84円上抜け焦点、米指標は住宅絡み多く期待に応えられない可能性
2月19日(土)13時51分配信 フィスコ
■海外ドル買い・本邦ドル売りで83円台の推移に終始
ドル・円は、米国債償還・利払いに絡んだ国内資本筋からのドル売り、
国内輸出企業からのドル売りで83円09銭へ下落後、
英国の1月消費者物価の上昇を受けた早期利上げ観測継続による対ポンドでの円売り、
中国利上げ観測の後退によるリスク志向の円売りに反発。
米国の予想を上回る1月生産者物価コア指数や
1月住宅着工件数を受けた国債利回り上昇に伴うドル買いに83円98銭まで上昇。
だが、84円00銭の国内勢のドル売りオーダー、
84円00銭のオプション・トリガーの防戦売りなどを受けて伸び悩み、反転。
米新規失業保険申請件数の予想外の増加、
中東情勢の緊迫化(イラン艦艇のスエズ運河通過の可能性に
イスラエル反発)を受けた米国債券買い・利回り低下に伴うドル売りに83円03銭まで下落。
中国人民銀行は18日、預金準備率の0.50%引き上げを発表した。
■84円上抜けなるかが引き続き焦点に
今後のドル・円は、84円上抜けなるかが引き続き焦点となる。
ドル買いは米国の景気回復・雇用改善への期待感が背景となっているが、
発表予定の経済指標では住宅関連が多く、期待に応えられるかどうかは不透明。
一方、ドル売りは国内サイドの円買い需要の強さが背景にある状況は変わらない。
84円台では輸出企業のドル売りオーダーが控え、
また、3月末に向けたリパトリ(本国への資金還流)に絡む円買いも出てくる。
ただ、外債の償還・利払いに絡む円転がピークを過ぎた分、円買い余地はやや狭まっている。
84円上抜けで85円に近づく場合は、引き続き国内輸出や投資家のドル売りのほか、
85円オプションの防戦に絡むドル売りも強まることから、また伸び悩みとなる可能性がある。
なお、日本の政局で、民主党の分裂含みの状況に菅政権の先行きに不透明感が広がりつつあり、
今後の展開に注意が必要。
米金融政策については、1月25-26日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、
今年の投票権を有するメンバーにタカ派が多いといわれるなか、
政策金利、量的緩和第2弾の維持を全会一致で決定。その議事録が2月16日に公表され、
一部のメンバーは「指標が強い回復を示唆していることで、
資産購入策の規模やペースの縮小を検討することが適切」と主張。
一方、他のメンバーは「見通しは、6月に終了する資産購入を変更するにいたらない」
と主張していたことが判明した。
同時に公表された経済見通しでは、2011年の実質GDPが前回から上方修正、
また、失業率が小幅改善されており、量的緩和第2弾の行方が注目される状況が続く。
最近のFRB幹部の発言では、ダドリー米NY連銀総裁が「失業率は引き続き高く、
雇用の創出には一段の景気加速が必要」、
エバンズ米シカゴ連銀総裁は「6000億ドルの資産購入計画を継続する見込みが高い」と述べ、
ハト派的姿勢を継続。
一方、フィッシャー米ダラス連銀総裁は「追加緩和を支持する可能性は少ない」、
また、ホーニグ米カンサスシティー連銀総裁は「追加資産購入には反論する」と述べ、
タカ派的姿勢も変わらない。
米国債の入札が、
22日に2年債(350億ドル)、
23日に5年債(350億ドル)、
24日に7年債(290億ドル)の総額990億ドル予定されている。
入札の結果を反映して、米長期金利が上昇すれば、
ドル・円は仕組み債絡みなどのドル買いが強まり、金利が低下すればドル売りが強まることになる。
2月14-15日に開催された日銀金融政策決定会合では、
金融政策の現状維持、政策金利の据え置きが全員一致で決定された。
日銀声明では、「景気は改善テンポの鈍化した状態から徐々に脱しつつある」として、
足元の景気判断を前進させた。
また、「デフレ脱却のため包括緩和策などの措置通じて中銀としての貢献粘り強く続ける」、
「先行きの経済・物価点検し、適切に政策対応行っていく」との姿勢を改めて示した
白川日銀総裁は会見で、「景気・物価の先行きリスクは、おおむねバランスしている」と述べた。
また、「円高が交易条件悪化を一定程度相殺しているが面ある」と、
円高のプラス面への言及がみられた。
23日に山口日銀副総裁講演・会見(青森市)が予定されており、
金融政策のスタンス、景気認識などが注目される。
2月18-19日のG20財務相・中銀総裁会議(パリ)に関しては、
議長国フランスのラガルド経済・財政・産業相が
「世界不均衡を測る指標について合意に達することを望む」と述べる一方、
「商品価格の規制を提案する考えはない」と表明。
それに対して、米当局者は「G20では監督指針をめぐる合意が成立する可能性は低い」
との見方を示し、「中国人民元は過小評価されている」とする一方、
「ブラジルレアルは過大評価されている可能性も」と発言。
主要新興国間を分断しつつ、人民元改革への圧力を継続する姿勢をみせている。
世界不均衡を測る指標の選択については難航が予想される。
今後の主な予定は、
21日(月):(日)12月全産業活動指数、(米)プレジデンツデーで休場。
22日(火):(米)12月S&Pケース・シラー住宅価格指数、2月消費者信頼感指数。
23日(水):(日)1月貿易収支、山口日銀副総裁講演・会見(青森市)、(米)1月中古住宅販売件数。
24日(木):(米)1月耐久財受注、1月新築住宅販売件数、12月住宅価格指数(連邦住宅金融局)。
25日(金):(日)1月全国・2月東京都区部消費者物価指数、(
米)10-12月期GDP改定値、2月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値。
2月19日(土)13時51分配信 フィスコ
■海外ドル買い・本邦ドル売りで83円台の推移に終始
ドル・円は、米国債償還・利払いに絡んだ国内資本筋からのドル売り、
国内輸出企業からのドル売りで83円09銭へ下落後、
英国の1月消費者物価の上昇を受けた早期利上げ観測継続による対ポンドでの円売り、
中国利上げ観測の後退によるリスク志向の円売りに反発。
米国の予想を上回る1月生産者物価コア指数や
1月住宅着工件数を受けた国債利回り上昇に伴うドル買いに83円98銭まで上昇。
だが、84円00銭の国内勢のドル売りオーダー、
84円00銭のオプション・トリガーの防戦売りなどを受けて伸び悩み、反転。
米新規失業保険申請件数の予想外の増加、
中東情勢の緊迫化(イラン艦艇のスエズ運河通過の可能性に
イスラエル反発)を受けた米国債券買い・利回り低下に伴うドル売りに83円03銭まで下落。
中国人民銀行は18日、預金準備率の0.50%引き上げを発表した。
■84円上抜けなるかが引き続き焦点に
今後のドル・円は、84円上抜けなるかが引き続き焦点となる。
ドル買いは米国の景気回復・雇用改善への期待感が背景となっているが、
発表予定の経済指標では住宅関連が多く、期待に応えられるかどうかは不透明。
一方、ドル売りは国内サイドの円買い需要の強さが背景にある状況は変わらない。
84円台では輸出企業のドル売りオーダーが控え、
また、3月末に向けたリパトリ(本国への資金還流)に絡む円買いも出てくる。
ただ、外債の償還・利払いに絡む円転がピークを過ぎた分、円買い余地はやや狭まっている。
84円上抜けで85円に近づく場合は、引き続き国内輸出や投資家のドル売りのほか、
85円オプションの防戦に絡むドル売りも強まることから、また伸び悩みとなる可能性がある。
なお、日本の政局で、民主党の分裂含みの状況に菅政権の先行きに不透明感が広がりつつあり、
今後の展開に注意が必要。
米金融政策については、1月25-26日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、
今年の投票権を有するメンバーにタカ派が多いといわれるなか、
政策金利、量的緩和第2弾の維持を全会一致で決定。その議事録が2月16日に公表され、
一部のメンバーは「指標が強い回復を示唆していることで、
資産購入策の規模やペースの縮小を検討することが適切」と主張。
一方、他のメンバーは「見通しは、6月に終了する資産購入を変更するにいたらない」
と主張していたことが判明した。
同時に公表された経済見通しでは、2011年の実質GDPが前回から上方修正、
また、失業率が小幅改善されており、量的緩和第2弾の行方が注目される状況が続く。
最近のFRB幹部の発言では、ダドリー米NY連銀総裁が「失業率は引き続き高く、
雇用の創出には一段の景気加速が必要」、
エバンズ米シカゴ連銀総裁は「6000億ドルの資産購入計画を継続する見込みが高い」と述べ、
ハト派的姿勢を継続。
一方、フィッシャー米ダラス連銀総裁は「追加緩和を支持する可能性は少ない」、
また、ホーニグ米カンサスシティー連銀総裁は「追加資産購入には反論する」と述べ、
タカ派的姿勢も変わらない。
米国債の入札が、
22日に2年債(350億ドル)、
23日に5年債(350億ドル)、
24日に7年債(290億ドル)の総額990億ドル予定されている。
入札の結果を反映して、米長期金利が上昇すれば、
ドル・円は仕組み債絡みなどのドル買いが強まり、金利が低下すればドル売りが強まることになる。
2月14-15日に開催された日銀金融政策決定会合では、
金融政策の現状維持、政策金利の据え置きが全員一致で決定された。
日銀声明では、「景気は改善テンポの鈍化した状態から徐々に脱しつつある」として、
足元の景気判断を前進させた。
また、「デフレ脱却のため包括緩和策などの措置通じて中銀としての貢献粘り強く続ける」、
「先行きの経済・物価点検し、適切に政策対応行っていく」との姿勢を改めて示した
白川日銀総裁は会見で、「景気・物価の先行きリスクは、おおむねバランスしている」と述べた。
また、「円高が交易条件悪化を一定程度相殺しているが面ある」と、
円高のプラス面への言及がみられた。
23日に山口日銀副総裁講演・会見(青森市)が予定されており、
金融政策のスタンス、景気認識などが注目される。
2月18-19日のG20財務相・中銀総裁会議(パリ)に関しては、
議長国フランスのラガルド経済・財政・産業相が
「世界不均衡を測る指標について合意に達することを望む」と述べる一方、
「商品価格の規制を提案する考えはない」と表明。
それに対して、米当局者は「G20では監督指針をめぐる合意が成立する可能性は低い」
との見方を示し、「中国人民元は過小評価されている」とする一方、
「ブラジルレアルは過大評価されている可能性も」と発言。
主要新興国間を分断しつつ、人民元改革への圧力を継続する姿勢をみせている。
世界不均衡を測る指標の選択については難航が予想される。
今後の主な予定は、
21日(月):(日)12月全産業活動指数、(米)プレジデンツデーで休場。
22日(火):(米)12月S&Pケース・シラー住宅価格指数、2月消費者信頼感指数。
23日(水):(日)1月貿易収支、山口日銀副総裁講演・会見(青森市)、(米)1月中古住宅販売件数。
24日(木):(米)1月耐久財受注、1月新築住宅販売件数、12月住宅価格指数(連邦住宅金融局)。
25日(金):(日)1月全国・2月東京都区部消費者物価指数、(
米)10-12月期GDP改定値、2月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値。