は一時111円97銭まで上昇し、
2月28日以来の高値を付けた。
ユーロはドルに対して横ばい。前日終値と同じ1ユーロ=1.40ドル前後で終えた。
アジア、欧州市場では株安を受けて、
リスク回避の目的で相対的に金利水 準の低いドルへの買いが優勢だった。
ニューヨーク市場では午後にかけて米株式相場が下げ幅を縮めたため、
ユーロが買い戻された。ユーロの高値は 1.4013ドル、安値は1.3864ドルだった。
(日経新聞マネー 3/16 6:35)