NY円、 日米金利差縮小で



22日のニューヨーク外国為替市場で円相場は3営業日ぶりに反発した。

前週末 比20銭円高・ドル安の1ドル=83円30~40銭で取引を終えた。

欧州財政不安で安全資産への選好が強まり、米債券市場で長期債利回りが低下した。

日米 金利差の縮小を受け、円買い・ドル売りが優勢となった。

 

アイルランド政府が21日、欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)に金融支援 を要請したと発表した。

発表直後は同国の財政不安が和らぐとの見方が出たが、

時間の経過とともに他の南欧諸国にも同様の不良債権問題が広がるとの警戒感が強まり、

欧州の財政・金融不安が再燃した。

 

米欧の株式相場が軟調に推移し、投資家が運用リスクを回避する動きを強めたことも、

円買い・ドル売りを誘ったとの指摘があった。

ニューヨーク市場での円の高値は83円23銭、安値は83円55銭だった。

 

円は対ユーロで4営業日ぶりに反発し、

前週末比60銭円高・ユーロ安の1ユーロ=113円45~55銭で取引を終えた。

欧州の財政不安を背景に、円買い・ ユーロ売りが優勢だった。

米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスがアイルランドの格付けを

複数段階引き下げる可能性があると指摘したと市場 に伝ったことも、ユーロの売り材料だったという。

 
ユーロは対ドルで4営業日ぶりに反落。
前週末終値の1ユーロ=1.36ドル台後半から1.36ドル台前半に水準を切り下げた。
欧州の財政不安を背景にユーロ売り・ドル買いが優勢だった。
ユーロの安値は1ユーロ=1.3577ドル、高値は同1.3666ドルだった。
                               (日経新聞マネー 11/23 8:24)