米緩和観測背景にドル売り継続
29日のニューヨーク外国為替市場で円相場は続伸し、
前日比15銭円高・ドル 安の1ドル=83円65~75銭で終えた。
米連邦準備理事会(FRB)が追加的な金融緩和に踏み切るとの観測が外為市場では強く、
ドルが幅広い通貨に対し て売られた。
欧州の金融機関の資金繰りに対する警戒感が後退したことなどが
ユーロ買い・ドル売りを誘ったことも、円の対ドル相場を押し上げた。
米景気回復の足取りの重さを背景に、FRBが追加の金融緩和を実施するとの思惑から
幅広い通貨に対してドルが売られる流れが続いた。
フィラデルフィア連銀 のプロッサー総裁が講演でFRBによる国債購入に対して否定的な見方を示した一方、
ボストン連銀のローゼングレン総裁は追加緩和について今後の経済指標次 第と述べ、
幅広い施策を検討すべきだと語ったと伝わった。ただ、
ドル売りの流れに変化はなかった。円は83円53銭まで買われる場面があった。
一方、9月期末を控え日本政府・日銀による円売り介入に対する警戒感も根強く、
円を買い進む動きも限られた。
円は東京市場で83円50銭と、日本当局が介入を実施した15日以降の高値を付けたが、
ニューヨーク市場では上値が重かった。円の安値は83円93銭。
円は対ユーロで続落し、前日比15銭円安・ユーロ高の1ユーロ=114円05~15銭で終えた。
欧州中央銀行(ECB)が実施した3カ月物の資金供給の公開市場操作で、
金融機関の応札額が予想より少なかったとの見方からユーロ買いが優勢になった。
9月のユーロ圏企業景況感指数が市場予想に反して上昇したこ ともユーロ買い・円売りを誘った。
ユーロは対ドルで続伸し、前日夕の1ユーロ=1.35ドル台後半から1.36ドル台前半に水準を切り上 げた。
一時は1.3647ドルと4月15日以来ほぼ5カ月ぶりの高値を付けた。
欧州金融機関の資金繰り懸念の後退や、
ユーロ圏の景況感改善を受けたユーロ 買い・ドル売りが優勢だった。
米FRBによる金融緩和観測も引き続きユーロ買い・ドル売りを誘った。ユーロの安値は1.3578ドル。
豪ドルも対米ドルで上昇した。
一時1豪ドル=0.9730米ドルとほぼ2年2カ月ぶりの高値を付けた。
米国の金融緩和観測が強まったことで
低金利の米ドルを借りて代表的な高金利通貨の一つである豪ドルを買う動きに拍車がかかっている。
(日経新聞マネー 9/30 6:56)