一時15年ぶり高値の82円92銭
14日のニューヨーク外国為替市場で円相場は続伸し、
前日比65銭円高・ド ル安の1ドル=83円00~10銭で取引を終えた。
米連邦準備理事会(FRB)が国債購入など追加の金融緩和策に踏み切る可能性があるとの観測を受け、
幅広い通貨に対してドル売りが出た。
日本の民主党代表選を受けて円売り介入への警戒感が後退したこともあり、
円は一時82円92銭と1995年5月以来約 15年3カ月ぶりの高値水準を付けた。
民主党代表選で菅直人首相が再選され、円売り介入により前向きとみられた小沢一郎前幹事長が敗れた。
東京、ロンドン市場に続いてニューヨーク市場でも短期筋の円買いが先行した。
ゴールドマン・サックスのエコノミストが「FRBは米景気を支えるため11月か12月にも新たに国債などの
資産購入プログラムを発表する可能性がある」と 述べたと伝わった。
追加金融緩和で米金利が低下すればドルの投資妙味が薄れるとの見方から
ユーロやオーストラリア(豪)ドルなど幅広い通貨に対してドル売 りが膨らみ、
円に対してもドルの上値を抑えた。
米商務省が朝方発表した8月の米小売売上高が市場予想以上に増え、
円は83円47銭に伸び悩む場面があった。ただ前月分は下方修正されており、円売りは続かなかった。
円は対ユーロで小幅に3日続落し、
前日比15銭円安・ユーロ高の1ユーロ=107円90銭~108円00銭で取引を終えた。
欧州経済研究セン ター(ZEW)が発表した9月のドイツの景気予測指数が
1年半ぶりにマイナスに転落したため欧州市場で円買い・ユーロ売りが進んだが、
ニューヨーク市場で は対ドルのユーロ上昇につれてユーロが買い戻され、円は下げに転じた。
ユーロは対ドルで大幅続伸し、
前日終値の1ユーロ=1.28ドル台 後半から1.30ドルちょうど近辺へ水準を切り上げた。
独景気予測指数を嫌気してユーロは安く始まった後、
米追加緩和観測を背景にユーロ買い・ドル売りが 膨らんだ。
ユーロは一時1.3034ドルと8月11日以来約1カ月ぶりの高値を付けた。
最近の高値水準だった1.2920ドル近辺を上抜けたため損失覚悟のユーロ買い戻しが入った
との見方もあった。この日の安値は朝方の1.2842ドル。
スイスフランが対ドルで買われ、前日夕の1ド ル=1.00スイスフラン台後半から、
0.99スイスフラン台半ばに上昇した。
1ドル=1スイスフランの等価(パリティー)を突破するのは昨年12月以 来。
ドル先安観を背景に「安全通貨」のスイスフラン買いが続いたほか、
スイス中銀の利上げ観測が一部で出ていることも手掛かりになった。
(日経新聞マネー 9/15 6:35)