
米国株、反発 ダウ59ドル高、前日下落の反動で
大地震には冷静
11日の米株式相場は3日ぶりに反発し、
ダウ工業株30種平均は前日比59 ドル79セント(0.5%)高の1万2044ドル40セントで終えた。
ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数は14.59ポイント(0.5%)高の 2715.61で終えた。
前日に大幅に下げた反動で、短期的な戻りを期待する買いが優勢となった。原油先物相場の下落を受け、
米企業の原材料コストが増え るとの懸念が和らぎ、買いを呼び込んだ面もある。
米株式市場の参加者は、東日本巨大地震を比較的落ち着いて受け止めた。
朝方は投資家が運 用リスクを回避する目的で売りを出したが、短時間で収束。
震災の復興需要への思惑も次第に広がり、米株式相場を押し上げる一因となった。
復興需要への思惑 から建設機械のキャタピラーが上昇。ダウ平均の上げ幅は一時100ドルを超えた。
方発表の2月の米小売売上高が市場予想の範囲内となった。
同日発表の経済指標への反応は限られた。
業種別S&P500種株価指数(全10業種)は「エネルギー」や「素材」など8業種が上昇。
一方、「通信サービス」など2業種が下落した。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約9億2000万株(速報値)、
ナスダック市場は約18億株(同)だった。
石油精製大手バレロ・エナジーに英国の精製施設を売却すると正式に発表した
石油大手シェブロンが上昇。
多機能携帯端末「iPad(アイパッド)」の新型を 11日に米国で発売したアップルが上げた。
朝方発表の四半期決算が増益だった女性衣料専門チェーンのアン・テイラーにも買いが優勢だった。
前日夕に発表した四半期決算が減益だった若者向け衣料のエアロポステールが大幅安。
大地震による悪影響へ懸念から日本株の米預託証券(ADR)は値下がり銘柄が目立ち、
アドテストや三井物が下げた。
(日経新聞マネー 3/12 9:14)