日本株に資金シフト

年末相場に向けた勢いが強まる


11月20日(土)11時41分配信 フィスコ


米FOMCでの追加の量的緩和をきっかけとした過剰流動性相場の流れが、ようやく日本にも向いてきた。
為替市場ではドル円相場が約1ヶ月ぶりの円安水準に振れたほか、
ヘッジファンドの決算によるショートカバー、年金資金による買いといった観測も聞かれている。
中国の金融引き締めによる調整、これを警戒した 米国市場の弱い動きによる影響を受けず、
これまでのギャップ・アップ(ダウン)を繰り返していた相場環境からは一変した。
日経平均は11月SQ値近辺での 攻防が続き、その後瞬間的に9700円割れの局面をみせた。
しかし、結果的にはボトムを確認する格好から1万円台を回復し、9700円-1万200円のレ ンジに移行した。


注目された米GM再上場については、初値が35ドルと売出価格33ドルを上回り、好調な滑り出しとなった。
当日のNYダ ウは大きく切り返していたが、
GMの今後の推移とNYダウについては25日線処へのテクニカルリバウンドの範囲内であり、
しばらくは見極めが必要である。

とはいえ、週末の米国市場は中国の預金準備率の引き上げ(50bp)の影響が限られ、小幅な上昇となった。
悪材料出尽くしとの見方から、週明けの日本株市場へはポジティブに作用しよう。
欧州市場ではアイルランド関連の材料に乱高下する展開が続いているが、
欧州連合(EU)当局者は今週にも支援を決定する見 通しであり、一先ず落ち着きをみせよう。


また、資金の流れが変わったことにより、日本株への見直しは継続するとみられ、
基本的には各国市場に対してアウトパフォームする状況が今後も続くとみておきたい。
これまで中国が躍進するなか、アジアを対象としたファンドでは、ヘッジ目的で日本株が売 られていた。
先進国についても日本は投資対象外であったため、
リバランスの流れだけでも相当なインパクトがあるとみられる。


テクニカル面では、日経平均の月足の一目均衡表をみると、
今後9500円を上回って推移することで12月には遅行スパンが上方転換シグナルを発生させる。
上方シグナル を発生させるのは2005年11月に下方シグナルを発生させた以来であり、
5年ぶりの転換である。
長期的なトレンドが転換する意味は大きいであろう。
先週 の急ピッチの上昇で一旦は短期的な過熱感を冷ます展開もあろうが、
緩やかなリバウンドの流れは意識しておきたい。


23日が祝日となるが、 米国は25日が感謝祭で休場となる。
そのため、散発的な売買になりやすく、大きなトレンドは出難い可能性がある。
ただ、過熱を冷ますには、ちょうど良い一 服になる可能性はある。
また、感謝祭の翌日の26日はブラックフライデーでクリスマス商戦の出足が伝わることもあり、
年末相場に向けた勢いが強まる要因と して期待される。


そのほか経済指標では、
24日に10月のパソコン出荷、民生用電子機器出荷、
25日に10月貿易統計、10月の企業向け サービス価格、
26日に消費者物価指数など。米国では23日に10月の中古住宅販売、7-9月のGDP改定値、
24日にMBA住宅ローン申請、10月の耐久財受注、10月の個人消費・個人所得、
11月のロイター・ミシガン大消費者マインド指数、
9月のFHFA住宅価格指数、新規失業保険申請件数などが予定 されている。