■日本の介入観測なく米追加金融緩和観測からのドル売り継続
9/27-10/1のドル・円は、9月中間期末に向けたリパトリ(外貨建て資産売却・ 円買い)絡みの円買い、
米連邦準備理事会(FRB)の追加量的緩和観測を受けた海外投資家のドル売りに84円39銭から軟調スタート。
余永定元中国人民銀 行通貨政策委員の中国外準を懸念する発言、
米9月消費者信頼感指数の下振れ、
「メドレーレポートが“FRBは11/2-3の連邦公開市場委員会 (FOMC)で追加量的緩和策を発表する”
との見通しを示した」との話題、第3四半期末のロンドンフィキシングでドル売りが優勢となるとの見方から
83円 16銭へ下落。
米国の4-6月期GDP確定値の上方修正、9月シカゴ購買部協会景気指数の予想外の改善、
新規失業保険申請件数の予想以上の減少に、追加量 的緩和導入観測が弱まり83円65銭に反発も、
全般的なドル売りの流れは変わらず、83円15銭まで続落。ダドリー米NY連銀総裁が
「見通しが変化しなけ れば、追加措置が正当化される」、
エバンズ米シカゴ連銀総裁が「追加緩和策が望ましい可能性も」と発言。
■前半は日銀会合、後半は米雇用統計が相場の指針に」
10/4-8 のドル・円は、米国の追加金融緩和実施の表明を受けた長期金利の低下、
ドル売りのパターンが続くなかで、10/4-5に開催される日銀金融政策決定会合で
追加金融緩和措置実施への思惑も強まることから、週前半はドルが底堅く、反発場面もありそうだ。
週後半は注目の米9月雇用統計(8日)の発表に関心が集中 し、雇用情勢に改善がみられれば、
長期金利上昇・ドル買いとなり、悪化すれば長期金利低下・ドル売りが続く。
83円以下は日本のドル買い・円売り介入実施 のスタート地点であり、介入警戒感が一段と強まることになる。
9/30に日本の財務省から発表された9月(8/30-9/28)外国為替平衡操作実施状況での為替介入額は
2兆1249億円だったが、15日の介入規模の推計2兆円ほどと比べれば、
「ほぼ推計通りではあるものの、微妙に多め」 という印象がある。
ドル買い・円売り介入が実施された15日以後は、
16日から20日にかけて85円50銭付近が妙に堅い状態になり(邦銀ビッドの噂)、
24日には介入観測(邦銀ドル買いの動き)でドル・円が一時急反発する場面もあり、
少額ながら介入があった可能性はなくはないといえる状況もある。
介入の 実施日、通貨、規模などの詳細は、7-9月期としてまとめて11/10前後に発表されることになる。
いずれにせよ日本の介入姿勢については、今後も引き続 き注意していかなければならない。
日銀金融政策決定会合が10/4-5に開催される。前回9/6-7の日銀会合では、
8/30の臨時会合で決めた追加緩和措置の効果を見極めることとし、政策の現状維持を決定。
だが、日銀声明では「先行きの動向を点検したうえで、
必要なら適時適切な政策対応 を行っていく」として、さらなる追加金融緩和措置に前向きな姿勢を示した。
今回は、9/21の米FOMCで追加金融緩和実施が表明され、
ドル安が続く可能性がある状況での開催となり、日銀にもさらなる措置を求めるムードが強まっている。
一部報道は、「4-5日の次回会合で、追加的な金融緩 和策を協議。
貸出期間3-6カ月の長めの資金をさらに潤沢に供給することを軸に検討に入った」と伝えている。
9/29に発表された9月調査日銀短観では、 大企業製造業業況判断は予想通りに改善、1
2月予測は下振れとなったが、先行きが悪化したことを懸念する声が多い。
10/1から臨時国会 が始まっており(12/3まで)、
日銀に対しては政治サイドからのプレッシャーもかかりやすい状況になりそうだ。
臨時国会では、1日に菅首相が所信表明演 説を行ったのに対し、
4-5日の菅首相のアジア欧州会議(ASEM)首脳会議出席(ブリュッセル)の後、
6-8日に衆参両院で代表質問を行う予定になって いる。
なお、ASEM首脳会議については、仏当局者が「ASEM首脳会議で為替、人民元は協議されない」と述べている。
10/4-8の主 な予定は
4日(月):(日)日銀金融政策決定会合、(米)8月中古住宅販売成約指数、8月製造業受注
5日(火):(日)日銀政策金利発表、白川日銀総裁 会見、(米)9月ISM非製造業総合指数
6日(水):(日)10月日銀金融経済月報、(米)9月ADP全米雇用報告
7日(木):(日)8月景気動向指 数速報値、(米)8月消費者信用残高
8日(金):(日)日銀金融政策決定会合議事録(8/30、9/6-7)、8月経常収支、(米)9月雇用統計。
[予想レンジ]
ドル・円82円00銭-85円50銭