米株安を受け買い



23日のニューヨーク外国為替市場で円相場は4日続伸し、

前日比15銭円 高・ドル安の1ドル=84円30~40銭で取引を終えた。

円は一時84円26銭まで上昇し、日本政府・日銀が円売り介入を実施した15日以来、

1週間ぶりの高値を付けた。

米株式相場の下落を受け、投資家が運用リスクを取りにくくなるとの見方が強まった。

低金利の円は高金利通貨に対して上昇し、対ドルでも買 われた。

 

朝方発表の週間の米新規失業保険申請件数は前週比で増加し、市場予想より多かった。

米労働市場の改善には時間がかかり、米景気回 復が遅れるとの見方から、円買い・ドル売りが入った。

米債券市場で長期金利が低下すると日米金利差の縮小観測が出て、円買い・ドル売りにつながった面もある


ただ日本政府・日銀による円売り・ドル買い介入への警戒感もなお強いといい、

円の上値を追う動きは限られた。

ニューヨーク外為市場の取引時間終了後である同日夕に日米首脳会談が予定されている。

取引時間中にはこれを材料にした取引は目立たなかったという。

 

8月の米中古住宅販売件数が市場予想を上回ると米住宅市場の改善期待が出た。

一時ドルの買い戻しを誘い、円はこの日の安値である84円52銭を付けた。

 

円は対ユーロで3日営業日ぶりに反発し、

前日比95銭円高・ユーロ安の1ユーロ=112円30~40銭で取引を終えた。

同日発表になった9月のユーロ圏の製造業とサービス業の購買担当者景気指数(PMI、速報値)が

市場予想を下回り、2月以来7カ月ぶりの水準に低下した。

欧州経済の成長鈍化懸念が出て、円 買い・ユーロ売りが優勢となった。

 

ユーロは対ドルで4営業日ぶりに反落。

前日終値の1ユーロ=1.34ドルちょうど近辺から1.33ドル 台前半に下落した。

ユーロ圏PMIの低下などを受けたユーロ売り・ドル買いが出た。

ユーロは前日まで大幅に3日続伸し、一時5カ月ぶりの高値を付けていたため、

利益確定目的のユーロ売り・ドル買いも出たようだ。この日の安値は1.3304ドル、高値は1.3381ドル。

                                 (日経新聞マネー 9/24 6:47)