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米国株反落、ダウ51ドル安 

大地震の影響を懸念 一時147ドル安




14日の米株式相場は反落した。

ダウ工業株30種平均は前週末比51ドル24 セント(0.4%)安の1万1993ドル16セント、

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は同14.64ポイント(0.5%)安の2700.97 で終えた。

東日本巨大地震の世界経済への影響などを懸念した売りが広がった。

 

地震や津波の被害拡大や電力供給の低下で日本の経済活動が停 滞し、

世界景気を押し下げる可能性があるとの警戒感から米株にも売りが出た。

保険金支払いの増加が想定されるほか、

日本の金融市場の機能低下や資産価格下落などが意識され、保険株や銀行株が下落。

日本からの部品供給が滞る公算があるとの見方から航空機大手ボーイングなども売られた。

 

東京電力の福島の原子力発電所での爆発事故を受け、

原子力関連業界の先行き不透明感も強まった。

原子炉製造を手掛けるゼネラル・エレクトリック(GE)が下落。

ウラン採掘などを手掛けるキャメコなどにも売りが膨らんだ。

 

ダウ平均は昼ごろに147ドル安まで下げ幅を広げ、1万1900ドルを下回る場面があった。

半面、原発問題を含めた地震の影響の広がりを見極めたいとして一段と売り進む動きにはつながらず、

ダウ平均は引け前に下げ渋った。

 

ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約9億6000万株(速報)、

ナスダック市場は約17億6000万株(同)。

業種別S&P500種株価指数(全10業種)は「公益」や「消費循環」など9業種が下落した。

 

GEがダウ平均構成銘柄で下落率首位。

日本での販売が落ち込むとの思惑から高級宝飾品大手ティファニーや

高級皮革製品大手コーチも5%超安となった。

ジョ ンソン・エンド・ジョンソン(J&J)の傘下の動物医薬品部門に買収提案した

と発表した製薬大手イーライ・リリーが安い。J&Jも下げた。

 

前週末11日からの多機能携帯端末「iPad(アイパッド)2」の販売が非常に好調だった

と報じられたアップルは上げた。

アイパッド2に部品を供給している

通信系半導体大手テキサス・インスツルメンツ(TI)なども買われた。

 

(日経新聞マネー3/15 6:32)