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米国株、ダウ反落37ドル安 金融株に利益確定売り ナスダック続伸



8日の米株式市場で、ダウ工業株30種平均は7営業日ぶりに反落した。

終値は 前週末に比べ37ドル24セント(0.3%)安の1万1406ドル84セントだった。

前週末に2年2カ月ぶりの高値を連日で更新していたため、

上昇の目 立った金融株中心に当面の利益を確定する目的の売りが出た。

アイルランドの財政不安の高まりなどから、欧州株が全般に軟調だったことも買い手控えにつな がった。

 

一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は小幅に5日続伸し、

同1.07ポイント(0.0%)高の2580.05と 08年1月3日以来2年10カ月ぶりの高値で終えた。

業界再編の思惑が浮上したインターネット検索大手ヤフーや

子ども用品通販会社の買収を発表したイン ターネット通販大手アマゾン・ドット・コムなど、

個別に買い材料の出た銘柄の上昇が指数を支えた。

 

朝方は対ユーロなどでのドル高を背景に商品先物相場が下落し、

エネルギー株や素材株に売りが先行した。ダウ平均の下げ幅は80ドルを超える場面があった。

 

その後は金先物市場で中心限月の12月物が初めて1400ドルの大台を上回ったことなどから

商品相場が持ち直した。エネルギー・素材株も上げに転じ、株式相場全体の下げ幅も縮小した。

 

業種別S&P500種株価指数は全10業種中7業種が下落。

「金融」や「公益」、「一般産業」などが売られた。

一方、「エネルギー」や「素材」、「情報技 術(IT)」が上昇した。

売買高はニューヨーク証券取引所(NYSE)が約9億1000万株(速報値)、

ナスダック市場が約17億5000万株(同)だっ た。

 

新中型ジェット旅客機「787」の納期が再び遅延すると伝わった航空機大手ボーイングが下落した。

ダウ平均採用銘柄では保険大手トラ ベラーズが下落率首位。

ホームセンターのホーム・デポや米銀大手JPモルガン・チェースも下げが目立った。

アナリストが投資判断と目標株価を引き上げた半 導体大手インテルは小幅安で終えた。

欧州市場でアイルランド国債の保証料率の上昇を受け、アイルランド銀行も安い。

 

一方、10月の世界の既存店売上高が堅調な伸びを示したマクドナルドは小幅高。

アナリストが目標株価を引き上げたパソコン大手ヒューレット・パッカードも買われた。

インターネット検索大手AOLとの合併の可能性が報じられたヤフーが上昇。AOLも大幅高となった。
                                 (日経新聞マネー 11/9 7:15)