NY円、 対ユーロのドル売り波及




1月31日のニューヨーク外国為替市場で円相場は小幅続伸し、

前週末比10銭円高・ドル安の1ドル=82円00~10銭で取引を終えた。

対ユーロでのドル売りが円相場にも波及し、円買い・ドル売りが優勢となった。

 

31日発表のユーロ圏17カ国の1月の消費者物価上昇は前月同月比2.4%と、

2カ月連続で欧州中央銀行(ECB)の政策目標である「2%未満」を上回った。

将来、欧州が利上げに踏み切る可能性が意識され、

米欧金利差の拡大期待を背景にユーロ買い・ドル売りが加速。その流れが円相場にも波及した。

 

同日発表の昨年12月の米個人消費支出は前月の改定値と比べて0.7%増えた。

市場予測(0.5%程度)を上回る改善を示したが、市場の反応は限定的。

ドル買いを呼び込むには至らなかった。円の高値は81円91銭、安値は82円19銭だった。

 

円は対ユーロで下落した。

前日比60銭円安・ユーロ高の1ユーロ=112円30~40銭で取引を終えた。

日欧金利差が拡大するとの見方を背景に円売り・ユーロ買いが優勢となった。

 

反政府デモは続いているものの、エジプト情勢が極端に悪化せず、

ひとまず小康を保っているとの見方が投資家のリスク回避の動きを和らげ、

ユーロを買い戻す動きを後押しした面もある。

 

ユーロは対ドルで反発。前日終値の1ユーロ=1.36ドル台前半から、

1.36ドル台後半に水準を切り下げた。

ニューヨーク市場での高値は1.3740ドル、安値は1.3663ドルだった。

 

(日経新聞マネー 2/1 7:32)