NY円、5日ぶり反落 日銀会合にらみ
4日のニューヨーク外国為替市場で円相場は5営業日ぶりに小反落し、
前週末 比15銭円安・ドル高の1ドル=83円30~40銭で取引を終えた。
日銀が4~5日開催の金融政策決定会合で追加緩和に踏み切るとの思惑が強く、円の売り 要因となった。
欧州市場の取引時間帯に円は一時83円18銭と、
9月15日の日本当局による円売り介入以降の高値に接近したため、
ニューヨーク市場では介入への警戒感から円売り・ドル買いが優勢となった面もある。
8月の米仮契約住宅販売指数が前月から上昇し、市場予想も上回った。
米住宅市場や景気に対する過度の懸念が和らぎ、発表後に円売り・ドル買いが強まった。
円の安値は83円44銭。ニューヨーク市場での円の高値は83円23銭だった。
円は対ユーロで反発し、前週末比65銭円高・ユーロ安の1ユーロ=114円05~15銭で取引を終えた。
根強い欧州の財政懸念が円買い・ユーロ売りにつな がった。
欧米の株式相場が下落し、投資家が運用リスクを取りにくくなるとの見方から、
低金利の円に買いが入り、比較的高金利のユーロには売りが出た。
ユーロは対ドルで5営業日ぶりに反落。
前週末終値の1ユーロ=1.37ドル台後半から1.36ドル台後半に下げた。
根強い欧州の財政懸念がユーロ売りを 誘った。
ノーベル経済学賞受賞者である米コロンビア大学のジョセフ・スティグリッツ教授が、
欧州の緊縮財政が同地域の新たな景気後退につながりかねないと の認識を示したと伝わった。
欧州の景気懸念が強まり、ユーロ売り・ドル買いが出た面もある。
この日の安値は1.3673ドル、高値は1.3721ドル。
(日経新聞マネー 10/5 6:38)