NY円、 3日ぶり反発 日米金利差縮小で



16日のニューヨーク外国為替市場で円相場は3営業日ぶりに反発し、

前日比 35銭円高・ドル安の1ドル=83円85~95銭で取引を終えた。

米国債利回りが低下したため、日米金利差の縮小を受けた円買い・ドル売りが優勢だった。

朝方は米経済指標の改善を受け、円は対ドルで下落する場面があった。

 

午前発表の12月のフィラデルフィア連銀景気指数と週間の米新規失業保険申請件数が前月から改善し、

市場予想を上回った。

米景気の回復期待が強まり「安全資産」とされる米国債には売りが先行したが、

次第に値ごろ感から買い戻された。

国債利回りが低下(価格は上昇)に転じたことから、

日米金利差の縮小を見込んだ円買い・ドル売りが取引終了にかけて優勢となった。

円は一時83 円88銭まで上昇した。

 

年末に近づいているうえ、円が続落した後とあって、持ち高調整を目的とした円買い・ドル売りも入ったという。

 

朝方は米経済指標の改善や米国債利回りの上昇を受けて円売り・ドル買いが優勢だった。

この日の円の安値は84円45銭だった。

 

円は対ユーロで続伸し、前日比20銭円高・ユーロ安の1ユーロ=111円05~15銭で取引を終えた。

欧州連合(EU)首脳会議がこの日から始まった。

あすの結果発表を前に様子見ムードが強く、持ち高調整目的の円買い・ユーロ売りがやや優勢だった。

 

スペイン政府が実施した国債入札については

「(10年債の)落札利回りが上昇したため、低調だった」との見方があり、

ユーロ売りを誘ったとの指摘があった。

格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスがギリシャ国債の格付けを引き下げ方向で見直す

と発表したが、相場の反応は限られたという。

 

ユーロは対ドルで3営業日ぶりに反発。

前日終値の1ユーロ=1.32ドル台前半から1.32ドル半ばに上昇した。

EU首脳会議の結果発表を控え、持ち高調整目的のユーロ買い・ドル売りがやや優勢だった。

朝方は米指標の改善を受け、ユーロ売り・ドル買いが出る場面があった。

この日のユーロの高値は 1.3253ドル、安値は1.3181ドル。

 

(日経新聞マネー 12/17 7:33)