NY円、下落 米指標受け下げ渋り
27日のニューヨーク外国為替市場で円相場は5営業日ぶりに下落し、
前日比 75銭円安・ドル高の1ドル=82円85~95銭で終えた。
米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が日本の長期国債を格下げし、
円売りが 優勢になった海外市場の地合いを引き継いだ。
一方、市場予想を下回る米経済指標を受けた買いも入り、円は下げ幅を縮小した。
S&Pが日本 国債を「ダブルA」から「ダブルAマイナス」に1段階格下げしたことを受け、
円はロンドン市場で83円22銭と12日以来約2週間ぶりの円安・ドル高水準を付けた。
円売り一巡後は利益確定目的の円買い・ドル売りも入り、
円はロンドン市場の安値を上回る水準で取引を始めた。
ニューヨーク市場の円の安値は朝方 に付けた83円10銭だった。
朝方発表の週間の米新規失業保険申請件数が市場予想以上に増えたうえ、
昨年12月の米耐久財受注額は予想に反して前月比で減少した。
米景気の回復ペースは鈍く、米連邦準備理事会(FRB)が
緩和的な金融政策を平時に戻すには時間がかかるとの見方から、幅広い通貨に対してドル売りが出た。
米指標の悪化に加え、財務省が実施した7年物国債の入札が順調だったことから
米国債市場では長期金利の指標である米10年物国債利回りが低下した。
日米金利差が縮小するとの観測も円買い・ドル売りを誘った。円は一時82円74銭まで下げ幅を縮小した。
円は対ユーロで大幅に続落し、前日比1円25銭円安・ユーロ高の1ユーロ=113円85~95銭で終えた。
日本国債の格下げを受けた円売り・ユーロ買いが 優勢だった。
欧州中央銀行(ECB)のビニスマギ専務理事が将来のインフレ率の上昇に警戒感を示したと伝わった。
ECBがインフレ抑制のために年内にも政 策金利を引き上げるとの見方が改めて強まったことも
円売り・ユーロ買いを誘った。
円は114円02銭と昨年11月22日以来ほぼ2カ月ぶりの円安・ユーロ 高水準まで売られた。
ユーロは対ドルで5日続伸し、前日と同水準の1ユーロ=1.37ドル台前半ながらやや水準を切り上げた。
ECB幹部 がインフレに警戒感を示したうえ、
米雇用関連指標などが悪化したことでFRBの金融政策の正常化がECBに後れを取るとの見方が
改めて強まった。
ユーロは 一時1.3760ドルと、昨年11月22日以来のユーロ高・ドル安水準を付けた。
ユーロの安値は1.3679ドルだった。
(日経新聞マネー 1/28 7:34)