NY円、反発 幅広い通貨に対してドル売り
14日のニューヨーク外国為替市場で円相場は反発し、
前日比35銭円高・ドル 安の1ドル=81円40~50銭で取引を終えた。
シンガポール金融当局が政策変更により通貨上昇を事実上容認したことをきっかけに、
円を含めた主要通貨に 対するドル売りが膨らんだ。
米当局による追加金融緩和への期待が根強いことも引き続き円買い・ドル売りを促した。
東京市場の取引時間帯に伝わったシンガポール当局の政策変更は、
アジア諸国の経済状況の良好さを印象づけた。
輸出産業の重荷になる通貨高を吸収できるほどアジア経済は強いとの見方を呼び込み、
シンガポールドルをはじめアジア通貨全般が米ドルに対して買われた。
米労働省が朝方発表した週間の新規失業保険申請件数は前週比1万3000件増の46万2000件だった。
市場予想(44万6000件程度)より悪化し、米 当局による追加金融緩和の実現性が高まるとの見方を強めた。
米国と新興国との金利差拡大を背景にドル安が進むとの思惑が広がり、
円もアジア通貨の1つとし て買いが優勢となった。
ただ、円は欧州市場までの値動きと比べると、やや上げ幅を縮小した。
足元の急激な円高を受けた日本政府・日銀の円売り介入への警戒感が残り、
一方的な円買いに慎重な雰囲気もあった。
ニューヨーク市場での円の高値は81円09銭で、
欧州市場で付けた1995年4月以来の高値である80円88銭には届かなかった。
一方、ニューヨーク市場での円の安値は81円68銭だった。
円は対ユーロでは続落した。前日比55銭円安・ユーロ高の1ユーロ=114円70~80銭で取引を終えた。
ユーロが対ドルで上昇したため、円は対ユーロでは売りが優勢だった。
ユーロは対ドルで続伸した。終値は1ユーロ=1.40ドル台後半と、前日夕の1.39台後半から上昇した。
欧州市場で1.4123ドルまで上昇し、1月 26日以来約9カ月ぶりの高値を付けた。
ニューヨーク市場ではやや伸び悩んだ。
ニューヨーク市場での高値は1.4110ドル、安値は1.4036ドルだっ た。
対ドルではオーストラリア(豪)ドルの上昇も目立った。
欧州市場で一時1豪ドル=0.9994ドルと、
オーストラリアが変動相場制に移行した1983年以来の高値を連日で更新した。
米国で追加金融緩和観測が強まる一方、オーストラリアには利上げ観測がくすぶり、
豪ドル買い・ドル売りの 流れが優勢となった。
(日経新聞マネー 10/15 7:05)