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米国株、ダウ6日続伸で69ドル高

M&A相次ぎ2年8カ月ぶり高値 




7日の米株式市場でダウ工業株30種平均は6日続伸した。

終値は前週末比69 ドル48セント(0.6%)高の1万2161ドル63セントと、

2008年6月16日以来、約2年8カ月ぶりの高値だった。

企業業績の改善を背景とした相 場の先高観に加え、

M&A(合併・買収)案件が相次いで発表になった。

投資家心理が一段と強気に傾いた。

 

海洋掘削請負の英エンスコは7 日、

同業の米プライド・インターナショナルの買収で同社と合意したと発表。

工具・通信関連機器メーカーのダナハーも医療機器メーカーの

ベックマン・コール ターを買収すると発表した。

M&A発表が続いたことで企業が事業拡大に前向きとの見方が広がり、

将来の企業収益拡大につながるとの期待が膨らんだ。株式市 場への資金流入観測も高まった。

 

米企業の収益をけん引する新興国経済への期待も相場を押し上げる一因となった。

インドが7日に2010年 度の経済成長率を上方修正したほか、

インドネシアは政府目標を上回る10年の国内総生産(GDP)伸び率を発表。

「米企業もこうした国々への輸出を通じ 成長の果実を得られる」(中堅証券の情報担当者)

との見方が広がったといい、

ダウ平均の上げ幅は100ドルに迫る場面があった。

 

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は3日続伸。

終値は前週末比14.69ポイント(0.5%)高の2783.99と、0

7年11月6日以来、約3年3カ月ぶりの高値を連日で更新した。

 

業種別S&P500種株価指数(全10業種)は「金融」や「一般産業」など8業種が上げ、

「通信サービス」など2業種が下げた。

ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約8億8000万株(速報値)、

ナスダック市場は約17億3000万株(同)だった。

 

ダナハーとベックマンが過去1年の高値を更新。

大規模な経営体制の刷新を計画していると報じられた携帯電話端末大手ノキアが上げた。

金融機関が推奨リスト に追加したパソコン大手ヒューレット・パッカードも高い。

不良化した住宅ローンを扱う専門部署の発足を発表した

大手銀行バンク・オブ・アメリカの値上がり が目立った。

 

一方、有力ニュースサイトの買収を発表したインターネットサービス大手のAOLは下落。

医薬品大手ファイザーも売りに押された。

 

(日経新聞マネー 2/8 7:23)