中間選挙とFOMCが二大焦点


雇用統計など指標も多数



10月30日(土)12時14分配信 フィスコ


11月2日に上院の三分の一と下院の全議席を改選する中間選挙が予定されており、
共和党有利との見方が株価を下支えする要因となっている。
選挙結果を受けてブッシュ減税の延長など、年末までの議会運営の行方が焦点となるだろう。

また2日から3日にかけてFOMCの開催が予定されている。
追加量的緩和の実施が確実視されており、その規模や対象資産が注目点だ。
数千億~5千億ドル規模 で主に10年物米国債を買い入れるとの見方が支配的だ。
一方で30年物米国債利回りが上昇傾向にあり、長期的なインフレ圧力への警戒感も強まっている。
株式相場は9月から「バーナンキ・プット」と呼ばれる追加量的緩和への期待感を背景に上昇してきたことから、
材料の出尽くしによる売り圧力を警戒する見方も 多い。

月初となることで経済指標の発表も多数予定されている。
特に3日の10月ADP雇用報告と5日の同月雇用統計が注目だろう。
雇用統 計では失業率は9.6%で横這い、非農業部門雇用者数は6万人増が見込まれている。
個別企業ではマスターカード(2日)やクアルコム(3日)、クラフト フーズ(4日)などが決算発表を予定している。


FOMCでの追加量的緩和の内容に注目が集まっているが、
一連の金融及び財政政策の結果として中長期的なインフレ圧力は着実に高まることになる。
米国株式への投資を前提とすると、将来インフレが予想以上に深刻化した場合であっても、
業績への影響が限られる企業を組み入れたポートフォリオを構築しておく必要があるだろう。
インフレへの耐性という観点から魅力的なのは大型株となる。
一般に 大企業ほど商品やサービスの価格決定力があるため、
原材料費などコスト増をある程度相殺することができるからだ。
また海外事業比率が高く、全体として事業 効率化によるコスト削減の余地が残っていることも多い。

しかしながら中小型株に対して大型株の出遅れが目立っている。
大型株で構成される S&P500指数の年初来上昇率が6%強にとどまる中、
中型株S&P400は14%、小型株S&P600は12%の上昇率となっている。
ラッセル社の指数でみても大型株が中小型株の上昇率を下回る傾向は顕著だ。
大型株の上昇率が冴えない要因としては、
ベビーブーマー世代が退職期を迎えたことや金融危機の恐怖心から、
個人投資家による株式ファンドからの資金流出が続いていることが指摘されている。
2007年からの累積で見ると債券ファンドには約7000億ドルが流入したのに対して、
株式ファンドからは約2000億ドルが流出している。
年金資金や個人投資家に人気のある株式ファンドは大型株を対象とするものが多いからだ。
代表的なS&P500指数に連動するファンドからも資金を引き出し、
債券や商品など他のアセットクラスへ と投資先を変更する例も散見される。

2011年の利益予想ベースでS&P500指数の株価収益率は僅か12.5倍となっている。
更に手元現金も過去最高水準と潤沢で、
配当や自社株買いによる株主利益還元も期待できることから割安感は強い。
米国経済の先行き不透明感は強いものの、株 式投資を前提とするなら、
中小型株よりも大型株の比率を高めることが報われることになりそうだ。