米指標で伸び悩み
9月30日のニューヨーク外国為替市場で円相場は小幅に3日続伸し、
前日比 20銭円高・ドル安の1ドル=83円45~55銭で取引を終えた。
日本の輸出企業による円買い・ドル売りが優勢だった東京市場の流れを引き継いで高く始 まったが、
米経済指標の改善で米国の追加金融緩和観測がわずかに和らぎ、円は伸び悩む展開となった。
4~6月期の米実質国内総生産 (GDP)確定値や
9月のシカゴ購買部協会景気指数(PMI)などがいずれも市場予想より良い内容だった。
市場では米連邦準備理事会(FRB)が年内にも
追加の金融緩和に踏み切るとの見方がなお優勢だが、
市場の期待がやや後退。債券市場で米長期金利が上昇し日米金利差の拡大が意識されたこともあって、
ドル に買い戻しが入った。
日本の政府・日銀が9月15日に円売り介入を実施した水準である82円台が
近づいていることも一段の円買いに歯止めをかけた。
上期末をにらんだ日本の輸出企業による円買い・ドル売り注文はニューヨーク市場では目立たなかった。
バーナンキFRB議長が午前に議会証言したほか、
午後にタウンホールミーティングに出席した。
景気認識や金融政策について踏み込んだ発言はなく、相場への影響は乏しかった。
この日の円の高値は83円21銭、安値は83円65銭だった。
円はロンドン市場では83円16銭まで上昇した。
円は対ユーロで3日ぶりに小反発し、前日比25銭円高・ユーロ安の1ユーロ=113円80~90銭で取引を終えた。
東京市場の取引時間帯にアイルランド政府・中央銀行が
経営難の銀行への公的資金の追加投入額見通しを明らかにしたほか、
格付け会社がスペイン国債の格付けを引き下げたため、
円買い・ユーロ売り が先行した。米株式相場が下げに転じたことも、
運用リスク回避目的の円買い・ユーロ売りを誘った。
ただ欧州の財政・金融問題は相場に織り込み済みとの見方が出たことや、
ドイツの雇用指標改善などを手掛かりにユーロ売りも続かなかった。
ユーロは対ドルで小幅に3日続伸した。
前日終値と同じ1ユーロ=1.36ドル台前半ながら、わずかに水準を切り上げた。
ユーロは東京市場で売られた後、ロ ンドン、ニューヨーク市場で上げに転じた。
欧州財政・金融問題に絡むユーロ売りが続かなかったほか、
独雇用指標の改善、根強いドルの先高観を背景に、
ユー ロは早朝に1.3684ドルと4月12日以来の高値を付けた。
ただ米株安を受けたリスク回避目的のユーロ売りや、
期末に伴う利益確定目的のユーロ売り・ドル買いなどが出て、
ユーロは下げに転じる場面もあった。この日の安値は1.3574ドルだった。
(日経新聞マネー 10/1 6:56)