追加量的緩和や議会勢力変化の影響を探る

年末商戦にも注目



11月6日(土)8時51分配信 フィスコ


中間選挙、FOMCでの追加量的緩和、そして雇用統計といった大型のイベントが終了した。
いずれも株式相場にとっては概ねプラスの要因となったが、
主要イ ベントの通過でやや材料不足の感は否めないだろう。
今月半ばからは年末商戦の動向がテーマとなると見られるが、
それまでは追加量的緩和や共和党の議会勢力 拡大の解釈や、
経済及び株式相場の影響を探る展開となるだろう。

11/8-12は経済指標の発表こそ少ないものの、
ガイトナー財務長官が週前半に日本を含むアジア・中東5カ国を訪問する予定となっているほか、
11日はG20の開催が予定されている。
今回の追加量的緩和やドル安傾向について、各国の理解を求めることになるだろう。

既 にピークを過ぎたものの、個別企業ではシスコシステムズ(10日)や
ウォルト・ディズニー(11日)、エヌビディア(11日)、バイアコム(11日)などの決算発表が予定されている。
また小売のメーシーズ(10日)、コールズ(11日)、
JCペニー(12日)、アパレルのポロ・ラルフローレン(10日)などの決算発表も予定されており、
いち早く年末商戦での個人消費の見通しを見極める良い機会となりそうだ。

FOMCでは総額6000億ドル 規模の追加量的緩和が発表され、
取り敢えず株式相場も一旦上昇して反応している。
しかし事実上マネタイゼーションとなる今回の追加量的緩和に対して批判的な見方は少なくない。
3月に連銀は住宅ローン担保証券の買取りを終了するなど、
今年上半期には膨張した連銀のバランスシートに対する出口戦略が議論されて いた。

しかし景気刺激策や金融政策の効果が薄れ米国経済や
株価が弱含んだ8月になってバーナンキFRB議長が突然、追加量的緩和に言及し たことをきっかけに
株式相場は右肩上がりの上昇となっている。
見方によって多少の程度の差はあるものの、金融危機後の財政及び金融政策の効果もあり、
米国 経済は当初の悲観的な想定よりは遙かに順調に回復してきたと言って良いだろう。

また追加量的緩和実施前の4-5週間の経済指標を見るとどれも改善の兆候が確認できる。
ごく僅かな経済減速や株価の落ち込みで、
出口戦略から180度転換し6000億ドル規模の追加量的緩和の必要があったかどうか
については疑問の声も多い。

追加量的緩和の結果として中長期的には幾つかの副作用ももたらす可能性がある。
まず今回の追加量的緩和で買い入れが小規模に止まると見られる30年物米国債の長期金利が
既に上昇傾向にある。
超長期の金利が一定の水準を上回れば、株式相場にとっても懸念材料となるだろう。
更に資金流動性が高まることで、商品相 場や新興市場、
米国債など新たな資産バブルを助長する事になりかねない。
ファンダメンタルズを伴った上昇とは異なり、バブルはいつか調整局面をむかえる運命にあるが、
それがいつになるかが予測できないのも厄介である。