7-9月期の決算発表が本格化


雇用統計も波乱要因



10月2日(土)8時28分配信 フィスコ



7日にアルミ大手のアルコアがダウ構成銘柄の先陣を切る形で7-9月期決算発表を予定している。
飲料品のペプシコ(7日)やファストフードのヤムブランズ (5日)が決算発表を予定しているほか、
小売各社の9月既存店売上高の発表も相次ぐ見込みだ。
7-9月期決算発表は来週以降に本格化してくるが、
足元の企 業業績とともに年末、来年にかけての見通しが注目されるだろう。
特にこれまでのところ、9月の経済指標に冴えない結果が目立っており、
四半期末にかけての 業績の変動が決算に思わぬ影響を与えている可能性がある。
また、金融については8月以降のビジネス悪化が伝えられており、
金融決算が相次ぐ来週以降の波乱 要因となろう。

経済指標では6日のADP雇用報告と8日の雇用統計が注目される。
失業率は0.1%上昇の9.7%、非農業部門雇用者数変 化は5千人増が現在のエコノミスト予想平均となっている。
非農業部門雇用者数の内訳で、民間部門雇用者数の伸びに勢いが確認できるかどうかが焦点となりそ うだ。
他の経済指標と同様、9月は雇用も冴えないとなれば株式相場にとっては明らかにマイナス要因となる。
ただし、週前半は決算発表の本格化と雇用統計を 前にやや手控えムードとなることが想定される。

例年、年間で最もパフォーマンスが悪いと言われる9月のパフォーマンスは S&P500指数で見て8.8%の上昇と、
9月としては71年ぶりの高い月間上昇率を記録した。
最も大きな要因は8月末にバーナンキFRB議長が
ジャクソンホールでの講演で示唆した第二弾量的金融緩和に対する期待である。
市場では「グリーンスパン・プット」にちなんで「バーナンキ・プット」と呼ばれ、
「景気が良いと株価は上昇、景気が悪いと第二弾量的緩和が実施されるので株価は上昇」
というシナリオが織り込まれつつある。
9月の雇用統計が悪いよう だと11月のFOMCで第二弾量的緩和が実施される可能性が高まる。
その時、第一弾のように量的緩和がまだ株価に大きな影響を与えられるのか。
年末にかけ てはミューチュアルファンド決算、
中間選挙、ブッシュ減税の行方など数多くの不透明要因が控えているだけに予断を許さない。

過去2四半期 連続でS&P500採用銘柄の75-80%が予想を上回る決算を発表したが、
投資家の眼が慣れてきていることもあって、7-9月期についても同程 度のサプライズがない限り、
相場全体を押し上げることは難しいだろう。
7-9月期企業決算及び今期から来年の業績に対する懸念要因も少なくない。
今のとこ ろ500銘柄中、34社が第3四半期の業績上方修正を発表したが、
2.3倍の企業が業績下方修正を発表している。
この比率は過去の平均や前四半期と比較しても大幅に増加している。
今年前半はペントアップ・ディマンドを背景に売上げが回復する一方で、
コスト削減効果によって利益率が大きく改善したものの、
恐らく利益率改善は前四半期でピークを迎えた可能性が高いからだ。
それにも関わらずアナリストやストラテジストの予想は強気のままだ。
2010年通年で S&P500銘柄は35.7%増益、2011年は14.2%の増益が予想されている。
一株利益で計算すると、来年は100ドル弱を予想するストラ テジストも少なくない。
株価見通しに強気の見方の多くは、株価収益率などを根拠に割安さを指摘する場合が殆どだが、
利益見通しの前提を十分に検証する必要があるだろう。
売上げ成長率が一桁の伸びへと減速する中でコスト削減の余地が低下していることを考えれば、
利益だけ二桁成長を続けることを想定するのは非 現実的であろう。