NY円、米指標改善で一時1カ月ぶり安値



10日のニューヨーク外国為替市場で円相場は下落し、

前日比85銭円安・ドル 高の1ドル=83円15~25銭で取引を終えた。

一時83円37銭と1月12日以来ほぼ1カ月ぶりの円安・ドル高水準を付けた。

米雇用指標の改善を背景 に、円売り・ドル買いが出た。

米国債市場で長期債利回りが上昇し、日米金利差の拡大を見込んだ円売りが進んだ。

 

米労働省が朝方発表した週間の新規失業保険申請件数が市場予想以上に改善し、

2008年7月以来ほぼ2年半ぶりの低水準となった。

米雇用が順調に回復しているとの見方から、円売り・ドル買いが膨らんだ。

 

米国債市場で30年物国債入札の結果が振るわなかったことなどから、

米長期債利回りが上昇(価格は下落)した。

日米金利差が拡大するとの思惑が強まったことも円相場を押し下げた。

 

ただ、円売り一巡後は下げ渋った。83円台前半で、

日本企業が米国債償還に絡むリパトリエーション(資金の本国送金)の円買い・ドル売りを入れた

との声が聞かれた。円の高値は82円83銭だった。

 

円は対ユーロで小幅に5日続落し、前日比05銭円安・ユーロ高の1ユーロ=113円10~20銭で取引を終えた。

一時113円41銭まで下落し、1月28 日以来の円安・ユーロ高水準を連日で更新した。

対ドルでの円売り圧力が強かったため、対ユーロでも円に売りが優勢となった。

 

ユーロは対ド ルで下落し、前日終値の1ユーロ=1.37ドル台前半から1.36ドルちょうど前後に水準を切り下げた。

米長期債利回りの上昇で、欧米金利差が縮小すると の見方からドル買い・ユーロ売りが出た。

財政不安が強いポルトガルの国債利回りがこのところ過去最高水準で推移しており、

南欧諸国の財政の先行き不透明感 からユーロ売りが強まったとの声が聞かれた。

この日のユーロの安値は1.3577ドル、高値は1.3639ドル。

 

反政府デモが続くエジプトで、ムバラク大統領が9月の任期満了を前に近く辞任するとの観測が広がった。

エジプトの政情が落ち着くとの見方からユーロが下げ渋る場面があったが、

状況を見極めたいとして様子見ムードが強かったという。

 

英ポンドは対ドルで下落し、前日夕の1ポンド=1.61ドルちょうど前後から1.60ドル台後半に水準を切り下げた。

イングランド銀行(中央銀行)がこの日、政策金利の据え置きを発表した。

市場では予想通りとの受け止めが多かったが、

利上げを予想していた一部の投資家による失望売りがやや優勢だった。

ただ、同国のインフレ観測は根強く、一時は対ドルでポンドの買い戻しが目立った。

 

(日経新聞マネー 2/11 8:50)