景気の二番底懸念は後退

ハイテクやエネルギー関連に注目


12月25日(土)14時03分配信 フィスコ


年末年始となることから、引き続き閑散取引となることが想定される。
ただし、米国株式市場は、元旦が土曜日となるため、
12月最終週及び1月第1週とも月曜から金曜日まで通常営業を予定している。
クリスマスの週末明けは玩具や電子機器など、
クリスマスギフトとして人気商品の売れ行き動向の速報が注目を集めそうだ。
クリスマス後はアパレルなどを中心に処分セールに入るが、
近年はクリスマスギフトとして、ギフトカードや商品券を受け取る場合も多く、
これらを利 用した買い物の需要がクリスマス後に膨らむ傾向もある。
1月前半までは引き続き好調な消費を期待できるだろう。

経済指標では年内に10月S&Pケース・シラー住宅価格指数(12月28日)や
12月カンファレンスボード消費者信頼感指数(12月28日)、
12月シカゴ購買部協会景気指数(12月30日)などの発表が予定されている。

また新年に入ると12月ISM製造業景気指数(1月3日)、
12月ADP雇用報告(1月5日)、そして12月雇用統計の発表が控えている。
注目の雇用統計で は失業率は9.7%と僅かに減少、
非農業部門雇用者数は12万5千人増がエコノミストの平均予想となっている。
また、1月4日は12月14日分FOMC議 事録の公開が予定されており、
連銀の景気判断や金融緩和策の見通しに投資家の関心が集まるだろう。

年末年始で個別企業決算は殆ど予定されていないが、
2010年第4四半期末を迎えることから、業績修正が出やすい時期に入る点に注意が必要だろう。
1月中旬から本格化する第4四半期決算発表 や、
ラスベガスで開催される家電見本市などに投資家の関心も徐々に移っていくことになろう。

新年を迎えるにあたり、2011年の米国経済 や株式相場の見通しに関する議論が活発化してきている。
連銀による追加量的緩和の効果を疑問視する見方は少なくないが、
減税延長による財政面での支援も手 伝い主要株式指数は2008年夏以来の水準まで上昇している。
株価上昇とともに景気の二番底(ダブル・ディップ・ボトム)に陥るとの見方は少数派となりつつあり、
強気の見方が増えている。

雑誌「バロンズ」の調査によると主要証券会社のストラテジストは、
20011年にS&P500 指数で概ね7-17%、平均で10%の上昇を見込んでいるようだ。
最も悲観的なクレディスイスも来年末のS&P500目標株価をほぼ横這いの1250としている。
米国政府や欧州各国など政府部門の財政赤字の急拡大が目先のリスク要因であり、
2011年は株式が債券との比較において良好なパフォーマンスを期待できるというのが共通した見方となっている。
株式相場に強気となる理由としては、
米国企業の高い現金保有率や2011年予想利益で12-13倍と割安な株価水準、
約2%という高配当利回り、家計の貯蓄率増加や債務減少が挙げられよう。

セクター別では、ハイテクやエネルギー関連に強気の見方が多い。
また2009年3月の安値からS&P500指数が80%以上の上昇となる中、
株式ファンド(投資信託)からは 1110億ドルが流出する一方、債券ファンドには6090億ドルが流入している。
2010年第4四半期は長期金利上昇の影響で多くの債券ファンドが久々に 下落を余儀なくされることから、
株式ファンドが見直されるきっかけになりそうだ。