クロス円の下げ圧力低下ドル強含み
リパトリで上値には売り
3月5日(土)14時21分配信 フィスコ
■ECB利上げ観測、米雇用改善による円売りで一時83円乗せ
3月期末決算に向けたリパトリ(外貨建て資産売却・円買い)絡みのドル売りオーダーが
82円台に控えるなか、バーナンキ米FRB議長の議会証言で量的緩和第2弾の今後に関する示唆がなく、
また、中東情勢の懸念拡大によるリスク回避の動きが継続したことで
82円24銭から81円57銭まで下落。
だが、81円50銭以下の本邦実需筋のドル買いオーダー、
米地区連銀経済報告が景気拡大継続を示したことを受けて下げ止まり。
その後、米国の週間新規失業保険申請数や2月ISM非製造業景況指数が
相次いで予想以上の改善を示したことを受けたドル買い、
トリシェ欧州中央銀行(ECB)総裁の4月利上げ示唆発言を受けた
ユーロ・円の買いに連れて82円台回復。
米2月失業率の予想外の低下を好感したドル買いに83円09銭まで上昇。
その後、中東情勢の悪化懸念から米国債の買い・利回り低下によるドル売りに反落。
■81-84円見当のレンジ内で強含み推移の可能性
今後のドル・円は、
依然として81-84円見当のレンジ内ながらドルは強含みの推移となる可能性がある。
3月4日に発表された米国の2月雇用統計の改善(失業率が予想外の低下で9%割れ、
非農業部門雇用者数は19万人台の増加)が好感され、
景気回復・雇用回復期待によるドル買いが継続する。
4月利上げの可能性が浮上しているユーロは下げ渋り、ユーロ・円が底堅くなるとみられ、
ドル・円に対するクロス円からの下げ圧力の強まりは考えにくい。
ただし、日本の国内需給で、輸出予約、
3月末に向けたリパトリ(本国への資金還流)に絡むドル売り・円買い需要がまだ強く
83円台以上が重い状態は変わらない。引き続き、
リビアや中東情勢への懸念拡大はリスク回避的な円買い、懸念緩和は円の売り戻しにつながる。
米金融政策については、量的緩和第2弾の今後が意識される状況が続く。
3月1-2日に行われたバーナンキ米FRB議長の金融政策に関する半期議会証言では、
米国は、持続的な回復が見え始めた」、「2011年の成長ペースはいくらか拡大」とする一方、
「雇用市場は依然非常に弱い」、「失業率が正常化するには今後数年かかる」などと指摘。
米経済の回復を認めつつも、雇用の回復ペースには満足できないとする従来の見解が繰り返された。
また、「デフレリスクは大きく低下」とし、
インフレについては「商品価格の上昇は一時的なインフレに繋がる可能性も」としながらも、
「インフレの上昇は緩やかで一時的」との見方が示された。
量的緩和第2弾の今後についての示唆はなく、現行の緩和政策を継続する姿勢を示す形になっている。
その他のFRB幹部では、ホーニグ米カンザスシティー連銀総裁が
「FRBは、長期にわたる(超緩和政策)という文言を取り除くべき」と述べたが、
ダドリー米NY連銀総裁は「景気回復の兆しが見られるが金融刺激策を解除する理由とはならない」、
ブラード米セントルイス連銀総裁は
「景気が減速し状況が良好でなければ、必要に応じて一段の措置を講じることは可能」、
ロックハート米アトランタ連銀総裁は
「第2弾量的緩和を当初の予定通り6月末まで継続することが賢明」などと発言。
ハト派的トーンが目立っている。
3月2日に発表された米地区連銀経済報告(ベージュブック)では、
「経済活動は緩やかに拡大継続」との見解が示された。
個別では、「ほとんどの地区で製造業の回復は継続」、「雇用市場は緩やかに改善」などとなり、
雇用にやや上向きの見方がみられた。
また、「いくつかの地区で商業不動産販売に改善が見られた」が、
「居住住宅市場は引き続き弱い」と指摘され、住宅市場の低迷が続く状況が示された。
米国債の入札が、
8日に3年債(320億ドル)
9日に10年債(210億ドル)
10日に30年債(130億ドル)の総額660億ドル予定されている。
入札の結果を反映して、米長期金利が上昇すれば、
ドル・円は仕組み債絡みなどのドル買いが強まり、金利が低下すればドル売りが強まることになる。
中国の全国人民代表大会(国会に相当)が3月5日に開幕(会期10日間程度)。
政府活動報告の承認、国民経済の新中期計画「第12次5カ年計画」
(年平均の経済成長率目標7%)の採択などが予定される。
中国指導部は国民生活重視の姿勢を強調し、国民の不満解消に全力を挙げる構えと伝えられる。
そうした折、
10日に中国の2月貿易収支
11日に2月の生産者物価指数、消費者物価指数、鉱工業生産、小売売上高の発表があり、
特にインフレ動向が注目されることになる。
ドル・円の国内需給は円買いが強い状況が続く。
輸出企業のドル売りオーダーが83円台から84円台にかけて残り、
3月決算に向けたリパトリ(本国への資金還流)に絡む円買いの動きも活発化する。
また、80-85円レンジのオプションがあるといわれ、
レンジの下限、上限の手前ではそれぞれオプション防戦のドル買い、ドル売りが強まる。
今後の主な予定は、
7日(月):(日)1月景気動向指数速報値、(米)1月消費者信用残高、
8日(火):(日)1月経常収支、
9日(水):(日)1月機械受注、(米)1月卸売在庫・売上、
10日(木):(日)10-12月期GDP2次速報、2月企業物価指数、(中)2月貿易収支、
(米)1月貿易収支、2月財政収支、
11日(金):(中)2月生産者物価指数、2月消費者物価指数、
2月鉱工業生産、2月小売売上高、(米)2月小売売上高、
3月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値、1月企業在庫。
(予想レンジ)
ドル・円81円00銭-84円00銭
リパトリで上値には売り
3月5日(土)14時21分配信 フィスコ
■ECB利上げ観測、米雇用改善による円売りで一時83円乗せ
3月期末決算に向けたリパトリ(外貨建て資産売却・円買い)絡みのドル売りオーダーが
82円台に控えるなか、バーナンキ米FRB議長の議会証言で量的緩和第2弾の今後に関する示唆がなく、
また、中東情勢の懸念拡大によるリスク回避の動きが継続したことで
82円24銭から81円57銭まで下落。
だが、81円50銭以下の本邦実需筋のドル買いオーダー、
米地区連銀経済報告が景気拡大継続を示したことを受けて下げ止まり。
その後、米国の週間新規失業保険申請数や2月ISM非製造業景況指数が
相次いで予想以上の改善を示したことを受けたドル買い、
トリシェ欧州中央銀行(ECB)総裁の4月利上げ示唆発言を受けた
ユーロ・円の買いに連れて82円台回復。
米2月失業率の予想外の低下を好感したドル買いに83円09銭まで上昇。
その後、中東情勢の悪化懸念から米国債の買い・利回り低下によるドル売りに反落。
■81-84円見当のレンジ内で強含み推移の可能性
今後のドル・円は、
依然として81-84円見当のレンジ内ながらドルは強含みの推移となる可能性がある。
3月4日に発表された米国の2月雇用統計の改善(失業率が予想外の低下で9%割れ、
非農業部門雇用者数は19万人台の増加)が好感され、
景気回復・雇用回復期待によるドル買いが継続する。
4月利上げの可能性が浮上しているユーロは下げ渋り、ユーロ・円が底堅くなるとみられ、
ドル・円に対するクロス円からの下げ圧力の強まりは考えにくい。
ただし、日本の国内需給で、輸出予約、
3月末に向けたリパトリ(本国への資金還流)に絡むドル売り・円買い需要がまだ強く
83円台以上が重い状態は変わらない。引き続き、
リビアや中東情勢への懸念拡大はリスク回避的な円買い、懸念緩和は円の売り戻しにつながる。
米金融政策については、量的緩和第2弾の今後が意識される状況が続く。
3月1-2日に行われたバーナンキ米FRB議長の金融政策に関する半期議会証言では、
米国は、持続的な回復が見え始めた」、「2011年の成長ペースはいくらか拡大」とする一方、
「雇用市場は依然非常に弱い」、「失業率が正常化するには今後数年かかる」などと指摘。
米経済の回復を認めつつも、雇用の回復ペースには満足できないとする従来の見解が繰り返された。
また、「デフレリスクは大きく低下」とし、
インフレについては「商品価格の上昇は一時的なインフレに繋がる可能性も」としながらも、
「インフレの上昇は緩やかで一時的」との見方が示された。
量的緩和第2弾の今後についての示唆はなく、現行の緩和政策を継続する姿勢を示す形になっている。
その他のFRB幹部では、ホーニグ米カンザスシティー連銀総裁が
「FRBは、長期にわたる(超緩和政策)という文言を取り除くべき」と述べたが、
ダドリー米NY連銀総裁は「景気回復の兆しが見られるが金融刺激策を解除する理由とはならない」、
ブラード米セントルイス連銀総裁は
「景気が減速し状況が良好でなければ、必要に応じて一段の措置を講じることは可能」、
ロックハート米アトランタ連銀総裁は
「第2弾量的緩和を当初の予定通り6月末まで継続することが賢明」などと発言。
ハト派的トーンが目立っている。
3月2日に発表された米地区連銀経済報告(ベージュブック)では、
「経済活動は緩やかに拡大継続」との見解が示された。
個別では、「ほとんどの地区で製造業の回復は継続」、「雇用市場は緩やかに改善」などとなり、
雇用にやや上向きの見方がみられた。
また、「いくつかの地区で商業不動産販売に改善が見られた」が、
「居住住宅市場は引き続き弱い」と指摘され、住宅市場の低迷が続く状況が示された。
米国債の入札が、
8日に3年債(320億ドル)
9日に10年債(210億ドル)
10日に30年債(130億ドル)の総額660億ドル予定されている。
入札の結果を反映して、米長期金利が上昇すれば、
ドル・円は仕組み債絡みなどのドル買いが強まり、金利が低下すればドル売りが強まることになる。
中国の全国人民代表大会(国会に相当)が3月5日に開幕(会期10日間程度)。
政府活動報告の承認、国民経済の新中期計画「第12次5カ年計画」
(年平均の経済成長率目標7%)の採択などが予定される。
中国指導部は国民生活重視の姿勢を強調し、国民の不満解消に全力を挙げる構えと伝えられる。
そうした折、
10日に中国の2月貿易収支
11日に2月の生産者物価指数、消費者物価指数、鉱工業生産、小売売上高の発表があり、
特にインフレ動向が注目されることになる。
ドル・円の国内需給は円買いが強い状況が続く。
輸出企業のドル売りオーダーが83円台から84円台にかけて残り、
3月決算に向けたリパトリ(本国への資金還流)に絡む円買いの動きも活発化する。
また、80-85円レンジのオプションがあるといわれ、
レンジの下限、上限の手前ではそれぞれオプション防戦のドル買い、ドル売りが強まる。
今後の主な予定は、
7日(月):(日)1月景気動向指数速報値、(米)1月消費者信用残高、
8日(火):(日)1月経常収支、
9日(水):(日)1月機械受注、(米)1月卸売在庫・売上、
10日(木):(日)10-12月期GDP2次速報、2月企業物価指数、(中)2月貿易収支、
(米)1月貿易収支、2月財政収支、
11日(金):(中)2月生産者物価指数、2月消費者物価指数、
2月鉱工業生産、2月小売売上高、(米)2月小売売上高、
3月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値、1月企業在庫。
(予想レンジ)
ドル・円81円00銭-84円00銭